★確定申告が迫っているからか、普段は政治問題にふれない芸能人たちが自民党の政治とカネについて苦言を呈している。自民党前政調会長・萩生田光一が収支報告書の訂正で多くの項目を「不明」としたことに11日、フジテレビの番組でお笑いコンビ「アンガールズ」の田中卓志が冷静な解説をした。「不明の額がとんでもない。それが分かんないって本当にずさん。国民の税金が入っているもの。そういうふうに雑に使われているというのがまずショックだし、結局、こうやってごまかしていくモードに入っている。こうやって不明みたいにやって、だんだん論点も違う細かいところにいっちゃう。国民の興味が離れるように」。
★同党元幹事長・二階俊博が在任中の5年間で約50億円の政策活動費を党から受け取っていたという報道に同日、和田アキ子もTBSの番組冒頭で苦言を呈した。「みんな文句言いたい。信じられない。50億ですよ」「これどうなっている? ここからずれていると思わない? うちらこれから確定申告でどれだけ大変? こんなことあるの?」と納得できない様子。国会での与野党の攻防やメディアの報道で概要は知ったとしても、この問題の本質や責任者は一体どこにあるのか、だれが答えるのかがわからない。
★自民党関係者が言う。「国民は国会中継も見ないし新聞も読まない。しばらくすれば忘れてしまうとたかをくくっている議員もいるだろう。だがとんでもない。お茶の間に直結するタレントが話題にし始めたら、国民への浸透度は格段に広がる」。野党議員は「株価が上がっても春闘で大企業の給料が上がっても、これだけ国力が下がっていれば国民の不満は解消されないだろう」とみる。自民党議員は「すべては検察と国税の判断となっているが、首相・岸田文雄が決めればいいことも多い。政治とカネは岸田の英断で落ち着く。加えて万博延期、健康保険証廃止の中止、増税凍結。これくらいやらなければ解散・総選挙に突入できない。時間稼ぎでは自民党は沈没する」。(K)※敬称略
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