この間まで夏が始まったとウキウキしていたのにもう7月最終日。
心の隅に追いやっていた宿題が思いおこされて何だか焦ります。
真夏の彩りを探して木漏れ日の森を歩きました。
つい最近までウバユリが花盛りだった場所にキツネノカミソリ。
10年ほど前までは群落と呼べるほど数が多かったような気がします。
涼しげな佇まいです。
キツリフネの茂みの間に咲いていたヤブミョウガの花はそろそろ終わり
綺麗なカタツムリがついていました。
日本には800種類のカタツムリがいて地域特有のものもいるとか。
身近にはミスジマイマイとニッポンマイマイばかりと思っていました。
色が濃いコバギボウシ
ヌマトラノオ
番外編で黄色い粘菌。暗くてジメジメしたところも良いものです。
以前テレビ番組で粘菌を育てるところを見ました。
大きく形を変えながら移動する繊細で謎の多い生き物。。
この粘菌がどんな変化をするのか楽しみすぎで18時間後に見にいったのですが、
影も形もない!どの木にいたのかもわからず呆然としました。
誰かあの粘菌を朽ち木ごと持って行ってしまったのか?
いやそれはない。。時速数cmで移動するものもあるというから動いたのか、
一晩でしぼみ消えてしまったのか?
こんなことならもっとしっかり撮影しておけばよかった。
撮影時あたりは暗く、蚊にたかられていたのでさっと数枚撮っただけ。
ピントの合っているところがほとんどなくがっかり
偶然ごくごく小さな生き物が写っていました。
体長3mmほどではないでしょうか。
まだ近くに潜んでいるのかも?次の出会いが楽しみです。
シャワーのように降っていた雨が上がりわずかに日差しが出た朝。
付き添った母の病院の診察が思いのほか早く終わったため
お昼は外で食べようと少し遠くの公園へ行きました。
晴れたり曇ったり、あやしげな雲が風に飛ばされていきます。
急な階段をゆっくりあがりながら生き物がいないか探します。
ここはよく整備されているものの来るたび蝶に会えるのです。
春の花にアゲハたちがやってくるツツジの植え込み。
今はヤマノイモとヘクソカズラに覆われススキまで。。
美しい花を見せる為に大変な手間をかけているのですね。
よく飛んでいたのは外来種のアカボシゴマダラ。
薄青い翅色を見てアサギマダラを連想しましたが母も同じだったらしく
また夏の高原へ行って探したいね~と盛り上がりました。
その前にワクチン接種をしたいな。。我が家で済ませたのは母だけです。
ムラサキシジミも飛んでいました。
あっ産卵です!
産卵行動していた葉を裏返すと直径1mm弱の産みたて卵が。
母蝶はその後もあちこち飛んで良い産卵場所を探しているようでした。
モンキアゲハやキアゲハやアオスジアゲハも見ましたがまったくとまってくれず。
綺麗な青緑色の蛾が少し高いところにとまっていました。
帰宅して調べるとシャクガ科アオシャク亜科の蛾はものすごく多い!
→似たものが多く名前を調べるのを諦めていたところ、KONASUKE様にヘリグロヒメアオシャクではないかと教えていただきました。ありがとうございます!
