★来週から国会が開会する。野党は「桜を見る会」疑惑、そこからスピンオフした首相・安倍晋三夫妻にかかわる疑惑、前夜祭疑惑、ジャパンライフ疑惑など、多岐にわたる「桜を見る会」疑惑、カジノ汚職事件、前経産相・菅原一秀、前法相・河井克行夫妻の公職選挙法疑惑、秋の国会ではやらなかった関西電力の金品授受問題など、予算委員会を舞台に政権への質問は「いくらでもある。材料も相当仕込んである」(野党国対関係者)と手ぐすね引いている。
★自民党は手をこまねいてみているだけなのか。予算委員会での野党の攻勢をかわし切れるのか。自民党関係者が言う。「公明党の了解を取り付けているかはわからないが、党幹事長・二階俊博、副総理兼財務相・麻生太郎も『やるなら今しかない』と2月の解散に賛成だ。冒頭で補正予算を通した後、解散して予算委員会を粉砕、選挙後ではそんな話、国民は忘れている」。二階、麻生ともに既に政治家としての賞味期限は切れていて、次は引退といわれている。自らの政治家としての延命と今のポストに固執しているのではないか。
★では選挙に自民党は勝てるのか。もし選挙になれば勝敗ラインを公明党と合わせて過半数とするだろう。政権交代することはないだろうが、実際は負け幅で首相の責任論は出るだろう。16日、首相は党本部で憲法改正について「制定から70年あまりが経過し時代にそぐわない部分は改正を行うべきだ。最たるものが憲法9条だ」と改めて憲法改正に意欲を見せたが、それがついえる段階で退陣を余儀なくされるだろう。この「やけっぱち解散」に大義はなく、疑惑隠しの延命解散でしかない。まして予算委員会が乗り越えられないからの解散となる。首相がかじを切るのか、桜散る解散か。(K)※敬称略
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