【今年のプリキュアさん】
花咲さんの1年が終わりを迎えました。
「ハートキャッチ」さんは「チェンジ」の言葉通り、型破りで破天荒だった。
でも一つ一つは、歴代プリキュアさんをきっちり継承してた。
「原点回帰は失敗の元だ」的なことを、東映的な偉い人がおっしゃったと聞いたことがありますが、回帰しつつ昇華した稀有な例のように思う。
■ハートキャッチプリキュア! 第49話(最終回)「みんなの心をひとつに!私は最強のプリキュア!!」
アバンなし。
いきなりサブタイトル。
やっと始まったと思ったらオーケストラさんバンク。
可能な限り引っ張って、花咲さんの最後の戦いが始まります。
オーケストラさん炸裂!ぐしゃり!勝った!
しかし出来る女・海キュアさんは、すぐに異変に気付きました。
耐えきりやがった…。
しまった。この後の連携なんて練習してない。
オーケストラさんを当てたら勝ちじゃなかったのか。
愕然と見守るその先で、デューン様はむくむくと巨大化していく。
肩に乗せた謎生物と共に。
何なんだ、あの謎のカメレオンは…!
巨体から繰り出すパンチで、物理的に地球が破壊されていく。
さりげなく数発撃ちこんでるデューン様がお茶目です。(一撃目は右手だったのに、番君らが目撃してるのは左手)
轟音上げて崩壊する地球をバックに、花咲さんらは最後の決戦に挑む。
なお、強大な敵に対し、最初に一歩を踏み出したのは海キュアさんでした。
出来る女です。つくづく。
花咲さん:
「悲しみが終わらないのは私達の力が足りないから」
「憎しみが尽きないのは私達の愛がまだ足りないから」
「…だから」
「私達は力を合わせましょう」
必殺兵器・オーケストラさん。
その実態は、歴代プリキュアさんの想いとか絆とかそんなのです。
でもそういえば一点足りなかった。
歴代プリキュアの魂だと言うのなら、ここにいる現役の魂が乗ってない。
しかるに最後の攻撃は、必然と言えば必然だったのかもしれない。
花咲さんらしき何か:
「無限の力と、無限の愛を持つ」
「星の瞳のプリキュア」
「ハートキャッチプリキュア・無限シルエット」
で、でかい。
そしてこの果てしなくセンスのないネーミングは、紛れもなく花咲さんだ。
この期に及んで、何を…。
花咲さんらしき何か:
「くらえ、この愛!!」
「拳パンチ!!」
やりやがった…。
「最強のプリキュア」と豪語するのも無理はない。
でかい。強い。
確かに「最強の」プリキュアです。戦力的な意味で。
ごつり。
当たったパンチは意外とダメージなさそうです。
ああこれは、悪い子を叱る母のような、愛のある優しい一撃的な意味なのか。
これなら「愛をくらえ」の意味も分かるような…
ごぅん!!
爆発した!何その零距離攻撃!!
こうして、デューン様は粉砕されました。
そして世界に平和が戻って来る。
愛って、凄いな。
後日談。
花咲さん家には妹さんが誕生。
命名:ふたば。つぼみからちょっと大きくなった。
輝く世界を見ながら、花咲さんは夢を語られる。
花咲さん:
「もう一度宇宙に行きたいです」
「今度は、自分の力で!」
花咲さん:
「そして出来るなら」
「草も花もない宇宙に、少しでも花を咲かせたい」
「せめて、そうすれば……」
小さい頃には「お花があればいい」と宣い、己の小さな世界に閉じこもっていた花咲さん。
見つけた夢は、宇宙飛行士。およそ考え得る最もアウトドアな職業さん。
そして「宇宙にお花を咲かせたい」。素晴らしい夢だ。内容もここに至るまでの経緯も素晴らしい。
花咲さん:
「私達4人のプリキュアが、砂漠の使徒を倒し地球を守ったことを」
「人々は時がたつにつれて、忘れて行くでしょう」
「でも私は、えりか・いつき・ゆりさんと、プリキュアになって走り続けたこの1年を決して忘れません」
「なぜなら私を成長させ、未来の道まで見つけさせてくれた…」
「かけがえのない大切な宝物だからです」
しばらくすれば花咲さんの活躍を忘れてしまうかもしれない。
でもこの1年で得たことは、きっと残り続けると思う。
花咲さんの最後の言葉が胸に響きます。
「ハートキャッチ」さんからは、1年の間に色々な形で影響を受けたし、こんな私も多少はチェンジできた気がする。
ありがとう花咲さん。そしてお疲れ様でした。
「ハートキャッチプリキュア」、完。
私事で恐縮ですが、今までに見たことのある最も怖かった悪夢は「木星を間近で見る」内容のでした。
