さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

雨水・土脈潤い起こる~おひなさまいろいろ

2024-02-20 | 着物のおけいこ
新暦の、およそ2月19日~23日ごろの今の時期は
旧暦では雨水の初候、
「土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)」
です。

ひとつ飛ばしてしまった立春の末候は
「魚氷に上る(うおこおりにあがる)」
…暖かくなって湖の氷が割れ、魚が跳ねあがるころ

でした。

雨水とは、
降る雪が雨へと変わり、氷が解け出すころのこと。
昔から、農耕の準備を始める目安とされてきた季節です。

土脈潤い起こる とは、
早春の暖かな雨が降り注ぎ、大地がうるおい目覚めるころ。

捕えた魚を岸に並べ、なかなか食べようとしない獺の様子が
祭の供え物のように見えたことから、
古くは
「獺魚を祭る(かわうそうおをまつる)」
という、不思議な季節とされていました。

そして、雨水といえばおひなさま。

もともとひな祭りは水に関係する行事で、
ひな人形は厄を移した人形を水に流していたことに由来するため、
「水が豊かになる雨水にひな人形を飾り始めると良縁に恵まれる」
と言われていることから、
この時期におひなさまを飾るとよいそうなのですが。。。

立春のころから、わがやのおひなさまには
もうおいでいただきました^^

 


2月はじめにあった、お仲間さんとのすっぽん雑炊のランチ会では
紬を着ましょう♪ というドレスコード??が。
お部屋のしつらえは、もう可愛いおひなさまと桃の花。

 

 

 

この日はなぜか奇跡的に!帯がうまく決まり、
ろうけつ染めの鹿さんの柄もちゃんと出てくれました^^v
帯留めには木彫りのきつねさん(ブローチ)が跳ねています。


 

こちらは、お仲間さんのおひとりからいただいた
お手製の、これまた可愛らしいおひなさま。
お気に入りのコーナーに仲間入りしていただきましたよ♪

1週間前には、まだ咲き初めだった沈丁花は
もうほぼ咲き揃って、いい香りをさせてくれています。

 

今年は、最近おかみさんに教えていただいた
「沈丁花酒」
というのを作ってみようかなと思っています。
果実酒や果実酢をよく作っていた母ですが、
私は梅酢くらいしか;;
うまくできるといいなあ。

スーパーでお安く売られていたチューリップの株も仲間入り。
咲いてくれるのが楽しみです。

 

最後にまたまた余分なお目汚しですが
先日のおけいこ前の写真を。

季節が早くて、もう見頃になっているらしい梅の柄の母の着物を
今しかない、とばかりにあわてて着ました。
昨年も今年も、おけいこの場だけですが、
着ることができてよかったです。

 

帯留めも、木彫りの梅の花。

 

 


この日のためだけに、紅梅色の半襟もがんばって縫い付けたのに;
この日は、何度やっても帯がうまくできず、
行く前もおけいこでも、疲れ果てました。。。
顔が物語って?いますなあ。
五十肩の痛みが、なかなか厄介ですが、
がんばります~!

今週は雨続きのうえ、気温も急に変化しそうです。
体調管理や、お洗濯のタイミングも難儀ですね。
早い菜種梅雨だとか…
そういえば、通勤道の菜の花ももう咲いていましたよ。


 お楽しみいっぱい春が咲き初める さくら


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立春・東風凍を解く~大正浪漫で

2024-02-07 | 着物のおけいこ
新暦の、およそ2月4日~8日ごろの今の時期は
旧暦では立春の初候、
「東風凍を解く(とうふうこおりをとく)」
です。

さあ、新年のはじまりです。
旧暦の七十二候では、
新年はこの季節から始まります。

立春とは、
初めて春の兆しが現れてくるころのこと。
そして、
この季節から数えて最初に吹く南寄りの強い風が
「春一番」です。

東風凍を解く とは、
暖かい春風が吹いて、川や湖の氷が解け出すころ。

とはいえ…
立春を迎えた途端、いっそうの冷え込みと大雪でしたね。
私の住んでいるあたりは雪も降らず、
寒いのを我慢するだけですみましたが、
東京は通勤・通学もたいへんなことでしたね。
春が待たれるところへ、まだ冬の試練がありました。。。

