環境省はニホンウナギを絶滅危惧種に指定しました。乱獲や生息する河川の環境の悪化で「近い将来野生での絶滅の危険性が高い」と判断したそうです。しかし指定に法的な規制力はなく、漁獲や取引は制限されませんから、ますます少なくなるでしょう。
日本は世界最大のウナギ消費国で、世界で生産されるウナギ類の約7割を消費しています。最近の年間漁獲量は1960年代のピーク時の5%程度に激減しているそうです。それにつれて価格も急上昇しています。私もこの2、3年口にすることがほとんどなくなりました。これからもますます高くなるでしょう。ウナギは好きですが、高いのを無理して食べようとは思いません。
ウナギのかば焼きは江戸時代から愛好されて来て、屋台などでも売られていました。当時は養殖技術は発達していなかったでしょうが、それでも江戸の庶民の旺盛な食欲を満足させるだけの天然物が多くあったのでしょう。そのウナギも高級魚の仲間入りをすることになり、庶民には手の届かないものになってしまうようです。