安倍晋三とその周辺が統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とつながっていることは政治に関心がある人なら誰でも知っていたし、これまで私も何度も指摘してきた。たとえば安倍が主催した「桜を見る会」には統一教会の関連団体・世界戦略総合研究所の事務局次長らが招待されていた。
しかし、現在報道されているように自民党の中枢に食い込んでいたことには気づかなかった。もはや「ズブズブの関係」や「カルトの広告塔」といった次元の話ではない。
文春オンラインによると、統一教会のダミー団体であるUPFジャパンの梶栗正義議長は、安倍との間に〈ずっと温めてきた信頼関係〉があるとし、〈この8年弱の政権下にあって6度の国政選挙において私たちが示した誠意というものも、ちゃんと本人(安倍氏)が記憶していた。こういう背景がございました〉と述べている。
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岸田政権はこのような人物を国葬にするらしいが、一番メリットがあるのは安倍を広告塔として利用してきた統一教会だろう。
また、安倍の国葬は戦後では吉田茂元首相、昭和天皇に続く3件目となる。統一教会は笑いが止まらないはずだ。教団と深いつながりがある人物が、天皇に並べられるのだから。
私がこれまで指摘してきたように、安倍とその周辺は、保守ではなく、反日のエセ保守である。それを支えてきたのは、新自由主義勢力と政商とカルトの複合体だ。統一教会との関わりを抜きにしても、連中がやってきたことは国の破壊そのものだった。だからこそ、反日の統一教会と組むこともいとわないのだろう。
今回、統一教会と自民党の癒着が次々と明らかになる中で、安倍が引き起こした一連の「事件」に再び目が向けられるようになった。今やるべきことは、安倍とその周辺の正体を明らかにすることだ。国葬は国際社会に向けての恥さらし以外のなにものでもない。
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中
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