CGが進化した現在においても、「水平線・地平線・天上の全てを覆い尽くすほどの巨大な存在」を再現する術はない。
でかいものは純粋に怖い。それを思い知った。
そんなわけで、地球上で巨大デューン様と、そこからの攻撃を目視していた皆さまの、恐怖と勇気を褒め讃えたいです。
【今週の花】
決戦直前でデューン様に向けられてるミラー。
無限シルエットが「星の瞳」なのは、バックの宇宙空間を映しこんでいるから。
『鏡』のキーワードが、さりげなく活きてます。
自分をチェンジできるのは自分しかいない。
プリキュアさんはお手伝いするだけなんです。拳で。
憎しみは自分で断ち切るしかない。
1話前に月光さんがそうしたように。
デューン様の事情はさっぱり分からないし、聞けば聞いたで同情の余地もあったのかもしれない。
でも結局、憎しみを断ち切れるのは自分だけ。
プリキュアさんはお手伝いするだけなんです。拳で。
…「無限シルエット」についてですが。
「オーケストラさんはプリキュアの化身」なのだから、最終的に花咲さんも同化するのは必然。
それどころか「ないとおかしい」くらいの演出だったはず。
理詰めで考えれば予想できて当然なのに、思いつくことすらできてなかった自分が悲しいです。
プリキュアさんを作ってる方々は、本当に凄い。
【今週の海】
来海さん:
「無限の愛!無限の力!」
「地球を救っちゃったんだよ!」
「あたしの人生これ以上、何があるってのよ!?」
そう言いたくなる気持ちは分かる。
10代半ばにして宇宙規模の戦闘を行い、数百年来の念願を達成、地球の危機を救ってしまった。
これから先、これ以上の激動があるとも思えない。
でもそこから続く夢の語りは良い流れだった。
確かにプリキュアさんとしての戦いはクライマックスを終えた。
だけど人生はまだまだ続く。語られる夢は、プリキュアさんの激戦以上の激戦です。
月光さん:
「今まではこころの大樹が私達を見守ってくれていたわ」
「でもこれからは、私達が、私達の心が、こころの大樹を育てて、見守っていくのよ」
「いつまでも無限の力とか、無限の愛とかに頼っちゃダメ」
「自分の人生なんだから」
「プリキュアはお手伝いをするだけ」「最後に頑張るのはその人個人」。
花咲さんたち自身も、「プリキュア」で解決するわけじゃない。
「プリキュア」としての自身の思い出に応援されながら、夢に向かって頑張るんだ。
【今週の陽光】
色香が溢れだしてる…。
花咲さんと同じ格好をしてるはずなのに、異様に卑猥に見えるのは何ででしょうか。
【今週の月光】
お父様は何だかんだで復活するのかとも思っていたのに、戻られなかったようです。
「ハートキャッチ」さんはその辺シビアだ。
そういったことも全部受け止めて、人はチェンジしていける。
月光さん:
「私も自分の人生、考えなくちゃいけないわね…」
苦労してるのは分かるけど、正直、17歳の発言とは思えない。
【今週の謎生物】
最後まで謎のままだった謎生物。
劇中で誰も指摘しないところがシュールです。
何だったんだ、アレは…。
花咲さんらが妖精マントをつけていたように、デューン様もカメレオン鎧を纏ってる。
その辺の対比なのかしらとも思いましたが、無粋な気がしてきました。
奴は謎のカメレオンで、デューン様にも愛があることの比喩ということで納得する。
その他、デューン様の事情なんて花咲さんはさっぱり分からない。
詳しい事情は存じませんし、知ったところで何ができるわけでもありません。
それでもちょっぴりのお手伝いと、お役に立つことならできる。テーマを徹底しておられる。
【今週のくどまゆ】
世界最後の時を健気に戦われた。
最終回の様子は、Twitter上で工藤さん・池田さんも実況されてました。
くらえ、愛!
奇怪な時代です。来年は更にがっつりプリキュアさんと戦われるそうで、応援しています。
【どこかの花】
最終シーンで描かれた、花咲さんっぽい誰かさん。
正体としては、ふたばさんや将来の娘さんが現実的な想像でしょうけれど、過去の花咲さんの象徴だと思ってみたい。
幼かった引っ込み思案の花咲さんも、こんなに成長して変わった。
【来年のプリキュアさん】
始まる前から全力!CM2連撃で、北条さんがスタンバイ。
「荒ぶるプリキュア」という情報だけでは、どんなテーマの話かさっぱり分かりませんが。
プリキュアさんは毎年テーマが非常に熱いので、来年も期待しよう。
【追記】
小説版の感想を書きました。
●感想:小説 ハートキャッチプリキュア!
