今日は鏡開き。
昔は、お供えしていた鏡餅をお下げして、 木槌で割って頂
いておりました。
今は、プラでお鏡の形に出来た容器の中に、フィルムで包
まれた小餅がいくつか入っている便利なものがありますの
で、そんな家庭行事も風情も無くなってしまいました。
子供の頃は、近所のお饅頭屋さんが年末に、お鏡餅の大
中小サイズ、丸小餅、伸し餅を納めていただいていました。
そして、家庭用餅つき機が発売されると自宅で作るように
なりましたが、素人が作るお鏡餅の難しさを毎年実感し、
つきたての熱いお餅で形良く、手早く作ることに試行錯誤。
そして最後に出る言葉は、口を揃えて「餅屋は餅屋」。
餅つき機は、数年でお蔵入りとなりました。
硬くなったお鏡割り、お餅のひび割れ、干し柿、のし昆布の、
だいだいの、うらじろの下のカビ、大変だったけれど懐かし
い思い出です。
今はそんな心配のない衛生的で便利なプラお鏡餅と小餅
パックを少量購入しています。
本物は三方のみです。橙も和紙で出来たものを見つけ購入しました。
ところで「こうじゅうた」ってご存知ですか?
お餅を並べて入れる保存用蓋付きの木箱です。
お饅頭屋さんが、お餅を入れたこうじゅうたを肩に担ぎ、納
品にこられますと、母が家のこうじゅうた持って来てと云い、
お饅頭屋さんが入れ替えて帰ります。
こうじゅうた? (こうじゅうたんだったかも)変わった名前と
永年思っておりました。
ところが酒蔵巡りや醤油蔵を巡る内に麹蓋を見、変わった
名前の由来がわかりました。麹蓋が転じていたのですね。
たぶん、祖父母も両親も知らなかったと思います。
大阪弁なのでしょうか?
そうそう、小サイズのお鏡は、へっついさんにも飾りました。
へっついさんも大阪弁で釜戸のことです。
他に関西では、おふどうさん、おくどさんとも言いますね。
なんだか、鏡開きから話がそれてしまいましたが、
鏡割りの後は、揚げ餅、蒸かして安倍川、焼いて御善哉に
していました。
そう、 お勤めしていた会社でも、 鏡開きの日の仕事終わり
には、組合員の行事で、 会社中のお鏡もちで、お善哉の炊
き出しをして振舞ってくれました。
あずきの甘さが仕事疲れの体を癒してくれたものです。
そこで、今日から15日くらいまで、当館のおもてなし茶は、
お善哉です。
寒い体を温め、お正月の疲れを甘さで休めていただこうと
思います。
朝、10時のお客様。
少し温め過ぎて、あずきが柔らかくなりました。
3時過ぎのお客様には、あずきがつぶれないように短時間
調理。煮詰まり過ぎず、甘さもあっさり。
あずきもお餅の上に少し載せると美味しそう。
お茶は、お煎茶に少し、お抹茶を入れています。
良い香りがしますよ。
ご来店お待ちいたしております。