現代の知性ほんこん//米山氏との決戦日程が決まる
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「テレビ番組のコメンテーターとして、たいそう立派なことを言っておられるのに……がっかりしました」 本誌が取材を申し込むと、このように心境を打ち明けたのは、前新潟県知事で弁護士の米山隆一氏(53)だ。依頼を受けて、名誉毀損に対する損害賠償請求訴訟を進めているという米山氏が「がっかりした」と話すのは、被告となる人物の行動についてだ。 じつは米山氏が「誹謗中傷」という社会問題を争う裁判の相手になったのは、お笑い芸人のほんこん(58)なのだ。 ほんこんは、吉本総合芸能学院(NSC)の4期生。同期には今田耕司(55)や漫才コンビ「130R」の相方である板尾創路(58)らがいる。その今田、板尾らとともに『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系)では、レギュラーを務めていた。ダウンタウンにかわいがられてきた、ほんこんは吉本興業が誇る大物芸人だ。 また一方で、2020年5月の『特盛!よしもと 今田・八光のおしゃべりジャングル』(読売テレビ)で、「台湾のコロナ感染者数が少ないのは日本統治時代のおかげ」といった趣旨の発言をするなど、近年は国際問題や政治問題にも堂々と意見を述べる “愛国芸人” としても注目を集めている。その彼が訴えられたと――。 本誌は以前から、「黒瀬深」と名乗るツイッターアカウントによる、米山氏の依頼者に対する誹謗中傷ツイートを取材しており、訴訟代理人を受任していた米山氏にもたびたび話を聞いていた。今回、「黒瀬深」との訴訟の進展状況を取材していくなかで、ほんこんへの提訴が明らかになった。米山氏が続ける。 「彼はツイッター上で『黒瀬深』と同様に、私の依頼者がおこなった新型コロナウイルスに関する政権批判について、事実と異なる “デマツイート” で、私の依頼者に対する誹謗中傷をおこないました。 影響力の大きいアカウントなので、数千回もリツイートされ、1万以上の『いいね』がつきました。最初から訴訟も視野に入れていましたが、被告となるのは有名人です。いきなり訴えるのは、影響が大きいと考えました」 そこで、米山氏はほんこん側に内容証明で「当該ツイートの削除と謝罪を求める」旨を通知した。しかし、ほんこん側からの反応はこうだった。 「こちらが指摘したのは、ほんこん氏が、第三者が書いた記事を引用する形でつぶやいた2つのツイートについてです。ですが、ほんこん氏が削除したのは1つめのツイートだけでした。もう1つのツイートは現在も削除されていません。先方の言い分としては、削除したツイートについても『ツイート内で引用していた記事自体が配信元から削除されていたので、(ほんこんの)ツイートも削除しました』というものです。誤りを認めたわけではないが、『結果的にツイートは削除したのだからいいだろう』ということです。 ほんこん氏は確信犯的に『謝罪しない』ことを選んでいると考え、訴訟に踏み切りました。良識あるテレビタレントなら、誤った情報を拡散したことを認め、謝罪するのが筋だと思っていましたから、がっかりなんです」(米山氏) 本誌はほんこんの所属事務所の吉本興業に、「ツイートの削除と謝罪をおこなわなかった理由」と「今回の訴訟への対応」について尋ねたが、吉本興業から締切りまでに回答はなかった。ほんこんは米山氏を挑発しているのか、7月15日に「好きに叫んどきなさい 思考回路がトホホ」と、ツイッターで発信している。 2019年に出版した自著の帯文に、ほんこんは「お笑いができるのも、平和があってこそやで!」と記している。しかし、彼の穏便とはいえない対応で笑えない法廷闘争が始まろうとしている。 (週刊FLASH 2021年8月10日号)
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