教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

Uさんの新作水彩画(096)

2022年11月30日 | 教室風景

Uさんは秋の実りを描かれました。


「くり」 水彩画 F4

繰り返し描いてきたイガ栗。前作までは暗部を強調しメリハリを
つけていましたが今作は影色もやわらかく鈍色に、課題であった
イガの量感も繊細な筆さばきで淡く理想の仕上がりとなりました。

近づいてみました。


水を多く使って滲ませ、ぼかす着彩に合わせ鉛筆での下描きは
軽やかに。説明を極力省き、鮮やかさも抑えながら真に
迫っています。清々しい秋の森
を思わせる趣深い作品です。

表現をより自然により端的に。進化し続けるUさんの
過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」の
作品集”の中のUさんのページに制作順に掲載されています。
ぜひこちらもご覧下さい。


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晩秋のトンボたち

2022年11月29日 | 生き物

オオセンチコガネを探しに森の奥へ。


秋空に映えるモミジに


エナガの群れがやってきました♪


冬支度を終えた裸の木もちらほら

陽だまりには数種のトンボがいました。
飛んでいると全部同じ赤とんぼに思えるけれどよく見れば


リスアカネのオス


コノシメトンボのオス


ナツアカネのメス


タイリクアカネのオスかな。

水辺に行くと


腹端が水に浸かっています。。


数が多かったのはこのオオアオイトトンボ


何か獲物を捕まえたようです!でも虫ではない。。
数回顎を動かして植物の種だとわかったようで下に落としていました。

おやっ?と思う生き物がいました。


全身にもじゃもじゃと毛が!
帰宅後調べるとヒゲボソムシヒキの仲間でした。

ナラ枯れ病が広がる数年前までは堆積した落葉で地面がフワフワでした。
この時期あちこちできらめくセンチコガネや越冬準備する
カメムシたちに会えたものですが、今回は寂しいものでした。

 

 


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11月最後の教室 青空に飛ぶアキアカネ

2022年11月26日 | 教室風景

雨上がりの朝、清々しい秋空が広がりました。


11月中旬以降、ぐっと深い秋色に染まってきたメタセコイア

木の真下に立ち見上げると


朝日のあたったところが黄金色♪サラサラ葉が降ってくる。。


アカシデの木も風が吹くたび多くの葉が舞い散ります。

11月最後の教室日でした。


日本画、水彩画、色鉛筆画、パステル画。自分にぴったりの画材を探し
いろいろ試しながらゆっくり描いてゆきます。テーマはそれぞれ。


描きながら新たな気づきと驚きがあり、座っているのに忙しい☆
11月らしく穏やかで心地よい一日、芸術の秋を堪能しました。

お昼直前、ブロ友のSさんがお庭のお花をお持ちくださいました!
手入れが行きとどいたSさんのお庭はチョウや野鳥の楽園なのです。


こんなに香りが強く丈高いマリーゴールドは初めてでびっくり。
太陽の光を集めたような元気の出るお花をありがとうございます~♪
短時間でしたが久々にお話しできて嬉しかったです☆


冷たい雨の後ではもう飛ぶ虫がいないのではないかと思っていましたが
アキアカネがまだ頑張っており低いところを飛んでいました。


可愛く撮れた♪イチモンジセセリ


ウラナミシジミの翅はだいぶ傷んでいました。

4日前キツネノエフデが出ていた場所へ行くと


新たなキツネノエフデが出ていました。
今回は根元の白い卵の部分が見えていて


どうやら2本がくっついてしまったようです。
倒れ気味だったので少し起こそうとしたら指に粘液がついてしまった!

先端の褐色の粘液は成熟した胞子の塊でかなりの悪臭を放つそう。
おそるおそる指を嗅ぐと、銀杏の果肉のような臭いがしました。


ノササゲファンなのでまた見に行ってしまいました。
来週も見られるかな。。


高いところにツルウメモドキがたくさん。
まだ成熟していないようです。

日が照れば暖かいけれどもう11月下旬。
冬支度の進む森はだいぶ黄色い色が増え華やかになってきました。




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秋の野の花と実とキノコ

2022年11月23日 | 自然

雨上がりのやや寒い日、思い出深い西の森へ出かけました。

落葉を踏みしめながら秋の彩りをさがすと


陽だまりにリンドウ♪


濃淡さまざま。やっと大きく花開いたものに会えました。

夏の間は草丈が高く足元が見えなかった藪に


赤いきらめき♪ツルリンドウの実です。
一本のつるにこんなにたくさん実がついているのを初めて見ました。


枯れ野に赤い色が目立ちます。


9月下旬にみたツルリンドウの花。
リンドウにとても似ています。

前回つぼみを見た、同じリンドウ科のセンブリの株を探しましたが
地際から鹿にでも食べられたのか消えてしまっていました。

探していたのは他にも


あった♪小さなキッコウハグマ!


