ライトフロウズ ノウト:Lightflowz-Note

音の和 彩の波 響き合う
五感豊かなひとときを♪ 

英語でよむ万葉集:世界の古代文学のひとつとして

2017-04-29 | 和心~wagokor...



ライトフロウズノウト今日の一頁にようこそ♪


爽やかな風 明るい陽射し
春の気持ち良い日が多くなりました

桜の時季のあと 春の彩り豊かに
ツツジ 牡丹 山吹 藤 咲き始め
百花繚乱の季節

近くを歩くだけでも 道端~ 庭先の景色
目が楽しませてくれます

花水木も普段通る道沿いにあるのですが
つぼみが膨らんで花びらゆるみ
もうじきあの四つの花弁の花のかたちに
開花しそうです^^

そういいつつ今日の午後のように
急に春の嵐が来るときもありますね

一日のどかで静かな日の数は案外少ないかな
と思ったりします。


さて、前回blogの後
やはり万葉集の英訳 が気になり

『 英語で読む万葉集 』岩波書店
『 Man'you Luster 』(= 万葉の艶)ピエ・ブックス

を購入しました。


『 英語で読む万葉集 』は
リービ英雄著 全米図書賞を受賞された
同氏の万葉集の英訳 より選ばれた約50首の対訳と
ご自身による解説・エッセイ付き

『 Man'you Luster 』のほうは
英訳:リービ英雄 日本語現代語訳:中西進
写真:井上博道 アートディレクション:高岡一弥
で120首ほどがそれぞれの歌にちなむ
美しい写真付き 半分が写真のページ

いずれもまた味わい深く読み返しています


もう一冊他の英訳者の本を発注していますが
まだ手元に来ずでこれは来てのお楽しみ

先月より 朗読のご縁で桜の歌を探すため
万葉集を通しで読み始めた私で、
(なぜだかPC検索では気が済まず)

全巻20巻が文庫4巻(中西進博士編)に
なっているおかげで
とにかくも全体目を通すことができたのですが

その過程で気づいた
『 万葉集 』のスケールの大きさ

100年ほどもかけて複数の編纂者
により形成された歌集で、歌の作者は

天皇・貴族から市井のほぼすべての階層の
人々(半数は作者不詳)

場所は奈良の都から地方の国・国境の果て
で詠まれたそれぞれの歌からは

その当時の大和の国に生きていた
ひとびとの視点の高さ視野の広さ
思いの温かさが 今平成を生きる私の
心にリアルに入ってきます

また収録数4516首、
そのうち1首と数える中に短歌より長い
長歌なども300首ほどは入り

それぞれ万葉仮名の掲載もあり

また そして、5巻で万葉集事典があるのですが
各巻一覧から年表・系譜図,万葉仮名一覧・
地名人名動植物名 解説など
奈良時代にタイムスリップしたレポーターが
いたのでは?というほど細密な解説があり
(真の文学者・研究者のかたがたの偉業と
いうべきか)
そこからイメージがまた膨らみます

万葉集 英語題はそのまま
ten thousand leaves ですが
本当に 一万の葉の中に埋もれそうな
あるいは言葉の大海の中に沈みそうな

そんな感覚におちいりました

おそらく 本好きなかたには
共感いただけるかと思うのですが

これはとても深く心地よい感覚で

そのまま言葉の世界で迷子になって
本の虫になり
一日部屋にこもって気になる処を
読んだり写したりしたいと思ったのですが

お仕事あり主婦業ありで
そうもいかない毎日なのでした

『 英語でよむ万葉集 』の著者
リービ英雄氏は英語を母語としながら
日本語でも小説を書かれるかたで
日本での文学賞も多数、

現代文学をリードする小説家のかたと
私も同じ、と軽々しくいってよいものでは
ないのですが

万葉集とこの春新たな出会いをした
私の不思議な感覚を私が的確に文章で
表現できたならこう、という

さすがの文章が何か所もあり
ここで一部を引用させてください

 日本だけではなく、世界の古代文学の中で
これだけのスケールと多様な表現による
抒情詩集が他にあったのだろうか

日本語そのものがはじめて文学のことばに
なった時代の、またかまたかとおどろく
新鮮さ に触れ続けて「古典」としての
日本語よりも可能性としての日本語
に目覚めたのである


