私が住む市のユネスコ協会が「ユネスコ世界遺産写真展」を企画し、第1回のことで協会の会員であるDさんに勧められて2点、中国で撮ったものを出展しました。私は写真については全くの素人ですし、カメラもコンパクトデジカメで大した写真は撮れないのですが、参加するのもよいだろうと思いました。
1点は2005年の10月に、中国安徽省の宏村というところで撮ったもので、ここは明清時代の民居群がある古い村です。村には南湖という大きな池があり、そのほとりの石造りの民居の前には、近くの大学か専門学校から来た大勢の学生達が写生をしていました。あまり住民の姿を見かけない閑静な村です。2000年に世界文化遺産に指定されました。
もう1点は2011年の6月に雲南省の麗江古城を撮ったものです。麗江の旧市街(麗江古城)には明清時代の古い木造建築物が多く、納西(ナシ)族という少数民族が多く住んでいて、きれいな水が豊富に街の中を流れている美しい町です。ここには中国の他の古い都市のような城壁がありません。かつてこの地を支配していたのは納西族の木(ムウ)氏でしたが、姓の「木」を囲むと「困」になるということで城壁を造らなかったという言い伝えがあります。城壁がなくてもこの地は長く平和が保たれました。1997 年に世界文化遺産に登録されました。
この作品は思いがけなく優秀賞を受賞しました。望外のことで有り難く思います。表彰式に出席しましたが51人129点が応募したそうです。最優秀賞の1点は、これまでにもいろいろな写真展に出している人らしく、さすがに上手なものでした。私と同じ優秀賞は3点、日本やヨーロッパなどの地域ごとの部門賞が6点でした。