先日は今年お初の、着物のおけいこ。
五十肩の痛みで右肩の動きが悪く、
いつも以上にうまくいきません。
帯が巻けない、帯枕が上がらない。。。
うまくいかなくても、やり直す気力がない~;;

 

な、なんだかいつもよりふっくらさんのような気がします。


振袖ほどではありませんが、袖は少し長め。
そしてここでは見えませんが、裏地もあでやかな色。
(袖口の裏はあざやかな赤! すそ裏の八掛は紫~)

黒地に橘の柄、大正浪漫様の着物ですが、
色あざやかなものが多い大正浪漫にしては
ハデすぎずシックな雰囲気でお気に入りです。
これは母のものではなく自分で買いもとめたのですが、
この日初めて着ました。

 

帯もきれいにできないまま出かけましたが
(いつもか^^;)
なんとか柄は出せました。
黒地にチュウチュウねずみと小槌の柄が可愛らしくて買った帯。

おけいこもがんばりましたが、
お仲間さんの手をお借りしてやっとこさ~みたいな。
今は肩が痛いせいもあるけれど、
なかなか自立できませんねえ;;

まあ、それもありとしてぼちぼちいきましょう。


 

帯留めにおともいただいたお多福さんはブローチです。
今年初めてのおけいこに、ちょっとお正月らしいかな~と♪ 
今年も汗かきかき、めげずに楽しみながら
着物と親しんでいきたいと思います。


 おたやんとふくよかに大正浪漫 さくら


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大寒・款冬華さく~母の色無地で

2024-01-22 | 着物のおけいこ
新暦の、およそ1月20日~24日ごろの今の時期は
旧暦では大寒の初候、
「款冬華さく(ふきのとうはなさく)」
です。

大寒とは、
1年でもっとも寒さが厳しいころのこと。
そして、
日が次第に長くなり、春へ向かう時期でもあります。

款冬華さく とは、
蕗の花が咲きはじめるころ。
凍てつく地の下では、春の支度が着々と進められているのですね。

昨年から予定されていたオフ会で、
新春の文楽公演におでかけ。
かつて母が着ていた色無地に、初めて袖を通しました。
帯もお初です。

 

 


この着物に、母がどんな帯を合わせていたのか、
私の記憶にはなく、写真も残っていないので、わからなくて…

それとは別に、何年も前にお店で見せていただいてから、
憧れていた帯がありました。
今の自分には不相応かな…と、ずっと見送ってきたのですが、
まだお嫁入りしていなかった(!)この帯を、
昨年末にキヨミズ買いしてしまい…

清水買いとは、
清水の舞台から飛び降りる気持ちで、
えいやっと買い物してしまうこと?らしい。
それです。

色合いといい、大好きな鳥獣戯画の絵柄といい、
華やかだけど派手にもなりすぎず、やっぱり好きだ!
それにもしかして、
そろそろ着たいと思っている、母のあの色無地にも
合いそうではないか♪
…と、これはこの帯を買うことを決めたときの、
私のココロの声。

しかし、問題は、二重太鼓で仕上げる必要があることでした。
帯枕の位置を印していただいたりして、
チャレンジはしてみたのですが、あえなく挫折。

当日の帯結びは、
着付けのおけいこでお世話になっている先生に丸投げ~;;
ああ、なさけなや。

 「またお勉強していきましょうね」

 「ハ、ハイ。。。」

使いたいと思っていた帯留めは、帯締めが太くて通らず断念。
シンプルな装いになりましたが、これはこれでいいか。。。
またひとつ、母の着物を着ることができたうれしい日でした。
そして、このお気に入りの帯も自分で締められるように、
もっと励まねば^^;

 


文楽の演目は、
「伽羅先代萩」(めいぼくせんだいはぎ)でした。
伊達家のお家騒動の中で、
母として子を思う親心を押し殺してまでも、
若君鶴喜代を守り奮闘する乳母・政岡を中心とする物語。
涙なしには観られません。

夏にご近所の近松記念館で
「曽根崎心中」を鑑賞した折に人形遣いをされていた
人間国宝・吉田和生さんが政岡を演じておられ、
ふたたびのご縁をうれしく思いました。

  

