◆自民党分裂の議論。高市、橋下、安倍、松井のアホをテレビに出すな。核シェアで中国軍と同じ軍備強化のためには消費税25%以上!防衛費25兆円の悪夢。元朝日新聞・ジャーナリスト佐藤章さんと一月万冊
ロシア軍による侵攻が激しさを増すウクライナ国内から欧州などに避難する人々の流れが絶えない。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の6日の推計では150万人を超えた。国境から13キロ離れたポーランド南東部の都市プシェミシルやドイツの首都ベルリンでは、心に傷を負った避難民らを市民ぐるみで温かく迎え入れている。(プシェミシル・谷悠己、ベルリン・蜘手美鶴、写真も)
◆駅や体育館にボランティア
粉雪が舞う駅のホームで5日午後、ボランティアが温かい飲食物や支援物資を手に、ウクライナから到着する列車を待っていた。
ロシア軍と戦うため18~60歳の男性の出国は禁じられており、こわばった表情で降り立つ人たちは女性や子どもが目立つ。ぎゅっと手を握り合った幼い姉妹がボランティアから動物のぬいぐるみを手渡されてはしゃぐ姿を見た母親の表情が、一瞬和らいだ。
プシェミシルはウクライナ西部リビウと鉄路で繋がり、避難民を他都市へ送り出す拠点の役割も果たす。高校の体育館には簡易宿泊所が設置され、長旅を前に母子らが体を休めていた。
「今こうして落ち着いて過ごせているのが奇跡のようです」。長男(13)とペットのモルモット2匹を連れドイツを目指すアンナさん(38)は語った。4日未明に攻撃されたザポロジエ原発近くで暮らしていた。戦況の悪化で退避を決断し、乗り込んだ列車の窓から原発の方角に閃光が見えた。リビウ郊外で列車が突然停車したかと思うと、窓の近くを砲弾がかすめた。
アンナさんは30時間以上の長旅で到着した宿泊所での厚遇とボランティアから抱きしめられたことに感激。「地獄から天国に来たみたい。ここは平和が保証されていると思うと涙が止まらなかった。ポーランドから受けた恩は一生忘れない」と誓う。
アンナさんを抱きしめたボランティアのソロミアさん(24)は連日、仕事の合間に宿泊所に通う。「この戦争は惨劇だけど、ポーランドが寛容さを取り戻すきっかけになるかも」。そう話すと別の避難者家族に呼ばれ駆け出していった。
◆自宅の一室 提供するドイツ市民
大勢の避難民が目指すのがポーランドの隣国ドイツだ。ベルリン中央駅には30分から1時間ごとに避難民を乗せた列車が到着し、ボランティアは24時間体制で支援。手厚い援助の背景には、1990年まで東西分裂を経験したドイツ市民ならではの平和を願う強い思いがある。
中央駅の難民支援所には毎日300~400人のボランティアが集まる。学生から高齢者までさまざまで「いても立ってもいられなくなった」と話す。手作りのサンドイッチや豆スープを振る舞ったり、寄付された衣服や衛生用品を配ったり。避難民に自宅の一室を提供する市民も多く、2月27日以降、1万2000人以上を支援している。
ボランティアのまとめ役アーロン・ガントスさん(39)は「戦争はすぐそこに来ている。もしロシアに取り込まれれば、せっかく手に入れた自由をまた失うことになる」との思いもある。
キエフから5日に家族5人で到着したムサさん(35)は、ほっとした表情で話した。「温かく迎えてくれて感謝しかない。爆撃におびえることなく、やっと安心して眠ることができる」