平凡なくりかえしのような日常のなか、
ある日 ときとして
予想外のできごとがある。
それは きのうの帰宅後のこと。
夜の７時半すぎから １１時半ごろまでの
およそ ４時間、
うちのマンション全戸が 停電。
仕事あと、
りんと 夕方のさんぽに出かけて 帰ってきて
ひとやすみ。
夫からの 帰るコールの途中で
フッ、と ふいに
家じゅうの電気が消えた。
まわしていた洗濯機も 止まった。
「あらら…停電みたいだわ」
「停電？ まわりは？ うちだけか？？」
「…（ベランダに出て あたりをうかがう）
うちのマンション全体みたい。
でも、ご近所一帯の ほかの建物はなんともないみたいよ」
パソコンは、バッテリーが効いていたので消えなかったが、
やがて ネットも不通に。
でも、パソコンの画面も
こんな状況では 貴重なあかりだ。
ベランダの戸も カーテンも開け放して
外灯や おむかいのマンションの門灯のあかりが
すこしでも うちに入るようにする。
非常用ではなくて
ほんとは おしゃれな演出用のキャンドルなのだろうが、
プレゼントにいただいた
かわいい キャンドルたちを
このさい 惜しみなく使わせていただくことに。
（ちいさな 懐中電灯が１本 あるにはあった）
なかなか これはこれで ムードがある。
（なんとなく のんきな私）
ところで、晩ごはんのしたくが まだできていなかった。
ガスと水道は問題なかったので
調理できないことはないのだが、
手元の キャンドルの灯りだけでは
なんとも たよりない。
買い置きの食品ストックにあったのは
レトルトカレーと カップめんが ひとつずつ。
いつ復旧するかもわからず、
おなかも空いてきたので
お湯をわかして、
停電で保温が切れて
冷めかけてしまっている
炊飯ジャーの ごはんにカレーをかけて
カップめんにお湯を入れて
これまた
キャンドルのちいさな灯りのもとで
分けあいながら すする。
冷蔵庫にあった
１本の缶ビールも 分けあって。
食べ終わったが、まだ ものたりない。
「そういえば、
ポストに ピザ屋のチラシが入ってたな…
ピザでもとろうか」
「うん そやね」
なんとなく こんな状況もおもしろくなってきた。
外では こどもたちも
この 非常事態をなんとなく楽しんで
階段で
「じゃんけん！ パ・イ・ナ・ツ・プ・ルー」
なんて やって遊んでいる。
おとなたちは １階に三々五々下りてきて
「困りましたね～原因もまだわからないんですか？」
「いま 管理会社の人が来て
１軒１軒 確かめてるみたいですよー」
「ブレーカーまでは送電されているから
関電さんは 担当外で帰ったらしい」
「こどもの宿題もまだなのにー」
などと 会議？？中。
うちにも 管理会社の人たちが
ブレーカーと 外の配電盤をチェックしに来られたりで、
出入り激しく 外はざわざわ、
りんも不安げに
クンクン わんわん鳴いている。
ご近所のいぬたちの鳴き声も
そこらから きこえてくる。
だいじょうぶだってば。。。
なだめる私たち。
地震や 台風や 水害などでないとわかっているだけ、
べつに不安はなく 不便なだけなのだけれど、
見通しや ことの経過の情報ぐらいは
住民に ゆきわたるようにしてほしかったかなあ。
へたしたら 今晩じゅうかかるとか
それならそれで 行動が変わってくるし…
まあ
直しに来ている人たちも
突然かりだされて、
一生懸命 原因をさがして直そうとしているのだから
責める気は ちっともしないけれど。。。
結局 １１時半ごろに、ぶじ復旧して
（けれど 原因はなんだったのだろうか
いまだに ？？？）
キャンドルの灯を消し、
また文明生活に戻った私たち。
ふだん、なに不自由なく
電気や水道や ガスの恩恵を受けているけれど、
たまには
”きょうは 電気のない日”
なんて やってみるのもいいかも知れない。
レンジのチンもできず、
電気炊飯器も使えず、
冷蔵庫も 掃除機も 洗濯機も
クーラーも 扇風機も
用をたさない。
本も読めず、
テレビもステレオも、ネットも使えないなか
なにか
おもしろい知恵と くふうがうまれるかも。。。！
私？
私は ソファーにねっころがって
単四電池で働く
デジタルオーディオプレーヤー Ｒｉｏ を
おともにしていました。
ああ、
文明生活に 毒されている私。。。
で、ベランダに アウトドア用のイスをひっぱりだして
夕涼み。
いい風でした。
それにしても、暑い暑い熱帯夜のころでなくて
よかったぁ。。。