この場所は昨年12月にも訪れて松ぼっくりを拾いましたっけ。
辺りは松、コナラ、クヌギが多く植えられておりヘリグロヒメアオシャク
が育つには素晴らしい環境のようです。
下の方ではニイニイゼミが優勢、小高い所ではアブラゼミ、一瞬ヒグラシも鳴きました。
セミの声を聞きながらお弁当を食べたのは久しぶりで
楽しかった子供の頃の平和な夏休みを思い出しました。
照りつける太陽の力が強すぎて痛く感じるほど。
火ぶくれになっては大変と長袖を着込んで近所を歩きました。
公園の片隅に元気いっぱいに花を咲かせるタラノキの若木が。
後ろの細い葉っぱの木はシラカシだと思います。
タラノキの花をじっくり見たことがないので近づいてみると
花びらはもう散って実になりかけたものがあるようです。
たくさんのアリが集まっていました。
帰宅してから調べると、タラノキは両性花
花序の先端には両性花が、下部には雄花があることが多いそうです。
昨年11月初旬、似たような植物の実を見たことを思い出し並べてみました。
ウドの実
このウドは多年草でセリ目ウコギ科タラノキ属
タラノキは落葉低木でセリ目ウコギ科タラノキ属
草と木、とても似ているけれど並べると葉もかなり違って
ウドの葉の方が丸っこく大きく感じられました。
花盛りのタラノキにはアリのほかにも
ヤブキリや
ヨツスジトラカミキリのペア
ハチ類も来ていました。
隣のシラカシの木にはムラサキシジミ
ハッとする美しさです♪
生き生きと動き回る生き物たちに見とれ一瞬暑さを忘れました。
夕方になっても日差しは強烈なまま、暑い日が続きます。
木陰を探して近所の森を歩きました。
まだヤマユリやアキノタムラソウが咲いているクヌギ林で
ウバユリが見頃となっていました。
鉄砲百合のように花はきっちり筒状になっておらず
花びらがばらけていて横から中が見えます。
花片の中心と先端には赤紫色の斑点がありました。
歩道脇の杭に大きなメスのカブトムシが。
地上に出てきたばかりでしょうか、土がついています。
この森は動植物の採集・採取禁止ですが、クワガタやカブトムシを探す
人々によってクヌギの根元が毎夏掘り返され、それに加え近年流行する
ナラ枯れ病によりクヌギの大木がたくさん伐採されています。
年々昆虫が激減しているのでこの出会いは嬉しかったです。
大きな蜘蛛の網が木漏れ日を受けてキラキラ光っていました。
ドーム絹網と呼ばれる大型の網の糸には粘性がなく、この中に入った
獲物は飛びまわっているうちに絡まって動けなくなるという仕組み。
中心には網の主、美しいスズミグモがいました。
もっと暗い杉林のコーナーで
初めましての蜘蛛に出会いました。逆さのハート型☆
帰宅して調べると、サガオニグモのメスのようです。
体長10mmほど。
腹部の肩先がとがっているのはスズミグモに少し似ています。
小さな森で支え合う動植物たち。奥深く知らないことばかりです。
三日前の朝、何か生き物はいないかと森を歩いていたら
んん?
ピカピカ光る虹色の体、あれはもしや!
ヤマトタマムシ!
子供の頃から翅を拾っただけでもワクワクした特別な存在です。
嬉しくなって、右側から
左側からも♪けっこうコロンとしています。
前回出会ったのは3年前の6月末の夕暮れ、近所の公園でした。
つぶらな瞳が愛らしい。見る角度によって色合いが変わり
背中側だけでなく腹側、脚すべてが輝いています。
活発に動き回り、枝の先端にきたので飛ぶかな?と思い
あわてて動画に切り替えたり
じたばたしているうちに手ブレ連発。
それにしても全身色鮮やか、ここまで美しいとは!
頑張れっ!
