米軍横田基地(東京都福生市など)から今年8月、発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS=ピーファス)を含んだ汚染水が基地外へと流出した可能性があると米軍が明らかにした問題で、日本側が20日に基地内へ立ち入りすることが、関係者への取材で分かった。(松島京太、奥野斐)
関係者によると、立ち入りは防衛省と外務省、環境省のほか、都と基地周辺自治体の職員も同行する。漏出したとされる消火訓練エリアを視察し、米軍側からの現場説明を受けるという。
◆汚染水4万7000リットルがあふれ、基地外に流れた可能性
この立ち入り後に、日本側が日米地位協定の環境補足協定に基づき、消火訓練エリアで漏出元となった貯水池のサンプリング調査を実施することで日米間で調整している。
漏出事故は8月30日に発生。豪雨の影響で訓練場の貯水池からPFASを含んだ汚染水約4万7000リットルがあふれ出し、基地外に流出した可能性が高いことを初めて米軍が10月に明らかにした。11月20日には、都と基地周辺6市町でつくる連絡協議会が、国と米軍に対し、基地内で直接説明するよう要望していた。
横田基地内でのPFAS漏出事故を巡っては、このほか2010〜23年に少なくとも計8回発生しているが、いずれも米軍は基地外への流出を認めていない。
横田基地とPFAS汚染問題 東京都の調査で基地から約1キロ南東の監視井戸で、都内最高値となる国の暫定指針値の約27倍のPFASが検出されている。基地でPFASを含んだ泡消火剤を使用していたため、漏出事故や消火訓練の影響で多摩地域の水道水源の井戸汚染との関連が疑われている。米軍は地下水汚染と基地との関連を認めていない。(*徹底調査キボンヌ)
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