先日(2023/08/08)二十四節気の「立秋」を迎え、暦のうえでは秋が始まった。
暑さ厳しい中にも、そこはかとなく変化を感じる。
その一つが、暑熱が落ち着く夕暮れ時に雑木林などから聞こえてくる蜩(ひぐらし)の声。
二十四節気は元々大陸の季節カレンダー。
日本の実情に合わせ細分化した「七十二候(しちじゅうにこう)」に照らし合わせると、
今時分は「寒蝉鳴(ひぐらしなく)」と呼ぶ。
蜩は秋の季語でもある。
---とはいえ、日中は真夏の装い。
眩しい光の粒が地上で弾け一面に満ち溢れると、僕は見てみたくなる景色がある。
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滋賀県・大津市「びわこ競艇場」にやって来た。
青い空、碧い水。
その奥に湧き立つ白い雲。
モーターが唸りをあげて疾走する競争水面の外には、
ヨットや、大津港を発着する遊覧船が行き交う。
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日本最大の湖・琵琶湖を望むパノラマは、夏こそベストシーズン。
レース予想をしながらも、見惚れてしまったりすることもしばしば。
実に風光明媚と思っている。
そして競艇場周辺に見どころも多い。
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琵琶湖西岸、比叡山延暦寺の門前町・坂本には、
戦国期の石工集団・穴太衆(あのうしゅう)が築いた石垣が残されている。
穴太衆による石垣は「石の声を聞け」という口伝に象徴されるように、
加工していない自然石を巧みに組み合わせる「穴太衆積み」(野面)が特徴。
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城壁にも用いられたそれは、ゆうに4~500年の風雪に耐え、
今も美しい景観を作り出しているのだ。
技術の高さは推して知るべし。
特にコーナーの整理された美しさと堅固さは圧巻と考える。
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石垣の他に大津市・坂本ならではの町並みをつくっている要素が、
点在する「里坊(さとぼう)」。
里坊は延暦寺の僧侶の隠居所だ。
その一つ「旧竹林院」にお邪魔した。
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主屋の1階と2階に置かれた座卓で「リフレクション撮影」(※)を試みる。
(※水面やガラスなどの表面に反射した被写体を写すこと)
座卓にスマホを乗せ、カメラのシャッターを切っただけなのだが、
機材の性能と僕の撮影テクニックがお粗末なため、出来はよろしくない。
また夕方近くで日の差し込む時間帯も災いした。
正直、上手く撮る自信はないが、新緑の頃に再訪してリベンジしたいと考えている。
<次回へ続く>
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