ライトフロウズ ノウト:Lightflowz-Note

音の和 彩の波 響き合う
五感豊かなひとときを♪ 

10/8「銀河鉄道の夜」仕舞いの制作レポート☆彡

2018-10-28 | 銀河鉄道の夜 朗読劇
ライトフロウズノウト 今日の一ページへようこそ♪

日毎に空気がひんやり

樹々の葉も色づいてきて

秋らしくなっています






10月8日夜 奈良氷室神社にて開催の「音の環奉納会」の中

音楽朗読劇「銀河鉄道の夜」上演させていただきました

御神前にて一期一会のご縁にてみなさま
集われたご奉納会のことで

当日の内容を 詳らかにお伝えすることは
blogではできないのですが

「銀河鉄道の夜」春先から3つの季節、

稽古から本番まで一緒に制作にあたった朗読組の皆様が
とても素敵だったので

キャストのご紹介かたがたこぼれ話をと
思いつつページを書いています

音楽朗読劇「銀河鉄道の夜」 宮澤賢治原作 志摩欣哉脚本
初演は3年前、京都の法然院にて上演されました

今回氷室神社 拝殿舞台での出演は
総勢12名、いずれも

京都の脚本家、朗読企画でくの工房 志摩欣哉先生の
門下生、あるいは過去作品に出演の縁で

徳島・兵庫・大阪・京都・奈良県から
参加しています

10月8日のために結成された一夜限りの朗読チームでしたが
芸術の催事多いこの季節、半数のかたは

毎年恒例で制作されている
定期公演、あるいは作品発表会、
お仕事でも年間最重要の催事など
大事な時期と重なり

どなたもスケジュール的にたいへんハードな中

遠方、長時間の集合の稽古と
それぞれの部分の稽古を

毎回熱心に重ねてくださいました。

私自身はひとつ役をいただき出演、
そして会の運営の役目でありましたが

色々初めてのこと多く、もともと器用でないうえに
六月末の北摂地震・台風など
家屋とパソコンの傷んだのが堪えた時期在り

御心配もかけたと思うのですが

どなたも細かいことは仰らず
主催の足りないところは進んでフォローしてくださり

終了後振り返った時も 皆の
取り組みの姿勢そのものに頭が下がり、
また感謝を新たにしたのでした

特に当日、本番前の大事なリハ時間帯に
ここ数年イベント主催やコンサートスタッフ経験の
中でも、他のかたに訊いてみても まずない、
という不測の事態が実は出来したのですが

それでも、朗読組&美術・会場それぞれが限られた時間の中
心を合わせて最善を尽くしてくださり 
音楽朗読劇「銀河鉄道の夜」のご奉納成就が叶いました

朗読劇はこの日の二部、前半一部では ~
これは私の環境把握の不足、申し訳ない限り
でしたが ~ お向かいの催事の音楽と
音声が重なりクリアに聞こえにくい時間帯があり

二部開始を5~10分ほどもお待ちいただくことに
なったのですが ご参集の皆様 静かにお待ち
くださいました 

お向かいの音楽最後のリフレインを聞くうち
次第に空気が静まり虫の声、鹿の声~境内の草木を
渡る風の音、夜の鳥の羽音が耳に入ってくるようになり

その秋の奈良の夜ならではの空気の中で
銀河鉄道の夜をスタートすることが
できたのはとても幸せなことでありました

初演時と今回共通の出演者はお二人、
うち同じ役はナレーター高瀬祥代さんおひとり

このかたのお声には暖かななかにも
どこかすっとした響きがあり
銀河のナレーションにピッタリで
安心してお聴きしておりました

高瀬さん(たるとさん)はおうちが、
今は扱われるところが少ない
活版印刷所をされており台本の印刷も
お引き受けくださいました

徳島から大阪で少なくとも三時間はかかるところ
大阪・奈良 本当によく通ってくださいました 感謝

初演時ジョバンニの植田聖子さんは
今回カムパネルラというもう一人の主役

音声の優れたオールラウンダーとして
志摩先生の最も信頼厚いかたであり

今回のカムパネルラ役にも持ち前の綺麗な響きのお声で
真摯に朗読、また主宰されている
朗読集団リーディングチーム ハーモニーオズから
三名(二役・三役)出演推薦くださり

皆お仕事多様&多用ななか時間を作り、部分の稽古で動きなど
随分工夫して個性豊かに演じて
くださいました

今回 マイクは舞台の拝殿天井吊りの一本での集音
~音響という、望外の機材の設営を
氷室神社 大宮宮司様、
タイムドメイン社 林様がご尽力くださり

朗読が固定の位置ではなく
舞台で動けるという環境をいただきました

そこで、皆で色々考えて出入りから作ったのですが
動きがいちばん多かったのはハーモニーチーム
さんたちの出演場面でした
(SNSされていないかたがたのお名前はここでは
控えます…本当によく役をこなされました)

