高らかに鳴り響くKOUDOUのパーフェクトハーモニー。
「ぴちぴちピッチ」から6年、それでもなお続く非公式「ぴっち」ライブの続編の続編。
6年間続いたKIZUNAは未だ健在で、夢のその先まで途切れない。そんなことを確信したライブでした。
■Cri☆siSの今日は誕生日でCri☆siS!
日時:2009年04月18日(土) 開場11:30/開演12:30
場所:
吉祥寺スターパインズカフェ
演者:Cri☆siS(土屋実紀、下屋則子、石塚さより、小島めぐみ、Rumi)
曲順 | 曲目 |
01. | 公開トーク |
02. | Truth |
03. | 愛しいかけら |
04. | ダイアモンド クレバス |
05. | 1st Priority |
06. | Agape |
07. | LittleGrace |
--. | BIN・KANルージュ |
(本記事は私の狭量な記憶・妄想・誇張表現に基づいたものであり、実際の演者・関係者の方の言動・意図とは大きく異なることがあることをご了承ください)
はるかなる大昔、おサカナがぴちぴちと跳ねることで有名なとあるアニメがありました。
それはそれはぴちぴちとした、実に実に素晴らしいアニメでした。
もしもあのアニメがなかったならば、私も今頃こうやってブログをやってないに違いない。
そのアニメの終了後、出演者の方々が集まって後夜祭が行われました。
何かを強く示唆する出演者陣だけど、でも公式じゃないから何とは言わない。
大の大人が本気で悪ノリするとどうなるかを、まざまざと見せつけてくれた素晴らしいライブでした。
そんな大好評を博した真夏の夜の悪夢でしたが、翌年にもうっかり二度寝して悪夢再来。
更にはその次の年も…。
こうして続いた悪ふざけは「Cri☆siS」なるガールズバンドを生み出しました。
今日はその「Cri☆siS」の初のワンマンライブ。
そもそもの始まりから数えれば、もう6年ですよ。色んなことがありました。
それでも今、私たちはここにいる。何かそれだけで感極まるものがある。
【開演前】
会場はかなり洒落た感じのところでした。
地下と1階が吹き抜けになってて、椅子といくつかの丸テーブルつき。
時間が昼だったこともあり、いつものライブとは違った雰囲気。
場内ではアナウンス代わりに出演者の皆様の持ち歌がかかってました。
しゃーぼんだまとんだ♪屋根までとんだ♪
優しいきもちとー、強い願いがあるならきっとだいじょーぶ♪
これからライブが行われるというのに大盤振る舞いです。
しかも、こんだけ色々持ち歌ある人が集まってるくせに、今日実際に歌うのは一人だけというのが意味わかんない。
そんなことを思いつつ、ぼーっと開演までの時間を潰してました。あー、次は何の曲かなー。
…と、不意に異常なまでにお馴染みのイントロが。
これは何だと思うよりも先に、体が反応する。
イントロ流れてコンマ秒後、同じ境地にいたった人たちにより会場内にどよめきと笑いが満ちました。
???:
『嵐の海に打たれて 負けそうな今を…!』
『立ち上がるよ何度でも 約束のために』
『…そして生まれる熱いパーフェクトハーモニー』
思わず目頭が熱くなった。会場内には歌詞を口ずさんでいる人も。
分かる人たちには分かる、物凄いまでのファンサービス。
この連帯感があったからこそ、今の今まで続いてこれたんだ。
奇しくもこの演出により、観客のファン歴が色分けされました。
突然に歓喜の声を上げた一行を、意味が分からず奇異な目で見てた人は「Cri☆siS」以降の最近の方々ですね。
単に「懐かしい曲がかかった」以上の、強烈な意味がある曲なんですよ、あれは。
(ちなみにこの曲を歌ってた人は、今日の出演者には一人もいない。関係者席にはいますが)
強力な連帯を再認識すると同時に、意外なほど「『ぴっち』を知らない」層も多かったことを確認しました。
その後の色々と合わせての推論ですが、観客の半数以上は知らなさそう。
私の横におられた方も、最近のCri☆siS経由のようでした。
