15日に米国のボストンで長い歴史のあるマラソンが開催され2万7千人のランナーが参加しましたが、そのゴールの地点に仕掛けられた手製の爆弾が爆発し、3人の死者と170名を超す重軽傷者が出ました。
3人の死者のうちの一人は家族5人で観戦に来ていた8歳のマーチン・リチャード君でした。アイスクリームを買って再びゴール付近に戻ってきたときに1回目の爆発が発生し、慌ててコース上に逃げようとしましたが、沿道に設置されていた柵に阻まれているうちに、数秒後に起きた2回目の爆発に巻き込まれて死亡しました。マーチン君の父親と兄は軽傷でしたが、7歳の妹は片脚を失くし母親は頭部に傷を負いました。妹はマーチン君が大好きでいつも真似をしていたと言いますが、一生心と体に傷を負っていかネバならないのでしょう。
何とも痛ましいことで、この事件の犯人には言いようのない怒りを覚えます。当局はテロとしましたが、組織的なものではなく個人的な犯行のようで、警察などはすでに2人の容疑者を特定し、車で逃走しようとした容疑者と銃撃戦になり1人は死亡し、もう1人は逃走しました。2人はチェチェン人の兄弟で、射殺されたのは26歳の兄、逃走中は19歳の弟とのことです。いずれは捕まるのでしょうが、容疑者たちはどういう目的でこのような無差別破壊行為をしたのでしょうか。彼らの暗い心の中には社会への深い嫌悪や恨みがあったのでしょうか。爆発物は圧力鍋を利用した簡単なもので、今後模倣犯が出ないようにと願います。
マーチン君のあどけない写真を見ると、リチャード家の深い悲しみが想像され涙を催します。マーチン君の父親のビルさんは「私たちの家族のために祈り続けてください」と呼びかけたそうですが、マーチン君を含めた3人の犠牲者の冥福を心から祈りたいと思います。