キッコウハグマには開花せず蕾の状態で自家受粉する閉鎖花があると
hananekoさんの記事で読んでから、あらためて観察しようと思っていました。

先端についた鋭くとがったものが閉鎖花のようです。白い開放花は
よく写っていませんが手前の花が雄性期、奥の花が雌性期でしょうか。
いつも可愛い♪と眺めていた花の生き残り戦略を知ることができて嬉しい。
キッコウハグマを見る目が変わりました。


開花して他家受粉を行う開放花の方にはガガンボの仲間がきていました。

雨上がりの森は湿っていて、キノコを期待していましたが


木の切り株にたくさん!


若いものを裏から見るとツバがある。ナラタケのようです。

ナラ枯れ病がまん延した森。ナラタケにも侵食されてゆくのかな。。


倒木にはこんなキノコも。


綺麗♪ウスヒラタケでしょうか。

トンボ以外の昆虫をほとんど見かけませんでしたが


久々にトホシカメムシが!肩のとんがりが良いです♪

日向ではまだ様々なトンボが飛んでいてホッとしました。
長くなったのでまた別の日にご紹介いたします☆


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11月四回目の教室 雨のち晴れ

2022年11月22日 | 教室風景

朝から弱い雨が降っていました。


ムラサキシキブに産み付けられたハラビロカマキリの卵のうも雫をたたえ


ヤブコウジの実も濡れてツヤツヤ


花の残骸とふっくりした実がついていました。

いつもはトンボを探す野には何も飛んでおらず
以前ナラタケが出ていた場所を見に行くと


白い蝋燭のようなものがニョッキリ2本


キツネノエフデでしょうか。
数日前なら美しい紅色が見れただろうな~。


湿った森は香り良く、彩りも鮮やかに見えました。

11月4回目の教室日でした。


始まりこそ降っていたものの徐々に青空が広がり明るくなりました。
旧作を手直ししたり新しい印をデザインして彫ったり。
次の作品展までかなり日があるので気になっていた作業をじっくりと。


午後には眩しいほどの光が差し込んできて暖かくなりました♪
午前中Uさんの水彩画の新作を撮影することができました。
後ほどご紹介いたしますのでお楽しみに☆

お昼にはみるみる重い雲がきえて


秋晴れ☆


メタセコイアの緑味はほとんどなくなりました。


ノブドウの実はますます美しく

サザンカが咲き始めました。

ひと雨ごとに秋が深まってゆくのを感じます。


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11月三回目の教室 はじけるノササゲ

2022年11月19日 | 教室風景

爽快に晴れた朝はすこし冷えました。


風を待つ白い穂はチガヤかな?

この森を歩くのは10日ぶり。
気になっていたノササゲを見に行くと


サヤがはじけてマメが飛びでていました♪


葉の薄黄色、サヤの紫色、豆の藍色。
うっとりするような秋の装いです。

11月三回目の教室日でした。


新作の構想を練ったりデッサンをしたり下地を作ったり題名を考えたり。
コツコツと地道な作業を積み重ねながら静かに自分と向き合います。


集中しているとあっという間に時が流れます。
きれいな光、快適な気温湿度で気持ちよく描くことができました。

森はますます彩り豊かになっていました。


実をつけたカマツカ、葉が黄色く色づいたオニドコロ、赤いエビヅル


ノブドウも素敵な色に


ムラサキシキブの葉もだいぶ黄色くなりました。


突然チョウがとびだしてきて葛の葉に


黄色い葉に青いルリタテハ。いいな~♪


冬越しまであと少し、残る花で栄養をたくわえていたキタテハ


メタセコイアがだんだん暖かい色に

午後には弱い北風が吹いて気温が下がり
秋の深まりを感じました。


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Iさんの新作日本画(027)

2022年11月17日 | 教室風景

Iさんは秋の実りを描かれました。


 日本画 F3

前作と同じエビヅルを今回はモノトーンで表現し3色の親和箔を
全面に散らし艶やかに仕上げました。宵闇が迫る森のかたすみで
葉擦れの音や秋虫の声を聞いているような情趣あふれる作品です。