今日は一首だけ万葉集のご紹介を

 天を詠める

天の海に 雲の波立ち 月の船
 星の林に 漕ぎ隠る見ゆ

   柿本人麻呂の歌集の歌の一首

 訳 天の海に雲の波が立ち、月の船が星の林に
 漕いで隠れていくのが見える。(巻7・1068)
【 Man'you Luster より写真とも】

































 















過ぎゆく桜の季節 万葉集を読むとき

2017-04-19 | 和心~wagokor...
ライトフロウズノウト 今日の一頁へようこそ♪


春の足取り 今年は少し遅いよう
でしたが先週あたりから


一気に春らしくなりました


その分 雨もよく降りますね

春雨 春霖(しゅんりん)菜種梅雨(なたねづゆ)花の雨、
桜流し、催花雨(さいかう)

春の雨の美しい言葉もたくさんあります

桜の花 北摂の平地ではそろそろ一重が
終わるようです

咲くときの見事さはもちろんのこと
散る姿もこれほど美しい花は他にない
と 古来言われてきてその通りに
私も毎年しみじみ感じ
桜咲く国に生まれた幸せを感じます


不思議なのは同じ所の同じ桜を
見ていても 毎年どこかが違うように見える


一年経てばその分 桜の木も一歳年を取り
また、その年の気候でも
枝ぶり、花の咲き方見た目は
多少なりとも変化しているでしょう
けれど


梅の木などでは年ごとに
”違う”という印象は持たずで


桜の場合は
見ている自分の心持ちを反映している
のだろうなと思います。


冬から春 ~ 春先は誰にとっても
変化の多い時 出会いと別れがあるとき
新年度スタートの時

心揺れるのは私だけではなく
多くのかたが桜の蕾ふくらみ
花びら舞い散るまでの間
その年その時の 自身や周りの
イメージを重ねて見られることでしょう


”桜花吹雪と散り乱れ
春愁淡き窓の雲 ♪……

↑通っていた高校に「四季歌」というのがあり
その出だしのところの歌詞なのですが、
これはメロディーとともに
毎年決まって思い出します


さて 桜 さくら 

ひとつお知らせで… 前にもblog・Facebookで少し触れて
いますが、来月5月に 私は 
桜の和歌(万葉集より)で
朗読をさせて戴くという
とてもありがたく貴重な機会を戴きました。

桜の花に戴いたご縁、それだけではなく
他にも感謝お伝えしたいかたがた
との出会いあり

2017年5月14日(日) 18:00~
「氷室神社しだれ桜 花咲寄進の集い」
(奈良春日大社 参道入口近く)

というご奉納会に参加します。

「奈良、時の雫」保山耕一氏作 
たいへん美しい映像詩の上映はじめ

素晴らしい演目の数々予定されていますので
上記リンクをぜひ一度ご覧ください
(お心寄せていただく皆さまの
ご参加募集されています)


このご奉納会朗読の準備で
万葉集をはじめから終わりまで
全容を改めて見てみたのですが
(ななめ読みで「読んだ」とはとても言えない)

