教室・自然いろいろブログ

グループ彩雲の創作活動と身近な自然の観察記録

Mさんの新作水彩画2点

2013年03月06日 | 教室風景

Mさんが描かれた尾瀬の連作をご紹介いたします。

「尾瀬の白樺」   水彩画   F4

遠くの山々は靄で銀鼠色にかすんで見え、手前の湿原に
佇む白樺の緑がより瑞々しく浮かび上がって見えます。
白樺はもちろんのこと、様々な植物の枝ぶりが表情豊かで
味わい深く、作品の大きな魅力となっています。

近づいてみました。



生き生きとした細やかな筆遣いで枝ぶりや葉を描いてから
刷毛で水っぽい絵の具を全体にかけ、その作業で
流れてしまった細かいところをまた描きおこしました。
その繰り返しをへて奥行きと広がりのあるこの優美な作品が
完成しました。

「尾瀬の朝もや」   水彩画   F4

次に描かれたこの作品も同じ場所で取材されました。
木々の間に横たわる靄は臨場感にあふれ、しっとり
とした空気がこちらにも流れてくるようです。
静かな風景のなかに明るさとエネルギーを感じます。

近づいてみると



踊るような枝葉、勢いのある刷毛の動き、
やわらかな山の端に湿原。大胆さと繊細さの同居した
タッチが素晴らしくとても見ごたえがあります。
気持ちと筆先が一体の、躍動感みなぎる作品です。

今までの作品とは明らかに違う空気感を持つ上の連作。
Mさんの新たな世界が展開されつつあるのかもしれません。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Mさんのページに掲載されていますのでこちらもぜひご覧ください。



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