配布されたアンケート用紙に、「Cri☆siSのライブに何回来たことがあるか?」という項目があり、「1回・2回・3回・4回・忘れた」の5択がありました。
で、「へえ4回もやってんの?」みたいな反応をされてる方が、そこかしこにおられた。
VitLも含めれば、4回どころじゃ効きませんぜ。
もちろん、新規の方が増えてるというのは素晴らしいことです。
「ぴっち」は一過性なんかじゃなかった。
公式に「オールスター」やシリーズコンテンツ化はしなかったけど、こうして今もなお、新しいものを生み出していっている。何かもう、それが嬉しくてしょうがない。
【公開トーク】
本ライブはWebラジオの公開収録を兼ねていました。
何故ならワンマンライブといいつつ、ライブだけで2時間もやれるほど曲がないからです。
そんなわけで前半はひたすらトーク・トーク・トークでした。
この模様は
公式ページにて配信されるはずなので、内容についてはそちらをご参照ください。
ネタバレを避けるためにも、あえて今は語りません。
ただ蛇足で付け加えるならば、投稿したメールを読んでもらえました。わはぁい。
(追記:!これ、本気で公開してくれないらしいです。ぴっくりサプライズ企画かと思ってた。残念)
【お歌】
声優率8割のバンドなのに、歌うのは一人だけ。
「声優スキルLv4 バンド演奏Lv2」のステータスで、何故か後者で戦う彼女たちに幸あれ。
ていうか、本当に声優なのかこの人たちは。全くそれを売りにしようとしてないんですが。
普通の声優イベントを想定してきた人には新鮮に映ったんじゃないだろうか。
なお今回のライブでは、原点ともいえるプリプリのカバーがありませんでした。
「年代層が違う」という判断をされたんでしょうか。
残念ですが、昨今のファン層を考えると仕方がないのかもしれない。
私の狭い知識ですと、それ以降のガールズバンドはWhiteberryやZONEさんたちですが、方向性としてはアニソンメインでやっていくんでしょうか。
【04.ダイアモンド クレバス】
今回の新曲。カバーですけど新曲。
土屋さんの妹君が「去年のアニメで一番面白くてCri☆siSのイメージにもあってる」とご推薦された曲だそうです。
『弊ブログで何で感想記事を書かなかったのか不思議なアニメ』部門No.1のそれは…
土屋さん:
「では聴いてください。『マクロスフロンティア』から『ダイヤモンドクレバス』」
「マクロスF」のタイトルが出た瞬間、会場内がどよどよと。
昨年人気があったから予想通り…以上の何か共通認識があったと思ってみる。
「ぴっち」と「マクロス」がついに繋がった!
【06.Agape】
土屋さん:
「みなさんがCri☆siSの歌で一番好きなのは…、まあオリジナルは1曲だけでコピーなんですけど、一番好きなのは何ですか?」
「(返事無し)…みなさん引っ込み思案ですね」
「私たちが思う『一番人気がある』曲を演ります」
そんな振りで始まった「Agepe」。
確かに、個人的にかなり好きです。以前のライブでこの曲を聞き、もう一度聞きたくてCDも買いました。
「Cri☆siS」の方向性に凄くあってますよね。
【07.LittleGrace】
Cri☆siSの唯一のオリジナル曲。
作詞:土屋さん、作曲:こじまめ。
前回のライブで初披露されたのですが…
土屋さん:
「…何も考えず、そのままどんと出したのですが」
「バランスが全く取れておらず、楽器の配分もめちゃくちゃだったので」
「リアレンジしたところ」
「メロディーが全く変わってしまい」
「歌詞も変えました」
「おかげで雰囲気もかなり変わりました」
それはもはや「違う曲」という気もする。
音源化する計画もあるそうで、順調にいけば夏コミで販売予定だそうです。
前にコミケで活動されたときも思いましたが、こういうのを見ると最近のコミケは実にカオスだと思う。だって、ファインお嬢さんの如何わしい本が売ってるその横で、限りなくお嬢さんな人がCD売ってるんですよ!
