リテラ > 社会 > 国際問題・戦争 > 「拝謁記」昭和天皇は「反省」していたか 改憲再軍備、沖縄切り捨ても
「拝謁記」にあったのは「昭和天皇の反省」じゃない 戦争責任回避、侵略への無自覚、改憲再軍備主張、沖縄切り捨て…
NHK NEWS WEB「昭和天皇『拝謁記』戦争への悔恨」より
昭和天皇の「肉声」を伝える新史料が話題となっている。アジア・太平洋戦争での敗戦後、初代宮内庁長官・田島道治が昭和天皇との面会の際のやり取りを記録した「拝謁記」だ。長年、田島の遺族の間で極秘に保管されていたものをNHKが入手、『NHKスペシャル』でスクープしたのだが、そのNHKと新聞各紙が、拝謁記の内容としてこぞって大きく取り上げているのが、昭和天皇が戦争への反省を表明しようとしていたというくだりだ。1952年5月3日のサンフランシスコ講和条約発効を祝う式典での「おことば」を巡って、田島長官に「ともすると昔の軍にかえる様な気持をもつとも思えるから、私は例の声明メッセージには反省するという文句は入れたほうがよいと思う」「私は反省というのは私にも沢山あるといえばある」と、繰り返し戦争への反省を自らの口で語りたいとの希望を伝えていた(引用者の判断で旧字体等を改め句読点を付した。以下同)。しかし、田島が天皇からの聞き取りをもとに草案を作ったところ、時の首相・吉田茂から、「反省」の一節全体を削除するよう要請されたのだという。周知のように、昭和天皇は公の場で自らの戦争責任について一切言及してこなかった。1975年の昭和天皇訪米後の記者会見(10月31日)で、ロンドン・タイムズの日本人記者から「戦争責任について、どのようにお考えになっておられるか」と予定にない質問を受けたときも、昭和天皇は「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究もしていないので、よく分かりませんから、そういう問題についてはお答え出来かねます」とはぐらかした。昭和天皇が側近らに「戦争への悔恨」を度々口にしていたということはこれまでの研究でも明らかになっていたが、いま、マスコミは拝謁記報道でわざとらしく「やはり昭和天皇は戦争責任を感じていた」「反省の意を国民に表そうとしていた」と驚いて見せているのだ。だが、この拝謁記で明らかになった事実は、そこまで評価すべき話なのだろうか。そもそも、声明に「反省の意」を込めようとして削除されたというが、天皇の意向を踏まえて田島が作成し、吉田茂から削除を要請されたくだりは以下のようなものだ。〈勢の赴くところ兵を列強と交へて破れ、人命を失い、国土を縮め、遂にかつて無き不安と困苦とを招くに至ったことは、遺憾の極みであり、国史の成跡に顧みて悔恨悲痛、寝食為めに安からぬものがあります〉ようするに、列強に無謀な戦いを挑んで、敗戦し、自国の国民の命と領土を失ったことに悔恨の念を述べているだけで、アジア諸国への侵略や虐殺への加害責任、反省を述べているわけではない。そして、吉田茂からの削除要請に対して、昭和天皇は当初、「私はそこで反省を皆がしなければならぬと思う」と抵抗していたものの、田島から「国政の重大事 政府の意思尊重の要」「祝典の祝辞に余り過去の暗い面は避けたし」「遺憾の意表明 即ち退位論に直結するの恐れ」という3点を説得された結果、「長官がいろいろそうやって考えた末だからそれでよろしい」「いや、大局から見て私はこの方がよいと思う」と、削除を了承しているのだ。
北海道 立憲民主党道連合が大会
共産党道委を初招待
畠山氏あいさつ
(写真)あいさつする畠山氏。前列右端は佐々木氏=24日、札幌市
市民と野党の共闘が進む北海道で、立憲民主党道連合は24日、定期大会を札幌市で開きました。立憲主義の回復と安倍政権の9条改憲反対、原発ゼロをめざすなどの「共通政策」を掲げ、共闘を追求してきた市民と政党代表が参加しました。今大会で道連代表を逢坂誠二衆院議員に引き継ぐ佐々木隆博衆院議員は「(安倍政権に対抗し)ともにたたかう態勢をつくっていかなければならない」と呼びかけました。日本共産党道委員会が初めて招待され、畠山和也副委員長(前衆院議員)があいさつ。「市民と野党の共闘の流れを止めず、次の総選挙は野党で政権をめざす本気度が問われるたたかいになります。共産党も一致する合意を誠実に進めます」と表明。佐々木代表と握手を交わしました。国民民主党道総支部代表の徳永エリ参院議員、社民党道連合の浅野隆雄幹事長があいさつ。「戦争させない市民の風・北海道」の川原茂雄共同代表(札幌学院大学教授)は「来る総選挙で平和・民主主義・立憲主義の勢力が勝利するために、すべての小選挙区での統一候補実現に力を尽くす」と語りました。立民党の大会で各党代表が勢ぞろいするのは初。北海道では、2016年の衆院道5区補選での共闘、17年衆院選で12の小選挙区すべてで野党統一候補を擁立、5選挙区で勝利しました。今年4月の道知事選も市民と野党の知事候補を擁してたたかい、共闘を発展させてきました。
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