タマムシは飛び立とうとしてもぽたりと落ち、また茎先端に登って
という動きを繰り返していました。
近くで見ているからいけないのかもしれないとその場を離れましたが。。
成虫の活動期は6~8月、エノキやサクラの葉を食べるそう。
メスは朽ち木に産卵するため低いところに降りてくることがある
ということで、今回出会ったのはそんなメスだったのかもしれません。
短い動画を撮影してみました。
歩くヤマトタマムシ
真夏に汗をふきふき歩くのも悪くない、むしろ楽しい!と思えた出会いでした。
青い空に白い雲、濃い緑。
ようやく真夏らしい風景が見られました。
雨続きだった頃に比べると森の生き物との出会いが多く
朝のうちは暑さが気になりませんでした。
早くも7月最後の教室日でした。
年が明けてから緊急事態宣言のためずっとお休みで
3月末にようやくスタートできた絵画教室ですが前期はこの日で終了です。
酷暑を元気に乗りきりましょう~よい夏を!と皆さん笑顔でご挨拶♪
希望する皆さんのワクチン接種が夏休み中に終了すればよいのですが。。
心軽やかに9月からの教室にご参加いただきたいです。
講師の私には未だ接種券が届いておらずしばらくは無理そうなので
今まで通り免疫力を上げるよう心がけます。
陽射しが強烈で木陰を探して歩きました。
ニイニイゼミの鳴き声は数が増えても涼しげに感じられます。
半透明で緑色の生き物が目の前を横切ったので
はじめ大きなキリギリスの類かと思いましたが
とまった姿を確かめるとヒグラシでした。
今年初めてミンミンゼミの声も聞いて夏が来たな~♪と思いました。
ぐるぐると飛びまわるモンキアゲハ、忙しなく動くアオスジアゲハを
一頭ずつ見ましたが期待していたカラスアゲハやオナガアゲハや
クロアゲハなどはまったく見かけず
何度も出会ったのは
ジャコウアゲハのメス
身体に食草の毒を蓄えて大きくなるジャコウアゲハは
他のアゲハより外敵が少ないのでしょうか、数は多めです。
薄暗いところをフワフワ飛び、産卵場所となるウマノスズクサを
探しているようでした。
試しに通路脇に生えていたオオバウマノスズクサを裏返してみると
卵が三つも!一個ずつ離れた場所に産み付けると思っていました。
7月9日に見たオオバウマノスズクサ
葉に小さな穴が開いていたので裏返すと新しい卵が一個ありました。
7月12日、同じ葉を見ると卵はなく5mmほどの幼虫がいました。
9日に見た卵から孵化したのか定かではありませんが誕生おめでとう!
7月16日、同じ葉を見ると幼虫は7mmほどに成長しジャコウアゲハらしい
姿となっていました。半透明でモチモチ♪ういろうのようです。
この森を次回歩くのは7週間後。その頃蛹が見られるのかどうか、
あちこち探すのが楽しみです。
雨上がりの森で素敵な出会いがありました。
クモとクモを狩るハチです。
まず小さなクモから
腹部先端がとがっていて風にクルクル回る姿はサモサのよう。
体長5mmほどのこのクモはトガリオニグモのメスで
大きな円網を張るそうなのですが、この時は一本の糸の上の方にいて
雨の雫を払いながら糸を回収しているところでした。
同じ糸の下の方には、不思議なことに別のクモがつかまっていました。
キララシロカネグモなのかな?
上の方にいるトガリオニグモよりずっと大きい。
途中で下の葉にぴょんと降りてしまいました。
偶然トガリオニグモの糸につかまっていただけなのでしょうか。
その後、水辺の砂地でハンミョウがいないか探していると
視界の端で何かが動きました。
大きな徘徊性のクモです。変な動きだな・・と見ていたら
穴から出てきたのはオオモンクロベッコウ!
クモを動かしていたのは狩りバチの方でした。
クモは生きていますがハチに麻酔をうたれ動けなくなっています。
オオモンクロベッコウは麻痺しただけの新鮮なクモに卵を産み付けるそう。
穴にたいしてクモが大きかったようで向きを変え
お尻の方を持って
穴のなかへ
この間1分ほどでしょうか、あっという間でした。
今頃卵を産み付けているのかな~。。と思いながら
傍でしばらく待ちましたが時間切れ。
クモとクモを狩るハチの組み合わせは以前のデータを見直すと
やはり7月に観察していました。
以前も
巨大ハシリグモを運ぶ体長25㎜ほどのオオモンクロベッコウや
クサグモに似た中くらいのクモを運ぶ体長15mmほどの狩りバチ
に遭遇したことがあります。
クモを狩るハチの種類は多く、クモを狩るクモもいて
強そうに見えるクモも無敵ではないのですね。
久しぶりにファーブル昆虫記を読みたくなりました。
久しぶりにスカッと晴れた朝
木漏れ日の道を歩くのはいつぶりだろう?
