Oさんは日本画2点を完成させました。
「東京駅丸の内北口」 日本画 F8
歴史を感じさせる瀟洒なデザインと赤レンガの壁が印象的な
新しい丸の内駅舎。その上空にイメージを広げて虹を架けました。
Oさんの思いが多く詰まったこの場所の、移ろいと変わらない所を
感じながら描かれた味わい深い作品です。
近づいてみました。
レンガの質感を表現するため筆致に心を配りながら
幾層にも岩絵の具を重ねた結果、重厚になった駅舎に対し
大部分を占める空はOさんらしく伸びやかなタッチで
躍動的に表現され、軽やかさと力強さが同居しています。
2作目は鎌倉の八幡さまの晩春の光景を描かれました。
「鶴岡八幡宮」 日本画 F8
大石段の上にそびえる本宮を、芽吹いたばかりの木々が
包み込んでいるようです。変化に富んだみずみずしい緑は
参拝する人々を導くように配された朱色をより鮮やかに
美しく際立たせています。生命感あふれる作品です。
近づいてみました。
木によって細やかに変えたタッチで根気強く描きこまれた
さまざまな木々の緑が実に素晴らしく生き生きとしています。
迫力ある山の表現からは成長し続ける自然の前向きな力を感じ
さらにOさんの描く楽しさが伝わってきて、こちらまで元気になります。
日本画の枚数を重ねるごとに力強さが増し、よい発色も得られた
Oさんの過去の作品は、制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のOさんのページにたくさん掲載されています。
ぜひこちらもご覧ください。