蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

リコリス・ピザ

2023年02月23日 | 映画の感想

リコリス・ピザ


1970年代前半、売れない俳優のゲイリー(15歳)は、10も年上のアラナと知り合い、マネージャー役をやってもらったり、ウォータベッドを売るビジネスを手伝ってもらったりして親交を深めていくが・・・という話。

とても評価が高い映画と聞いて見てみたのだけど、どうもどこが面白いのか、あるいは映画として出来がいいといえるのか、よくわからなかった。

15歳で、後ろ盾に恵まれているとも思えないゲイリーが、たくさんの資本が要りそうなウォーターベッド販売やピンボールマシンのビジネスを始められる理由がよくわからない。
アラナが突如政治活動に打ち込むのはなぜなのだろう?
タイトルの由来は映画を見ただけではわかなかったが、ウィキによると昔アメリカではやったレコード店の名前とのこと。

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優等生は探偵に向かない

2023年02月23日 | 本の感想

優等生は探偵に向かない(ホリー・ジャクソン 創元推理文庫)


「自由研究には向かない殺人」の続編。続編といっても主要登場人物が同じでエピソードは別物、というシリーズが多いが、本書は本当に前作と繋がっていて(前作の直後から話が始まる)、なおかつ本書では物語は収束していない。もともと3部作の予定で、3冊目も出版されるとのこと。
ピップは高校3年生のままで、友人コナーの兄ジェイミーの行方を探すことになる。

前作は謎解きミステリになっていて、それなりに伏線が用意されていたが、本作は重要な手がかりが終盤まで明かされないなど、どんなに丹念に読んでも(本文からだけでは)真相にたどり着くことはできない(と思う)。

それでも、ピップの揺れ動く心理や複雑な事件の構造を追っていくのは、けっこう楽しかった。

前作ではひたすら優等生だったピップは、本作の後半ではキャラ変したかのようにワイルドな行動にでる(だから邦題は反語的表現なのかも)。しかし読む方としてもその行動に必然性を感じて共感できたのは、ストリー展開がうまいからだろう。

さて、今や悪の権化と化したかのようなマックスは3作目ではどうなるのだろう。この著者なら単純な勧善懲悪に陥ることなく、ピップの倍返し?を実現してくれると期待したい。

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