あとこの流れで書くとお世辞と思われるかもしれませんが、私が一番好きなのはこの曲です。マジでCD化して欲しい。
サビ部分がかなりツボなのですが、類似した曲が意外とないので飢餓状態。
夏コミに大期待してます。記憶に頼った脳内リピートにはもう限界が…。
【お土産】
特製ルミカライトとリストバンド。
ライトは2本1セット。片方はライブ中に使用しました。
リストバンドは限定50個だったので、とりあえず黒のみ購入……したのですが、閉演後30分くらいしても幸い残っていたので追加で白も。
サイン入りカードはメール採用のご褒美に貰いました。
下屋さんの手渡し。わぁい!わぁい!
基本的にこじまめ派(というか同視点)の私ですが、今日の下屋さんは光ってたと思いました。このしばらくの間に、下屋さんに何があった。
今なら下屋さん派を大きな声で名乗れそう。
なお売り子さんは、いつもの声優さんでした。
また、関係者席で撮影を担当されていた方は、今日の夕方からライブだったそうです。
なんて酷い手作り感。声優さんのバーゲンセール。この雰囲気が好き。
【会場の人々】
以前に榎本さんのライブで知り合い、その後も色んなライブでご一緒した方と今回も遭遇しました。
あまり挨拶もできず、申し訳なかったです。
でも嬉しいですね、こうやって顔見知りが増えていくのは。
終了後、冒頭の画像を載せるために入り口を撮影してたところ、不意に「もしかしてRubyGillisさん?いつもブログ見てます」と話しかけられました。
反射的に「違います」と答えて逃げようとしたのですが、その隙を与えてくれませんでした。
なってこった。素性が駄々漏れてる!
そんなわけでライブ終了後、
コブヘーさん、
ねこみさんたちと遅めの昼食をご一緒させてもらいました。
ごめんなさい、「きらレボ」や「プリキュア」つながりで、こっそりブログを覗き見てました。こっそりと。人見知りなもので、挨拶もせずに失礼いたしました。
これだけ同じ会場で同じ空気を吸って同じ感想記事を書いてたのに、今の今まで顔を知らないことの方が不思議とは言え、こうして電子の妖精から生身に変わるともぞもぞしますね…。
お会いはしませんでしたが、会場内にはいつもお世話になってる
ぼくぴさんもいらっしゃってたんでしょうか。
こうして繋がりが広がっていくのは嬉しいです。ネット時代だからこそ情報を共有できて、そして生で知り合える。
普段は電子上だけのお付き合いだけれど、確かに今ここに、お互いが存在してるというのが感慨深いです。
【感想】
「ぴっち」から始まって、いつしかこんなところにまで。
当時誰が予想できたか。「これから先、シスターシェシェがヴォーカルで、ミミと蘭花とイズールが演奏して、残り一人が謎のOLさんの不思議バンドが結成するよ」なんて言われても、「うん分かった。君の病み具合が」で切り捨てられましたよ。
正直に言うと、去年1年は「ぴっち」成分が少なくて栄養失調状態でした。
いつまでもそこに拘ってはいられないことは私も重々承知してますし、仮に毎回「ぴっち」ソングだけをやられても感動は年々低下していくだけなので、逆に勿体ないとも思います。
だからこそ、今回の「KODOU」サービスは凄く嬉しかった。
誤解して欲しくないので強調しますけど、これは「KODOUが流れたからそれだけで満足。後はどうでもいい」ということでは決してない。
他が十分以上に素晴らしいからこそ、このワンアクセントが素晴らしい。
ただ単に、「昔の馴染みの曲がかかったから満足」なんて、そんな失礼な話じゃないんですよ。
次回は秋を予定しているそうです。次回に続いて行く。それが本当に嬉しいです。
あえて言いたい。「ぴちぴちピッチ」舐めんな。
「プリキュア」よりも「きらレボ」よりも昔に始まり、昔に終わったあの番組は、今なお継承されている。