花咲さんの1年が終わりを迎えました。
「ハートキャッチ」さんは「チェンジ」の言葉通り、型破りで破天荒だった。
でも一つ一つは、歴代プリキュアさんをきっちり継承してた。
「原点回帰は失敗の元だ」的なことを、東映的な偉い人がおっしゃったと聞いたことがありますが、回帰しつつ昇華した稀有な例のように思う。
■ハートキャッチプリキュア! 第49話(最終回)「みんなの心をひとつに!私は最強のプリキュア!!」
アバンなし。
いきなりサブタイトル。
やっと始まったと思ったらオーケストラさんバンク。
可能な限り引っ張って、花咲さんの最後の戦いが始まります。
オーケストラさん炸裂!ぐしゃり!勝った!
しかし出来る女・海キュアさんは、すぐに異変に気付きました。
耐えきりやがった…。
しまった。この後の連携なんて練習してない。
オーケストラさんを当てたら勝ちじゃなかったのか。
愕然と見守るその先で、デューン様はむくむくと巨大化していく。
肩に乗せた謎生物と共に。
何なんだ、あの謎のカメレオンは…!
巨体から繰り出すパンチで、物理的に地球が破壊されていく。
さりげなく数発撃ちこんでるデューン様がお茶目です。(一撃目は右手だったのに、番君らが目撃してるのは左手)
轟音上げて崩壊する地球をバックに、花咲さんらは最後の決戦に挑む。
なお、強大な敵に対し、最初に一歩を踏み出したのは海キュアさんでした。
出来る女です。つくづく。
花咲さん:
「悲しみが終わらないのは私達の力が足りないから」
「憎しみが尽きないのは私達の愛がまだ足りないから」
「…だから」
「私達は力を合わせましょう」
必殺兵器・オーケストラさん。
その実態は、歴代プリキュアさんの想いとか絆とかそんなのです。
でもそういえば一点足りなかった。
歴代プリキュアの魂だと言うのなら、ここにいる現役の魂が乗ってない。
しかるに最後の攻撃は、必然と言えば必然だったのかもしれない。
花咲さんらしき何か:
「無限の力と、無限の愛を持つ」
「星の瞳のプリキュア」
「ハートキャッチプリキュア・無限シルエット」
で、でかい。
そしてこの果てしなくセンスのないネーミングは、紛れもなく花咲さんだ。
この期に及んで、何を…。
花咲さんらしき何か:
「くらえ、この愛!!」
「拳パンチ!!」
やりやがった…。
「最強のプリキュア」と豪語するのも無理はない。
でかい。強い。
確かに「最強の」プリキュアです。戦力的な意味で。
ごつり。
当たったパンチは意外とダメージなさそうです。
ああこれは、悪い子を叱る母のような、愛のある優しい一撃的な意味なのか。
これなら「愛をくらえ」の意味も分かるような…
ごぅん!!
爆発した!何その零距離攻撃!!
こうして、デューン様は粉砕されました。
そして世界に平和が戻って来る。
愛って、凄いな。
後日談。
花咲さん家には妹さんが誕生。
命名:ふたば。つぼみからちょっと大きくなった。
輝く世界を見ながら、花咲さんは夢を語られる。
花咲さん:
「もう一度宇宙に行きたいです」
「今度は、自分の力で!」
花咲さん:
「そして出来るなら」
「草も花もない宇宙に、少しでも花を咲かせたい」
「せめて、そうすれば……」
小さい頃には「お花があればいい」と宣い、己の小さな世界に閉じこもっていた花咲さん。
見つけた夢は、宇宙飛行士。およそ考え得る最もアウトドアな職業さん。
そして「宇宙にお花を咲かせたい」。素晴らしい夢だ。内容もここに至るまでの経緯も素晴らしい。
花咲さん:
「私達4人のプリキュアが、砂漠の使徒を倒し地球を守ったことを」
「人々は時がたつにつれて、忘れて行くでしょう」
「でも私は、えりか・いつき・ゆりさんと、プリキュアになって走り続けたこの1年を決して忘れません」
「なぜなら私を成長させ、未来の道まで見つけさせてくれた…」
「かけがえのない大切な宝物だからです」
しばらくすれば花咲さんの活躍を忘れてしまうかもしれない。
でもこの1年で得たことは、きっと残り続けると思う。
花咲さんの最後の言葉が胸に響きます。
「ハートキャッチ」さんからは、1年の間に色々な形で影響を受けたし、こんな私も多少はチェンジできた気がする。
ありがとう花咲さん。そしてお疲れ様でした。
「ハートキャッチプリキュア」、完。
(左画像) プリキュアぴあ (右画像) プリキュア!映画主題歌ベスト 映画ハートキャッチプリキュア!花の都でファッションショー・・・ですか!?【特装版】 [DVD] |
私事で恐縮ですが、今までに見たことのある最も怖かった悪夢は「木星を間近で見る」内容のでした。