近づいてみました。


ぬらした画面に薄墨を溜め、滴を飛ばして複雑な斑紋をつくり
深みを出しました。植物は岩絵の具の黒を重ねて強調しました。
幾重にも重なる箔の煌めきが恵み豊かな秋そのものを思わせます。

自分にとって新鮮で面白いと感じることを探し挑戦し続ける
Iさんの過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス
内の作品集のなかのIさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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冬越し準備するチョウたち

2022年11月14日 | 生き物

野に咲く花が減ってきましたが日が射せばまだ蝶が見られます。


そろそろ気温が下がってきてこんなペアに出会うことも少なくなりました。
ヤマトシジミは幼虫で越冬するようですが間に合うのかな。


近所の公園で長い間楽しませてもらっているホトトギスの花

食痕のある葉を探していると


わかりやすいところに!


ルリタテハの幼虫がいました。
その姿に衝撃を受け、チョウに興味を持つきっかけになった幼虫♪
何度見てもおおっと声がでてしまいます。
これが11月9日。

4日後の13日に見に行ってみると


ほぼ裸になったホトトギスの下の方に蛹が!


よく見ると抜け殻でした。
こんな短期間で蛹化して羽化するなんてあり得るかな?と思い
11月9日の画像を見直すと写っている。。先輩幼虫の抜け殻と判明しました。

9日の幼虫は何処で蛹になっているのか、また探す楽しみが増えました。


成虫のルリタテハはこの美しさ。
越冬するには、まだ幼虫なら急がなければなりませんね。

成虫越冬するタイプの蝶は他にも


キタテハ


そして枯葉そっくりの


クロコノマチョウ


スズメバチとともにクヌギの樹液で栄養をつけていました。
クヌギ林を歩くと飛び出してきてすぐ見えなくなる。忍者のようです。

今年はあと何回会えるだろう?チョウを追えるのもあと少しです。


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Iさんの新作水彩画(026)

2022年11月12日 | 教室風景

Iさんは庭の実りと返歌を描きました。


「枇杷 昔 今」 水彩画 F8

亡きお父様の句「枇杷熟れて 匂うや風の まわるとき」に対し
「庭先に むかしの匂ひ しのばれる」の返歌と庭に実った枇杷を
描かれました。時を経ての親子合作。深い想いのこもった作品です。

近づいてみました。


お父様の字は短冊から慎重に写し枇杷と瓶のバランスを見ながら
配置しました。透明感溢れる瑞々しい枇杷に合わせ字は数色の絵の具
を垂らしこみました。愛ある対話と優美な表現に心が温かくなります。

制作するにあたり表現内容をじっくり考え世界を広げてこられた
Iさんの過去の作品はHP「上郷森の家絵画教室及川みほクラス」内の
作品集の中のIさんのページに掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。


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近所の越冬トンボなど5種

2022年11月10日 | 教室風景

成虫で冬越しをするトンボはホソミイトトンボ、オツネントンボ、
ホソミオツネントンボの3種。
近所の公園でそのうちの2種に今秋も会えました。


たびたび遭遇するのはこのホソミイトトンボ。
撮影記録を見直すと1月、3月、5月、9月~11月と一年を通して出会っていました。

数日前、久しぶりに会えたのが


ホソミオツネントンボ


オツネントンボと似ているのですが、見分けは翅をたたんだ時
前後翅の縁紋がホソミオツネントンボは重なり、オツネントンボはずれる点。
このトンボの縁紋はぴったり重なっているのでホソミオツネントンボですね。


小春日和の陽だまりでフワフワと飛びまわって


まるで小枝・・油断すると見失ってしまいます。


久々に間近でじっくり見ることができました♪

越冬トンボ2種に会えたのは森の奥ですが、水辺に行くと


オオアオイトトンボたちに会えました。


夕暮れ、ふと枝を見上げると産卵行動をするペアが!


枝は水の上に張り出しているので接写不可。
樹皮にゆっくり産卵していました。

同じ池で少し前


とても小さくか細いイトトンボに会いました。


側面を見て


真上から見て


腹端を見て。
アオモンイトトンボで合っているようです。
このトンボも初夏から真夏、秋と遭遇機会は多いですが
いつもちゃんと撮影することができず見分けに手間取ります。


コノシメトンボが野原に一頭。
少し前までは上空をみれば赤とんぼの類がたくさん飛んでいたのに
気づけば激減していました。

晴天が続けば今月いっぱいは会えるかな。
木々が秋色に染まってきて飛ぶ虫が減ってきました。


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