銀河鉄道の夜 地上の世界の大人役の一人

カムパネルラのお父さん
先生(ジョバンニ・カムパネルラたちのクラスの)

「お父さん」は洋館ミステリ劇場で人気を博する
劇団G-フォレスタ の生田克正さん
江戸川乱歩「令嬢消失」神戸の北野の異人館・
大阪老舗ビルの洋館で2都市17公演会期中のなか、

稽古日には駆けつけてくださり
舞台のご経験と知識を 「銀河鉄道の夜」にも
その場その場でより効果的に生かして
皆の大きな助けとなってくださいました

年齢的には全く逆(私と)とわかってはいるのですが
存在がみんなの”お父さん的”なかたでした

カムパネルラのお父さん 大事な役どころ 終幕

…銀河鉄道の私の長年の疑問のひとつを氷解
させてくれた朗読でもありました

もう一人の大人役
「先生」染井吉乃(さくら)さん このかたも赤穂から
時には泊りも入れて時には奈良を楽しまれつつ
お稽古~リハ~本番 しっかり通ってくださいました

とても遠いのにいつもお菓子持参、優しいかたです

姫路で千姫物語の朗読お聞きしたのち
先生役にお誘いしましたが、このかたの「ok」
から今回制作が動き始めました

暖かで包容力あるお声は悲しい結末を迎える
この朗読劇の終わりでは慈しみの響きのようにも聞こえて
おりました

ナレーターたるとさん 先生さくらさん、
そして今回の主役ジョバンニ菊地朋美さんの三名は
朗読十三夜のユニットの本番を控えているなかでの出演、


ジョバンニ役菊地朋美さん、このかたも
多彩に活躍中、古事記朗読やmaido-fm新番組レギュラーも
開始時期 重なる中 夏~秋 銀河 脚本のジョバンニくんと
深く向き合い、語り合い稽古から本番の
舞台でこの役を生きてくださいました

健気で感受性豊か、もともと持っておられるパーソナリティが
ジョバンニと近いものをお持ちの朋美さん

よく通るお声、役柄に向き合う誠実なお気持ちを
信頼して大役をお任せできるのは
とても嬉しくありがたいことでした

最後のモノローグは、まさしく 
ジョバンニの成長を表す瞬間の言葉として
境内に響いたのでした

ジョバンニが見渡した夜空~宇宙へ
帰っていく銀河鉄道 その行く先、
鎮守の森の樹々の上方を
照らしてくださったのは
照明の保山耕一氏でした

今回 場面によっては拝殿の東半分を地上
西半分を銀河と位置付けておりました

その真ん中で両方の世界を
氷室神社ご本殿の御見守りあり
周囲にご来場のみなさまと同じ数だけの
氷の灯りが揺らめき





… 渡邉はサソリの役でした
「こんなにもむなしく果てずこの次はほんとうの
みなの幸いのためにこの体をおつかいください」

舞台の上からどのように響いていたのか
自分の声は自分で聴くことができず。
(だれにも、それはできない不思議)

ただ思うのはこれからも 声~音声の精進を
続けていかなくてはと。

そして、
またいつか、どこかで。











【 九月の水の詩:最初の青い星~水は何処から 】 【 十月の水の詩:秋の雫~落ち葉の待合】

2018-10-17 | 十二か月の月の詩
ライトフロウズノウト 今日の一ページへようこそ♪

ブログの留守が長めになってしまいました。

訪れてくださったかたがた すみません、そして
御読みいただきありがとうございます

音の環 銀河鉄道の夜の上演は
たくさんのかたがたのお力添えをいただき
終了いたしました
この制作レポート最終も書きたいのですが

まだ掲載できなかった(まだできていなかった)
十二月の月の詩、九月と十月のを今日は掲載します^^

ふた月分~もしよろしければ お付き合いくださいませ



【 九月の水の歌: 最初の青い星~水は何処から 】




遠い昔 原始の宇宙で

いちばんはじめに

生まれた星は


青く仄かに

輝いたという


ひとつの星から

ふたつめの星


ふたつが三つ

三つが四つに


次第に増えて


永い時間に

いつしかできた

星の渦まき


とある銀河に

生まれた地球


この星に満ちる

最初の水は

何処から来たのか

いつ生まれたのか



無限に等しい

光と闇の

レフレインのなか



水の分子が

生まれた瞬間


偶然 必然

神様以外は誰も

知らない


ひとに生まれて

宇宙でひとり

誰でもひとり


旅を続ける


誰かの愛を

受け継ぎ

繋いで


生きる輪廻の

不思議をたたえて


碧い流れは

地球を巡る






【 10月の水の詩 :秋の雫 落ち葉の待合 】




風のなかに

日ざしのなかに


ひんやり隠れる

秋の雫は


樹々の葉たちの

色づけを始める


森の土を湿らして

乾いた季節の修繕を

終えるとそこには


落葉の絨緞

木の実も混ざって


小さなものが

寒い季節に 


ひと休みする

待ち合いになる