環境活動家・グレタ・トゥーンベリの孤独な挑戦を描く
BS世界のドキュメンタリー
3月1日(火)[BS1]後11:00
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/trailer.html?i=33289&cid=nol
「BS世界のドキュメンタリー」は、世界のテレビ局や独立系プロダクションが制作したドキュメンタリーを放送しています。テロや紛争、環境問題。ジェンダーや家族関係。医療や科学技術、音楽や芸術の潮流も、グローバル化の波にもまれています。大都会の真ん中で、そして、名もなき小さな村の片隅で見つけた、人々の感動を呼ぶヒューマンな物語もあります。世界各地の制作者が企画をぶつけあう国際的なドキュメンタリー・ピッチ会議から拾い上げた秀作や、各国の配給会社 “イチ押し” の話題作をキュレートし、日本に届けます。
★現代の戦争は情報戦と言われる。無論、過去の戦争においても情報戦は行われてきたが、当時は敵を欺くことと自国民を信用させることに力が注がれていたが、メディアやネットの進歩で欺瞞(ぎまん)情報を拡散させ、それが正しい、または正当性のある情報にしてきたことがエスカレートしている。1990年の湾岸戦争では油まみれの水鳥の映像が大きな話題となった。当初イラクが原油を放出したという報道が流れた後には英米の空爆で石油施設から流れ出た重油によるものとの報道もあり、そちらが定説化したが真相はやぶの中だ。
★また湾岸戦争ではテレビゲームのような軍事設備だけをピンポイントで空爆する映像が頻繁に流されたが、米軍の誤爆も随分あったようで都合のいい情報だけ流す情報操作による世論誘導がつきものとなった。正義の戦争や正しい戦争などないと思うものの、あたかも大義があるかのように見せることで世論を味方につけることが、戦争の政治的勝利であり物理的勝利につながるということになる。今のところ、ことに日本では米国筋からの情報を軸に学者やジャーナリストが情報を垂れ流すといういつもながらの光景が続いている。確かにプーチン大統領の暴挙だがロシアの大義を語る人もいる。もっとユーラシア系の専門家が必要だ。
★フェイク映像も後を絶たない。キエフ上空を飛ぶロシア軍の空軍機はデジタルで作成されたアニメーションと言われているし、ウクライナでの爆発映像、空挺(くうてい)部隊の降下映像なども、過去の映像や無関係の映像が巧みにネットに交ぜ込まれているようだ。ことにネットで流れてくる映像は確認のしようがないものも含まれている。世界を巻き込んだもう1つの戦争、情報戦はかなり活発だ。(K)※敬称略
ロシア軍が中心地まで約10キロに迫るウクライナの首都キエフ。危機にさらされる300万人の市民は一体どうなるのか。現地で取材を続けるジャーナリストの田中龍作氏が、現地の様子をリポートする。
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日本のメディアは「市内マンションにミサイル命中」などと報じていますが、大統領府周辺の中心地は、すでに多くの市民が避難しているからなのか、基本的に静かです。
ただ、時おり空襲警報や、遠くで爆撃と思われる「ドーン」という音が聞こえます。私は昨年末に現場に入りましたが、最初に爆撃音が聞こえたのは、プーチン大統領が24日朝に「特別軍事作戦」実施を表明してから約5時間後。でも、現状でも10キロ程度離れた場所で爆撃が起きている印象です。
私は過去にも戦場で取材したことがありますが、1キロ圏内で爆撃が起きると強い爆風を肌で感じるものです。今、そこまで切迫した感覚はありません。市街戦も始まっておらず、政府機関は健在です。大統領府周辺に駐留するウクライナ軍も士気が高そうに見えます。
市民がすし詰め状態、息苦しさを感じるほど

市街地を走るウクライナ軍の装甲車(提供)田中龍作
ただ、エッセンシャルワーカーを含む市民の多くが避難しているため、都市機能はほとんど失われています。バスもタクシーも走っていませんし、鉄道駅は地下シェルターとして使用されている。飲食店も閉まっています。開店しているスーパーも確認できたのは1店だけでした。
心配なのは、避難する市民の間に不安が広がっていることです。キエフでは、地下鉄駅の他にもスーパーやアパートの地下にシェルターが備えられているケースが多い。市内には数千カ所にあるといいます。シェルターで見た、子供を抱きしめる母親の絶望した表情が忘れられません。
シェルターによっては、内部が「密」になっていることも心配です。あるシェルターを取材したところ、避難する市民がすし詰め状態で、息苦しさを感じるほどでした。ウクライナでも新型コロナは収束していませんから、この状態が長引くと、蔓延してしまう恐れもあるでしょう。(文=田中龍作/ジャーナリスト)
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