つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

住宅街の小さな里地。

2015年09月20日 06時24分08秒 | 日記
人里に近く、人の営みに結びついた山や森林…里山は、
人が管理する事で、独自の生態系が保たれている。
また、里山周辺の農地や集落、水辺も含めた一帯…里地は、
やはり、人が介在する事でバランスを保った環境だ。

散歩中、民家の軒先では、そんな「小さな里地」に遭遇する事が珍しくない。
今日は、幾つかの例をご紹介しようと思う。
 
まずは<ホテイアオイとメダカ>
メダカは、田んぼや小川、池などに生息し、日本人に親しまれている魚。
しかし、身近ゆえに人の影響を受けやすく、
宅地造成・護岸工事・農業改革などによって、近年は生息数が激減。
今や「絶滅危惧種2類」に指定されている。

ホテイアオイは、熱帯アメリカ原産の水生植物。
美しい花を咲かせる一方で、爆発的に増え川や池沼を被いつくし、
船の往来や水力発電を妨げるなどの害があり「青い悪魔」とも呼ばれているらしい。
 
次は<ミシシッピアカミミガメ>
原産は北アメリカ。
小さな個体は「ミドリガメ」の名前で知られ、平均寿命は13~15年程度。
ブラックバスやブルーギルと同じく、河川の生態系に大きな影響を与える可能性が高く
「要注意外来生物リスト」入りを果たしている。
 
ラストは<錦鯉>
今から200年ほど前、文化・文政期。
新潟県の旧・山古志村~小千谷市で出現した食用鯉の突然変異種がルーツ。
より美しく、より珍しい模様を作ろうと改良を重ね、様々な品種が生まれて、
今に至っている。

どれも「人工の器」に収まり「人の思惑」が介在したものばかり。
ホテイアオイやミドリガメを海外から持ち込んだのは、人。
その繁殖に頭を悩ませているのも、人。
メダカが減った原因も、人。
自然界では大きな意味をなさない錦鯉の模様に値打ちを与えているのもまた、人。
「小さな里地」は微笑ましくあるが、それぞれの出自には一考を要する。

さて、きのうから、津幡町の旧市街では祭囃子が鳴り渡り賑やかだ。
清水・庄・津幡・加賀爪、4つの町それぞれの鎮守の秋季例大祭に合わせ、
獅子が舞っている。
今夜は、そのクライマックス。4匹の大獅子の共演は見ものである。
是非、一人でも多くの方に「四ツ角」へお越しいただきたい。
僕自身も仕事が終わり次第、駆けつけるつもりだ。
コメント
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