尖閣諸島の問題で日中関係が悪化していますが、上海では日本人が中国人に暴行される事件も起きています。このことで東京の旅行社に勤めている上海人の施路敏とチャットしましたら「中国人の恥です」と言いました。「上海人は温和だと聞いていたが」と言いましたら「最近の上海には地方から来た人間が多い」とのことでした。しかしやはり彼女も中国人ですから、「今度のこと(国有化したこと)は日本政府が悪い」とは言いました。そして「9月18日は柳条湖事件(いわゆる満州事変)の発生日であることあって、15日(土)から18日(火)は反日情勢の最も厳しい時期であると思われます。大都市においては反日デモの可能性もあります」と付け加えました。
中国政府は反日デモの矛先が自分たちに向けられない限り容認するでしょうし、現に丹羽中国大使の車が襲われ国旗を奪われた事件の犯人に対する処置も、この犯人たちを英雄視する国民感情に配慮したのか、軽い処分で済ましています。外に向けては強引に自己主張し、内向きには国民を恐れて弱腰のこの中国政府の在り方には納得できないものを感じます。
また中国外務省このほど中国が尖閣諸島の周辺海域を「領海」と主張して、初めて発表した基点、基線の座標と海図を国連事務総長に提出したと発表し「国連海洋法条約が規定する義務を履行し、釣魚島(尖閣諸島の中国名)の領海の基点、基線を公布するためのあらゆる法的手続きが終了した」と主張しているそうです(YOMIURI ONLINE)。中国がこのように国連に働きかけるならば、日本政府も尖閣諸島が歴史的にも国際法上も日本の領土であることを主張すべきでしょう。この点に関しては次の記事が明確だと思います。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-09-20/2010092001_03_1.html
われわれ日本人もただ中国を非難するだけでなく、また一部の中国人のように暴力に訴えるのではなく、理性的に対応するべきでしょう。