Mさんは早春の光景を描きました。
「梅 林」 水彩画 F4
他の木々はまだ眠っている早春の頃。
いちはやく咲き出した梅の花が寒々しくも
すがすがしい景色の中で星のように輝いています。
うねるような枝ぶりは実に見事で、長年世話を
続けてきた人々の細やかな愛情が感じられます。
近づいてみました。
にじみやぼかしで重なり合う梅の細かい枝と
奥行きを表現し、梅の花は丹念に紙の地を残して
光らせました。微妙な淡い色を繰り返し垂らしこむ
ことで日本の早春を端的に美しく表現されました。
ほっとする懐かしさと春めく空気を感じさせる
あたたかい作品です。
描くごとに、使っている画材への理解を深めている
Mさん。筆遣いは落ち着いていながら軽やかで
色がより美しく澄んできました。過去の作品は
HP「上郷の森日本画教室」内の“作品集”の中の
Mさんのページに制作順に掲載されています。
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