中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

冷血

2013-02-10 20:16:51 | 身辺雑記

 岡山地裁でこのほど、元同僚の27歳の女性を殺害して、遺体を切断して捨てたとした30歳の男に裁判員裁判の論告求刑公判があり、検察側は「計画的な犯行で残虐。更生可能性はなく、遺族の処罰感情はしゅん烈だ」として死刑を求刑しました。 

 ニュースで知る限りでは被告の男の犯行は、その動機、殺人の様子、後の処理など冷血そのものです。この男は2011年9月の夜に岡山市北区の会社倉庫で、加藤さんを殴って手錠をかけるなどし、現金などを奪って乱暴したうえ、バタフライナイフで胸などを刺して殺害し、その後10月に大阪市内のガレージで遺体を切断して大阪府の大和川などに捨てました。 

 犯行の動機は呆れたもので、被告はこれまでの被告人質問で、被告は交際相手とうまくいかなかったことなどから性的欲求を募らせ、女性を乱暴して殺害しようと計画し、「顔見知りの中から好みの女性を3人選び、声をかけてついてきてくれたのが被害者の女性だったようです。被告は「誰にも言わんから。助けて」と懇願する被害者を無視して殺害しました。被告はこの命乞いに「殺害を止めようとは思わなかった。心は揺らがなかった」と裁判で述べています。被害者は本当に不運で気の毒としか言いようがありません。 

 取り調べでは、「かわいそうと思う気持ちはない」「被害者や遺族へ謝罪の気持ちは全くない」と言っていたようですが、求刑前日になって突然、「本当はずっと謝罪したかった。死刑になりたかった」と態度を一変させたようです。死刑求刑は避けがたいと考えた弁護士に言われたのか、何か白々しいものを感じます。弁護側はこれまで「極刑の求刑が想定されるが、躊躇すべき事情はないのか」と裁判員らに訴え「被告の両親が更生に協力する」とも言ったそうです、弁護人も、これは弁護し切るのが難しいと思ったのでしょうか、説得力がありません。判決は14日の予定ですが、この事件は本当に残虐で冷酷なもので、このような冷血漢がいるのかと信じられない思いがします。 

 私は前にも書いたことがありますが、死刑制度存続論です。判決前にとやかく言うことではないかも知れませんが、私はこのような例には死刑を適用するのは当然だと思います。この求刑で検察は「被害者1人で前科がないとしても、事件は極めて悪質で、死刑を選択するほかはない」と指摘したそうで、納得できますが、私は被害者が1人の場合は原則死刑回避ということにも疑問を感じます。 

 もし地裁の判決で死刑が宣告されても、被告側は多分上訴し結果が確定するまでにはこれから時間がかかるでしょう。無惨に殺された被害者やその遺族を思うと、被告も本当に謝罪したいと思っているのなら、上訴などしないで刑に服すべきです。

 

 

 

 

 

 


葛根湯

2013-02-10 07:37:25 | 身辺雑記

 先日の夜、ふと体が熱く感じ、測ってみますと37度ありました。私の平熱は低いので37度近くなると、すぐ異常を感じます。それでいつものように葛根湯を飲みましたら次の日の朝には普通になっていました。葛根湯は風邪の引きはじめの時には効き目があるとされています。これまで私はこれでしのいできて、もう20年以上も風邪とは縁がありません。 

 葛根湯は、伝統中国医学のから日本で独自に発展した漢方医学の理論に基づいて処方される医薬品の一種です。江戸時代にはすで既によく使われていて、「葛根湯医者」ということばもあります。当時は医師の免許制度などはなく、誰でも医師になれたのですが、いい加減な医者になるとどんな症状にも葛根湯を出したことからそのように言われたようです。いわば「藪医者」の別名のようなもので「藪医者」とは、竹藪のように少しの風(風邪)でも騒ぐということです。それよりももっと程度の低い医者は、藪にもならない「筍医者」と言ったそうです。それはともかくとして、葛根湯はもちろん万能薬ではありませんが、発汗作用があって、初期の風邪や肩こりには有効です。私は肩が凝ったときにも飲んでいます。 

 葛根湯に限らず私は漢方薬贔屓なところがありますが、漢方薬は普通の医師は処方してくれませんし、薬局で売っているものは高いのが難点です。漢方薬ではありませんが日本古来の民間薬なども飲みます。私が常備しているのは、昔奈良の吉野の山伏が使っていたという胃腸薬の「陀羅尼助」を、食べ過ぎして胃もたれした時に寝る前に飲みますと、一晩で治ります。 

 西洋医学が主流の現在では、漢方薬は何かいかがわしいように見れられもしますが、そんなことはありません。ただし我流の判断はよくなく、そういう意味でも漢方を扱う医師や病院がもっと多ければいいとは思います。