CGが進化した現在においても、「水平線・地平線・天上の全てを覆い尽くすほどの巨大な存在」を再現する術はない。
でかいものは純粋に怖い。それを思い知った。
そんなわけで、地球上で巨大デューン様と、そこからの攻撃を目視していた皆さまの、恐怖と勇気を褒め讃えたいです。
【今週の花】
決戦直前でデューン様に向けられてるミラー。
無限シルエットが「星の瞳」なのは、バックの宇宙空間を映しこんでいるから。
『鏡』のキーワードが、さりげなく活きてます。
自分をチェンジできるのは自分しかいない。
プリキュアさんはお手伝いするだけなんです。拳で。
憎しみは自分で断ち切るしかない。
1話前に月光さんがそうしたように。
デューン様の事情はさっぱり分からないし、聞けば聞いたで同情の余地もあったのかもしれない。
でも結局、憎しみを断ち切れるのは自分だけ。
プリキュアさんはお手伝いするだけなんです。拳で。
…「無限シルエット」についてですが。
「オーケストラさんはプリキュアの化身」なのだから、最終的に花咲さんも同化するのは必然。
それどころか「ないとおかしい」くらいの演出だったはず。
理詰めで考えれば予想できて当然なのに、思いつくことすらできてなかった自分が悲しいです。
プリキュアさんを作ってる方々は、本当に凄い。
【今週の海】
来海さん:
「無限の愛!無限の力!」
「地球を救っちゃったんだよ!」
「あたしの人生これ以上、何があるってのよ!?」
そう言いたくなる気持ちは分かる。
10代半ばにして宇宙規模の戦闘を行い、数百年来の念願を達成、地球の危機を救ってしまった。
これから先、これ以上の激動があるとも思えない。
でもそこから続く夢の語りは良い流れだった。
確かにプリキュアさんとしての戦いはクライマックスを終えた。
だけど人生はまだまだ続く。語られる夢は、プリキュアさんの激戦以上の激戦です。
月光さん:
「今まではこころの大樹が私達を見守ってくれていたわ」
「でもこれからは、私達が、私達の心が、こころの大樹を育てて、見守っていくのよ」
「いつまでも無限の力とか、無限の愛とかに頼っちゃダメ」
「自分の人生なんだから」
「プリキュアはお手伝いをするだけ」「最後に頑張るのはその人個人」。
花咲さんたち自身も、「プリキュア」で解決するわけじゃない。
「プリキュア」としての自身の思い出に応援されながら、夢に向かって頑張るんだ。
【今週の陽光】
色香が溢れだしてる…。
花咲さんと同じ格好をしてるはずなのに、異様に卑猥に見えるのは何ででしょうか。
【今週の月光】
お父様は何だかんだで復活するのかとも思っていたのに、戻られなかったようです。
「ハートキャッチ」さんはその辺シビアだ。
そういったことも全部受け止めて、人はチェンジしていける。
月光さん:
「私も自分の人生、考えなくちゃいけないわね…」
苦労してるのは分かるけど、正直、17歳の発言とは思えない。
【今週の謎生物】
最後まで謎のままだった謎生物。
劇中で誰も指摘しないところがシュールです。
何だったんだ、アレは…。
花咲さんらが妖精マントをつけていたように、デューン様もカメレオン鎧を纏ってる。
その辺の対比なのかしらとも思いましたが、無粋な気がしてきました。
奴は謎のカメレオンで、デューン様にも愛があることの比喩ということで納得する。
その他、デューン様の事情なんて花咲さんはさっぱり分からない。
詳しい事情は存じませんし、知ったところで何ができるわけでもありません。
それでもちょっぴりのお手伝いと、お役に立つことならできる。テーマを徹底しておられる。
【今週のくどまゆ】
世界最後の時を健気に戦われた。
最終回の様子は、Twitter上で工藤さん・池田さんも実況されてました。
くらえ、愛!
奇怪な時代です。来年は更にがっつりプリキュアさんと戦われるそうで、応援しています。
【どこかの花】
最終シーンで描かれた、花咲さんっぽい誰かさん。
正体としては、ふたばさんや将来の娘さんが現実的な想像でしょうけれど、過去の花咲さんの象徴だと思ってみたい。
幼かった引っ込み思案の花咲さんも、こんなに成長して変わった。
【来年のプリキュアさん】
始まる前から全力!CM2連撃で、北条さんがスタンバイ。
「荒ぶるプリキュア」という情報だけでは、どんなテーマの話かさっぱり分かりませんが。
プリキュアさんは毎年テーマが非常に熱いので、来年も期待しよう。
【追記】
小説版の感想を書きました。
●感想:小説 ハートキャッチプリキュア!