米国カリフォルニア州に世界屈指の透明度を誇るタホ湖という湖があるそうですが、この湖に巨大な金魚が繁殖し、専門家は生態系を乱す恐れや、排せつ物による汚染を心配しているという記事を見ました。
見つかった金魚は大きいもので重さ約1.8キロ、体長は45センチにもなるとのことです。
現地の環境研究センターの広報担当者は、「金魚が在来種と生存競争していることが、問題の大きな部分を占めている」と語ったそうです。この研究センターでは大学などの研究者が2006年からこの湖の金魚問題を調査し、2011年には、金魚を含む外来種を駆除するプロジェクトを開始し、ボートから垂らした金属ワイヤから電流を流し、浮いてきた魚から在来種だけを選別して湖に戻すなどの取り組みを進めてきています。
タホ湖の巨大金魚の多くは、もともとはペットとして飼われていたものが捨てられ、繁殖したものとみられているようです。金魚はもともとは鮒の変種ですから、適当な野外環境があれば巨大にもなるでしょう。繁殖して巨大化すれば、大量に食べるので排泄物も多く、水中で藻の成長を促進すると言われています。
タホ湖は世界で10番目に深く、透明度も約20メートルと世界有数だそうですが、1960年代にはじめて計測されたときは30メートルあったようです。外来生物の害は日本でも言われていますが、それがペット由来のものであれば、飼い主は心すべきことでしょう。飼えなくなったから捨てるというのは慎まなければなりません。