歌集の感想としてはあまりに平たい
趣のない言葉になりますが

古代の歌集が内包する
… ページの文字の向こうに垣間見える
世界のスケールに圧倒されて

ただただ 凄い、と思いました


文庫本(全四巻 中西進氏全訳注原文付 講談社)
になっていることに大感謝の私です

一巻裏表紙の言葉
「万葉集」は日本人の心の古典であり
貴族から庶民までに至る各階層が見事に
謳い上げた 世界に比類なき民族詩の金字塔」

4516首 短歌・長歌他数種の歌
(ちなみに古今和歌集で1111首新古今和歌集1970首ほど)
編纂はいちどきに行われたのではなく

”予想以上に長い歳月にわたって増減を経ながら
現在のかたちにたどり着いた” 中西進博士解説より
そうです。

Wikipediaによれば
編纂者は複数(諸説あり)で
延暦2年(783年)頃に大伴家持が20巻にまとめた
とのことですが

編纂の期間は 7世紀後半~8世紀後半
100年@@以上にわたって、あるいはそれ以後も
行われてきたそうです。

筆と紙が貴重品でPCもコピーなどももちろん無い
時代の「本」

できれば大きな図書館で文庫本以外のものも
見に行きたいと思っています


こうした古典としての価値は
文学者にはほど遠い私にも
わかるとして それでも

それより何より素晴らしいことは
万葉集のこれほどの数の歌の一つ一つが

天平~白鳳文化の時代に生きた
人々の息遣いを身近に伝えてくれる
というところでありましょう

機械のなかった時代
透明な空気の中の美しい自然・人々の感性に
思いを馳せるとき

古代への浪漫・憧れだけでなく

ふと私たちの生きる現代と引き比べて
何かしら切ない思いが寄せて
きたりもします

もともと古典は好きなほうではありましたけど
今思いがけずより身近に
なった私

しかし予兆~サインのようなこともあり
昨秋あたりから古文の音調の
文章に何とはなしに心惹かれて
いたりもしたのです

万葉集 魅力的な和歌 季節に合うものなど 
またblogでご紹介して
みようかなとも思っています


もしよければ
お付き合いくださいませ^^






























































【 四月の月の詩 : 清明の月 ひとひらの夢 】

2017-04-07 | 十二か月の月の詩
ライトフロウズノウト 今日の一頁へようこそ♪


今年は遅めの桜でしたけど

北摂のほうも今週一気に開花して
見慣れた風景が華やかに春らしくなりました^^

さくらさくら

今ご縁あり 和歌集から桜の歌を
さがしています… いえ、ほぼ見つけたのですが

まだこれから 書き写してレイアウト
するようになるのですが

このお話はまた改めて書かせて
いただきましょう


四月の月の詩ができてきたので
アップします^^

来月のが出来たら一年一回りするので
次は絵をつけてアップしようかな

などと思ったりもします


もしよろしければお付き合いください↓




【 四月の月の詩 : 清明の月 ひとひらの夢 】

春の陽に透ける
花びらは何を思う

一心に咲き
咲ききれば

ふと舞い落ちる
緑薫る土の上

やがて優しい
清明の月 登るとき

誰か聞く
限りなく小さな

ひとひらの
夢の声


始まりの春 桜そろそろ

2017-04-03 | 色彩日記
ライトフロウズノウト 今日の一頁にようこそ♪


blogの間が少しあいてしまいました
新規投稿の無いあいだに来てくださいました
お客さま すみませんでした。

やっとパソコンのACアダプターが
届きました(IIyamaさん!)
おかげでスマートホンでも記事アップできる
ようになりましたが スマホだと
写真が思うところに入れられないのです^^;

さて四月に入り急に春めいて
陽ざし明るく風も柔らかくなって
きました^^



けれど先週あたりまで寒かったので
桜の開花は遅めなようで

今日も緑地公園で少し見てきましたけど

しっかり咲いていたのは毎年いちばん早く咲く
白い桜だけ…この桜は葉と共に咲いて
緑色と白のコントラストが爽やかで
綺麗、匂いも良くてお気に入りで‥
去年もblogで書きましたが名前がはっきり
わからずです。大島桜のような。



ソメイヨシノなど他の桜は
今週一気に咲きそうでとても楽しみ♪ 
その他 菜の花や三色すみれは
元気に、こぶしとか木蓮などもふんわり咲いて
おりました。



桜といえばこの春は思いがけず
素晴らしいご縁いただき

奈良は氷室神社の奉納会にて
朗読のご奉納での参加をさせていただくことと
なりました。

5月14日(日)18:00~ 
奈良で毎春 最初に咲くしだれ桜 
100年の先まで咲かれますようにと
お心合されての奉納会、
その御趣旨・詳細はHPでお読みいただけます。
(リンクを貼っています↓ ご参加の方法も掲載あり)
『氷室神社しだれ桜 花咲寄進の集い』


春からスタートの新年度 どんな
一年になるのか

ここ数年 前の春から次の春
いつも予想したところと
違う場所にいる私です。

春のはじまり 
みなさまにもきっと新しい素敵なできごとが
やってくるでしょう

もしよければ 次お会いするときに
春のできごと
そっと教えてくださいね^^