9/28(土) 19:30~ プレミア配信【In Focus 石破茂氏、勝利の裏側/麻生氏、茂木氏の大きな失敗/自民総裁選の内幕】○9/27 The Breaking News⚫︎スピンオフ
自民新総裁に石破氏
裏金議員公認の可能性に言及
党内きっての改憲・タカ派
自民党は27日、総裁選の投開票を行い、党内きっての改憲・タカ派である石破茂元幹事長を新総裁に選出しました。過去最多の9候補が乱立するなか、決選投票で高市早苗経済安全保障担当相を破りました。総裁任期は2027年までの3年間です。
石破氏は選挙戦で、他の8候補と同様に、裏金事件の再調査を一貫して拒否し、企業・団体献金や政治資金パーティーの禁止にも背を向けました。一方で、新総裁になれば裏金議員を非公認とする考えも示していましたが、27日の記者会見では、「それぞれの選挙区の事情、当選の可能性を判断材料に、選挙対策本部で適切に議論し判断する」と発言。公認する可能性に言及し、裏金事件の真相解明に後ろ向きの姿勢を鮮明にしました。
総裁選は1回目の投票で過半数を得る候補がおらず、1位の高市氏と2位の石破氏の決選投票で決着。国会議員票と、各都道府県1票ずつの党員票47票の計415票(有効409票)で争われ、石破氏は215票(議員189票、党員26票)を得ました。高市氏は194票(議員173票、党員21票)でした。
石破氏は1回目の投票で議員票が伸び悩みましたが、決選投票は議員票で高市氏を逆転。推薦人20人のうち裏金議員が13人を占める高市氏の姿勢が、次期総選挙で国民の支持を得られないと判断した議員の票を遠ざけ、消極的支持が石破氏に流れ込んだとみられます。
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、総裁選では「脱派閥」を掲げて争われたが、国会議員票の重みが増す決選投票に向け、旧来の派閥単位で多数派工作を行う動きが相次いだ。最終盤には重鎮詣でや、新政権に影響力を残したい領袖(りょうしゅう)らによる投票指示の情報が飛び交うなど「派閥の論理」が横行して「刷新感」とはほど遠い選挙戦となった。
◆麻生太郎氏は、子飼いの議員に高市早苗氏への投票を指示
派閥の裏金事件後、自民6派閥のうち5派閥は解散を決めた中で唯一存続して結束を誇る麻生派。所属議員によると、会長の麻生太郎副総裁は、決選投票の際に、高市早苗経済安全保障担当相に投票するよう54人の所属議員に指示したという。決選投票を争った石破茂元幹事長は、麻生政権末期に首相辞任を迫ったことから折り合いが悪かったことなどが背景にある。
岸田文雄首相が率いた旧岸田派でも、決選投票を控え、衆院議員には「1回目の党員投票でトップの候補」、来年夏に参院選を控える参院議員には「石破氏」に投票するよう「派閥幹部から指示があった」と複数の議員が明かした。
首相は総裁選中に「派閥が解消しているわけだから自民党国会議員一人一人が自立した議員としての判断、見識が問われる選挙だ」と語っていた。首相に近い議員ですら「いまだに派閥単位で物事を考えていて、派閥の論理から抜け出せていない」と苦言を呈した。
◆票に目がくらんで完全に開き直った小泉進次郎氏
候補も派閥頼みが目立ち、石破氏や小泉進次郎元環境相が、麻生氏や二階俊博元幹事長ら重鎮に相次いで面会して支援を要請。裏金事件で離党したが今も影響力を持つ世耕弘成前参院幹事長に面会し、裏金議員が多い旧安倍派に接近する動きも見られた。小泉氏は「選挙で一人でも多くの方に直接支援をお願いするのは当然」と開き直った。
ベテラン議員は「脱派閥の総裁選と言われているのに、小泉氏が派閥的な動きをするのはマズい」と批判。別の議員も「麻生氏の働き掛けは結局派閥政治に戻ってしまっている。国民のイメージは悪い」と述べた。(川田篤志)
挑戦5度目の正直…「石破新総裁」緊急生出演 自民は変わるか【9月27日(金)#報道1930】| TBS NEWS DIG