吹く風は爽やかで初夏のようです。
それでも立ち止まると汗が吹きだしました。
7月4回目の教室日はしっかり冷房をかけ水分補給に気を付けました。
夏休み目前です。長いお休みの間も家で取り組めるよう
新しい作品を用意しいろいろ下準備をしました。
お昼ごろ中庭では記念撮影をする小学生たちの歓声が響きにぎやかに。
ニイニイゼミの合唱、力強い光。夏らしい活気に嬉しくなりました。
青空のもと見上げる木々の緑は鮮やかで
強い日差しを喜んでいるよう。
アゲハ蝶たちが猛スピードで飛び去ってゆきます。
クモの数が増えました。こんな力作を破壊しないよう気を付けねば!
数mmの小さな体で立派な網をあむものですね。
近づかせてくれたのはちょっと珍しいチャバネセセリ
よくいるヒメウラナミジャノメも光をうけた姿は新鮮♪
すでに精悍な面構えのカマキリ幼虫
日当たりのいいところではこのマメコガネをよく見かけました。
このままではマメコガネだらけになりそうですが
天敵のシオヤアブにつかまるものも。
スズメバチさえ襲うというシオヤアブの天敵は何だろう?
堂々たるもので接写しても微動だにしませんでした。
生き物たちが躍動する夏の森。どんな出会いがあるか楽しみです。
朝降っていた雨はじきにやみました。
ヤマボウシを見上げると実が色づき始めていました。
熟したら食べてみよう♪
7月三回目の教室日でした。
7月に入ってから梅雨空が続き雲が垂れこめたこの日も高湿度。
画面が乾いたかどうか何度も手で確かめて慎重に描き進めます。
集中しつつも時々作品と距離をとってのんびりと。
お仲間どうし情報交換をしたり談笑しているとリラックスできますね。
森を歩いた休み時間は結局傘を使いませんでした。
控えめなニイニイゼミの声を聞きながら夏を探しました。
紫陽花いきいき
次々と咲く迫力満点のヤマユリ。辺りが明るく輝いて見えます。
キツネノボタンにツルニガクサ
ツルニガクサはシソ科ニガクサ属
メハジキが花盛りを迎えていました♪
シソ科メハジキ属
このキタキチョウの他ヤマトシジミやアブたちも訪れて
メハジキの蜜は美味しいようです。
木々の葉裏を見上げながら歩くとコロンと丸いクモがいました。
オオトリノフンダマシのメスです♪大きさは10mmほどでしょうか。
毎年梅雨時期から見かけるようになるので気を付けていました。
鳥のフンに擬態しているそう。
濡れ濡れとした質感と模様は確かに似ています。
2mmほどだというオスにも会いたいものですが気づくことができるでしょうか。
飛びまわっていて撮影できませんでしたが、この日はピカピカの
ジャコウアゲハやモンキアゲハに何度か会いました。
梅雨明けも間近な森に華やかな彩りが戻りつつあります。
夕暮れ、クヌギ林を歩くと嬉しい出会いがありました。
マヤランです。
昨年は夏の終わりに残骸を見ただけだったので
7月頃同じ場所に出現するのではと期待していました。
菌類に寄生する植物でラン科シュンラン属
半透明で可憐。。まとわりつく蚊を一瞬忘れます。
すぐ近くにオオバノトンボソウも咲いていました。
こちらも蘭の仲間でラン科ツレサギソウ属
6月下旬の蕾の頃から気になっていましたが
株によっては花盛りを過ぎているものもありました。
アキノタムラソウが満開となっていて
トラマルハナバチが飛びまわっていました。
ヤマトシジミがとまっていた植物はハエドクソウ
毎年見ているはずですが初めて名前を知りました。
ハエドクソウ科ハエドクソウ属
花の形からアキノタムラソウのようにシソ科なのかと思いました。
いちばん感激したのは
ヒカゲチョウの産卵シーン!
葉を裏返すと直径1mmほど、乳白色の産みたて卵がありました。
ヒカゲチョウはよく出会う蝶なのに産卵シーンと卵を見たのは初めて♪
笹の葉に幼虫の姿を探す真夏の楽しみが増えました。
帰宅すると東京都で4度目の緊急事態宣言が発令されるというニュースが。
続く大雨、オリンピック。心配なことが重なります。