久しぶりにカメラを持って近所の公園へ。
人はおらずセミの声ばかりが響いています。
枯れたローズマリーの先に巨大なトンボがとまっていました。
後ろから見れば少しオニヤンマに似ているけれど
左右の複眼が離れているサナエトンボの仲間、コオニヤンマ。
かなり近くで観察させてもらいました。
青紫の星形の花が愛らしいアルカネット
下のイチモンジセセリが上のセセリに密着していましたが求愛中?
アルカネットはよい蜜源のようでクマバチたちも来ていました。
今年のブロンズフェンネルは元気。
黄色い虫は一瞬スズメバチに見えましたが
擬態したヨツスジトラカミキリでした。
やはり求愛中のクロバネツリアブ
クロバネツリアブの求愛行動はとても長くて
見ていると無になれます。
強い日差し、熱風、緑の香り、生き物の懸命な営み。
夏らしさの諸々が今の自分にはありがたく感じられます。
Iさんの作品を二点続けてご紹介いたします。
日本画 200x148mm
味わい深いケヤキの板に南天を描かれました。朱、墨、金箔
を用い勢いのある線で伸びやかに表された南天は力感にあふれ
きらめく美しい板目は天の川のよう。実に華やかな作品です。
近づいてみました。
板表面は紙やすりをかけた後何度もドーサをかけて整えました。
絶妙なバランス感覚で実や葉や印に施した金と墨色が画面に
変化をもたらしうっとりするような美しさ楽しさがあります。
二点目です。
日本画 F4
雲肌麻紙面に金箔を押し描いたのはタチアオイです。桃色の
親和箔をまき華麗さを増した背景に夏の強い日差しと熱気が
感じられます。元気はつらつ、生気あふれる花となりました。
近づいてみました。
細かいシワのよった薄い花びらの表現に苦心しました。鮮明な
花と調和するよう葉には墨をたらしこんで強く表現しました。
さまざまな質が同居した見ごたえのある強い印象の作品です。
数点同時進行でエネルギッシュに制作されているIさんの
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Iさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。
朝から気温が高く風もなく少し歩いただけで滝のような汗。
木陰を歩いていくと
ジャコウアゲハのメスが。
30分の間に何頭見かけたでしょう?申し合わせたように
地面近くの茂みで産卵場所のウマノスズクサを探す母チョウたち。
気温?湿度?この日の何がそうさせたのかゆっくり低空飛行する
ジャコウアゲハのメスばかりたくさん出会いました。
夏休み前、最後の教室日です。
制作には絶好のお天気だったのでぐんぐん描くことができました。
お休みの間は構想を練り直したり描いている世界を深めるため
資料を集めたり取材したり。描いていない時もすることはたくさんありますね。
午後はおひとり、HPをみて興味を持ってくださったSさんが
ご見学にいらっしゃいました。金曜日の午後はとてもにぎやかなので
驚かれたかもしれませんが9月から参加されることになりました☆
嬉しいことは続いて、来年1月からの工事期間中活動できる場所を
探していたのですがこの日無事決まりました。よかった。。
詳細は9月の教室日にお伝えいたしますね。
歩けたのは朝、短時間だったものの夏らしさを存分に味わうことができました。
今年豊作のサルナシの実
ヤマハゼの実もたわわ
ハゼの実に似たとても美しい蜘蛛、サツマノミダマシ
ものすごい勢いで巣をたたんでいました。大きかった巣が一瞬で
小さなサツマノミダマシの体の中に吸い込まれたように見えました。
また夕方になったら網を張るなんて毎日大変ですね。
池のクサレダマは咲き始め
ホタルの池に一番多いトンボはオオシオカラトンボです。
暑い。。ニイニイゼミの声量が上がってきました。
次にこの森を訪れるのは9月2週目。その頃には秋の気配が漂っている
のでしょうか。
新年より鉛筆デッサンに取り組み始めたIさん。
その道のりをご紹介いたします。
硬いもの軟らかいもの、メーカーによっても表される色や質感が
異なる鉛筆。お持ちになっている画材を理解するための作業から始め
一枚目にリンゴを描かれました。重量感立体感を表すため鉛筆の
濃さとタッチを使い分けました。
基本的には円柱ですが凹凸と艶が複雑な表情をみせるピーマン。
非常に粘り強く形を追い、楽しみながらうなりながら描きこんで
味わい深い作品となりました。
透明水彩絵の具で着彩にも挑戦しました。
絵の具と水の量、混色のことなど基本的なことからおさらいしました。
モチーフをよく見て発見すること、感じることを大切に様々な色の
組み合わせと重ねの効果を楽しみました。
重なりが多いクリスマスローズ。根元から茎や葉の出方、花の付き方
など近くでよく観察し理解しながら時間をかけてデッサンしました。
思った色を出す方法をいろいろ試しながら彩り豊かに仕上げました。
モチーフとして身近なもの、質感の違うものを探して描いたのは
愛用のヘルメット。様々な質が混ざり実物も用紙よりかなり大きく
形をとり書きこむまで時間がかかりました。樹脂の黒、布の黒、
陰の黒など違いを出すのに試行錯誤しました。
水の入ったガラス。飲み口、水面、底など様々な楕円の見え方の
違いや毎回変わるガラスと水の表情をよく観察し根気強く描き
こみました。きらめきを丁寧に拾い魅力あふれる作品となりました。
やさしく慎重に描き出し、じっくり粘り強く取り組まれるIさん。
これからどのような世界がひろがっていくのかとても楽しみです
Iさんの作品は作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のIさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。
Tさんは秋の信州に取材されました。
「安曇野」 日本画 F6
どこまでも広がる黄金色の田んぼ、青くかすむ峰々。この美しく
懐かしい光景を透明感あふれるやわらかな筆致で描かれました。
澄んだ大気とやさしい光と芳しい風を感じる爽やかな作品です。
近づいてみました。
薄い胡粉を何度もかけてぼかし再び描き起こす作業を繰り返し
重なりあう山々の存在感と遠近感に留意しながら時間をかけて
描きこみました。現地でとらえた空気感がよく表されています。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Tさんのページに制作順に掲載されています。また、ご自身のHP
「水彩スケッチ紀行」には日本のみならず世界各国を旅した際に
描かれた作品が多数おさめられています。ぜひこちらもご覧下さい。
朝8時頃
雨宿りをしても全身濡れてしまうほどの降りでした。
それでもお昼にはこんな青空が☆
7月3回目の教室はどしゃぶりスタート。
午前中は目まぐるしく変わる天気に驚くばかりでした。
もうすぐ始まる長い夏休みと12月の作品展を考慮して
計画的に制作を進めますがひらめきがあったら臨機応変。
あれこれ試して自身の世界を広げてゆきます。
午前中、Iさんの日本画作品を撮影しました。順次ご紹介して
まいりますのでお楽しみに☆
気温の上がったお昼休みはたくさんの生き物が活動していました。
綺麗な虹色!
