11月に予定されている
橘 茂門下生の発表会。
そこで歌わせていただくつもりにしている
二重唱の初レッスンが、
先日 あった。
ぼくがきみの瞳を見つめると
ぼくの悲しみも苦しみもみな消えてしまう。
ぼくがきみのくちもとにくちづけすると
ぼくはすっかり元気をとりもどす。
ぼくがきみの胸にもたれかかると
まるで天の懐にいだかれたようにここちよい。
だがきみに
「愛しているわよ」
と言われると、
感きわまって涙がとめどなく流れ出す。
シューマン作曲の
「詩人の恋」
にも、このハイネのおなじ詩の曲があるが、
私たちが歌わせていただくのは、
ファニー・メンデルスゾーン作曲の歌。
ファニーは、
有名なほう??のメンデルスゾーン…フェリックス・メンデルスゾーンの
おねえさん。
これがまた、たまらなくきれいな旋律なのですよ
二重唱の、上と下のからみかたがまたよくて…
これを美しく歌われたら、
詩の内容じゃないけど
聴かされるワタシのほうが 涙でちゃいます。
あまりポピュラーではないかも知れないファニー作曲のこちらの曲は
一時は 楽譜も手に入らないかも
という心配があって、
どうしてもなかったら 別の曲にしようね
と 相棒のぬっくさんと話していた。
でも 彼女がいろいろ調べてくれて、
書店をつうじて 輸入して手に入れてくれたのだ。
待つこと1ヶ月。
この歌がうたえるんだ!
と思ったら うれしくてうれしくて。
唯一てもとにある音源のCD を聴いて、
楽譜が届いてから 初レッスンの日までは
ぬっくさんに弾いて録音してもらった、
上下のパートのキーボードの音を
いつものようにくりかえし聴いてはひとりで歌っていた。
そして やってきた初レッスンの日。
待ちに待った??この日。
またいろいろ苦労はするだろうけれど、
またこってりしぼられるだろうけれど、
この曲が歌えるんだから!
ちゃんと歌えるようになるまで がんばるぞと
はりきって のぞむ
そして…
やはり 課題は山積みだった~
今回は なぜかすんなり私が上のパートを歌うことに。
私は
ぬっくさんと一緒にこの歌をうたえるのなら
どちらのパートでも 歌えるというだけでうれしいや~
と思っていたから
どちらでもかまわなかったんだけど、
もしかしたら 今度も
私が上を歌うと 下を歌うときよりも
ハモリがもうひとつ…
だから
「下のほうがいいよ」
と言われるかも知れないから と思って
両方おなじように練習して行った。
実際は 下のほうが音とりがむずかしいぶん
(どうしてもつられちゃう!)
結果として 下のほうを時間的には多く割くことになったが…
それでも 最後のふたつのフレーズが、
ひとりだとOKでも 合わせるとどうしてもとれないまま
初レッスン…
ココできないままなんだよな~
と不安だったが、
下は結局歌わないまま。
ぬっくさんはさすがで、最初からつられることなくばっちり音がとれている。
とりやすいほうの私が 音とりで足ひっぱらないようにしなきゃー。
で、ひとりで練習していたとき、
もし私が上を歌うことになったら、
ぜったいココは ビシバシしぼられるな!
と思っていた箇所があってですね…
ばっちり当たっちゃった~
(こんな予想は当たらなくていいのに)
装飾音符。
きれいに歌えれば 聴かせどころ…??
とくにこの歌は どちらも独自の旋律があるなかで、
とけあいかた、からみかたがとても美しいので、
それぞれが それぞれの味を出しつつ
ともにハーモニーをつくりあげたいものだ と思う。
そのなかでもとくに、
下のパートの聴かせどころがきれいに前に出るように歌いたい
と思っている。
そんなところで 上がキタナイとだいなしだし、
音外すのは問題外だし、
高くて響きやすいぶん、 大きくしすぎると
せっかくのきれいな下の旋律をつぶしちゃう
…なのだが、私がやるとですねえ、
「本来の長さじゃないよ、それ。
ほらっ また手ェたたいて!」
「アカン、できないんちゃう! やるんや~!」
「音がいっこ多くなってる」
「それじゃあ 演歌のコブシや!」
…てな状態になってしまう。
いつものことながら さきが思いやられる、
本人からすれば 汗と涙いっぱい、
でも
はたからみるとお笑い以外のなにものでもない??
レッスン秘話(ちっとも秘話になっていない) ですが…
がんばるもん!
ああ、しかし なんだってこうも
リズム音痴 なんだろう。。。