アカガネサルハムシに今年も会えました。
コミスジの背中もカラフル
とても小さいので遠くから見るとハエに見えるトウキョウヒメハンミョウ
も拡大してみると個体差があってそれぞれ味わい深い。
動きが遅いのを不思議に思い近づくとカップルでした。
オスが大きな上顎でメスの背中をがっちりつかんでいるようです。
ショウジョウトンボの翅も角度によっては虹色に
ヤマトシジミのカップルにも会えました。
大雨の時はみなどこでしのいでいたのだろう?
雨上がりの森は活気に満ちていました。
降り続く雨が森を潤していました。
キツネノカミソリ
夏の後半に咲く印象を持っていましたが。今年の咲き出しは早いです。
まとまった雨が降るという予報に出控えた方が多かったようで
7月2回目の教室は参加された方は少なめでした。
生乾きの作品をさわるのはトラブルのもと。湿度も気温も高いこんな日は
いつもよりもゆっくり、慎重に描き進めていきます。
午後、Yさんが水彩画作品を完成させました。順次ご紹介いたします
のでお楽しみに☆
葉や花にはアゲハたち、冬の実りには小鳥たち。
大きなカラスザンショウの木は大好きな観察ポイントでしたが
太い幹が2本折れていました。
冬季にタイワンリスが樹皮を剥がしてしまうのでここ数年で木が
すっかり弱ってしまったというのが大きな原因だと思います。
雨降る草原をのんびり行くと
キタテハがひと休み
キチョウのカップル
オオシオカラトンボは何度も同じ場所に戻ってきました。
はたはたと舞っていたのはウスバカゲロウ。
蚊に刺されながら必死にカゲロウの仲間を撮影していると
今年も夏がやってきたなと思います。
降り続く雨にも負けず動き回る小さな生き物たちに元気をもらいました。
10日前、蕾ばかりだったヤマユリ。
見事な花が咲いていました。香りも強く迫力があります。
7月最初の教室日は一日よく晴れてとても暑くなりました。
新作に取り組む方が多くニカワがいつもよりも早くなくなりました。
カラッと晴れたこんな日は下地作りにぴったりですね。
午後にHさんの色鉛筆画が完成しました。のちほどご紹介いたします
のでお楽しみに☆
お昼休み、あまりにも日差しが強いので木陰をえらんで歩くと
水辺にノリウツギの花
まわりには多くのオオシオカラトンボが飛び交っていました。
ネムノキの花に来ていたのはルリシジミたち
オニシバリの真っ赤な実りも残っていました。
久しぶりに通った小道で嬉しい蜘蛛との出会いがありました。
前回会ったのは4年前の9月、お腹がぷっくりした成体でした。
南方系の珍しい蜘蛛、スズミグモです。
まだお腹は小さく未成熟のようです。
ふんわりした網は胸あたりの位置にあったのでしゃがんで撮影。
通行人に壊されないとよいのですが。。
華やかな彩りと魅惑的な生き物との出会いにひととき暑さを忘れました。
Mさんは冬季の観察会で出会った光景を描かれました。
F4 水彩画
朽ち木を割ると出てきた模様は昆虫の幼子たちが木を食べた痕跡。
その造形の面白さと小さな生き物の生命の輝きにふれた喜びと
感動を丁寧なデッサンと輝きある美しい色合いで描き留めました。
近づいてみました。
どれひとつ同じものがない幼虫が穿った穴。その形を味わい
水彩絵の具の混色と表現を楽しみながらじっくりと仕上げました。
自然を愛する気持ちと遊びごころを感じる清々しい作品です。
幅広いテーマに取り組むMさん。次の作品も楽しみです。
Mさんの過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のMさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。
Yさんは自画像を描かれました。
「自画像 会津磐梯山」 水彩画 F4
百名山を登り続けているYさん。磐梯山の山頂に到達した感動を
思い出しながら描かれ迫力ある作品となりました。全体を寒色で
まとめ冷涼な澄んだ空気を、勢いある筆致で風を表現されました。
近づいてみました。
腰回りの重なり合う笹の表現を試行錯誤し時間をかけました。
水彩色鉛筆の表情豊かな線と水彩絵の具の組み合わせがYさん
らしく鮮明で変化に富んでおり見あきない美しさがあります。
気持ちのこもった線がますます見ごたえあるYさんの過去の
作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”のなかの
Yさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。