おみやげに、今年の干支・龍の手ぬぐいを。
龍が背に乗せて運んでくれるのは
「平和」だといいな。。。


 鳥獣を母の着物に遊ばせる さくら



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冬至・麋角解つる~着物にクリスマス

2023-12-26 | 着物のおけいこ
新暦の、およそ12月26日~30日ごろの今の時期は
旧暦では冬至のもう次候、
「麋角解つる(しかのつのおつる)」
です。

冬至とは、1年でもっとも昼が短く、夜が長いころのこと。
これから日が伸びていくので、
古代には冬至が1年のはじまりだったそうです。

麋角解つる とは、
大鹿の角が抜け落ちて、生え変わるころ。
大鹿とはトナカイの仲間で、大鹿の角のことを
「麋角(びかく)」というのですって。

盛大に??とばしてしまった「大雪」は、
いよいよ本格的に雪が降り出すころのこと。
毎年この時期は、雪深い地方に住む方々の苦労がしのばれます。

大雪の初候は、
「閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)」
…天地の陽気がふさがり、真冬が訪れるころ

次候は
「熊穴に蟄る(くまあなにこもる)」
…熊が穴に入って冬ごもりするころ

そして末候は
「鱖魚群がる(さけむらがる)」
…海で大きく育ち、ふるさとの川へ帰ってくる鮭が、
群れなして川を遡るころ

そして、

冬至の初候、
「乃東生ず(なつかれくさしょうず)」
とは、うつぼぐさの芽が出てくるころ でした。

また長いこと書けずに;;
今年ももう、あと1週間足らずとなりました。
急激な寒波がやってきた今年、
慌てて防寒着、防寒具のレベルを上げて過ごしていますが、
お正月はあたたかくなるようですね。

その日その日の日常のことだけで、
まだお正月の準備は何もできていませんが、
まずは今年中の仕事をぶじにすませて…
それから年賀状書きやら、お掃除やらにとりかかろうと思います。
いつもこんなふうに、ぎりぎりまでバタバタしているんですよねえ^^;
いったい何をやっているのやら、です。

でも今回は、
年末年始に仕事で出張が多い夫も、
めずらしく普通にお正月休みがとれるようなので
よかったです。

クリスマスらしいことは特に何もしていませんが
12月に入るころから、サンタさんや雪だるまの小さな置物を飾ったり
クリスマス柄のランチョンマットやコースターなど使って楽しんでいます。
ランチョンマットやコースターは、亡き母の手作り。
クリスマス仕様以外のものもたくさんあって、
普段から愛用しています。

ちょうど24日が、着物のおけいこの日でした。
相変わらず要領がわるいうえに、
数か月前から「ナントカ肩」で;;
後ろ手の作業がつらいんですよね~
ブラのホックを留めるとか、帯枕上げるときなど、痛みます。
家で着るときから、帯のお太鼓の位置やかたちが
何度やっても決まらず、肩は痛むわで困り果てました。。。

せめて着物の装いに、ちょっとクリスマスらしさをと、
帯留めにクリスマスツリーのブローチを使ってみました♪
帯締めは細いものを2本使って、
やはりクリスマスカラーの赤と緑とを合わせて^^

 

まだ締めたことのなかったこの帯を練習しようと選びましたが、
地模様があるだけのシンプルな黒無地の方が、
帯留めが映えそうですね。

 

 


着物は、銘仙のモダン柄。軽くて着やすいです。
例によって、お買い得価格で
昨年の秋ごろに買ったもの。

今年のお正月明け、
着物のお仲間さんおふたりとのランチ会でデビューしています。
クリスマスの雰囲気に合いそうかなと思って、
この日のおけいこに着ました。

おけいこでは、普通にお太鼓のかたちに仕上げたあと、
再び解いてつの出しにチャレンジ。
手順もかたちも、独り立ちにはまだまだで、来年の課題です。

しかし、
五十肩? はよ治らんかな~^^;

何かと気ぜわしい年末ですが、
カゼやインフルエンザ、コロナに負けず
元気にお過ごしくださいね。


 着物にもちょっぴり添えるクリスマス さくら



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立冬・金盞香し~久しぶりのおけいこ

2023-11-21 | 着物のおけいこ
新暦の、およそ11月17日~21日ごろの今の時期は
旧暦では立冬の末候、
「金盞香し(きんせんこうばし)」
です。

金盞香し とは、
水仙の花が咲き、かぐわしい香りが漂うころ。
金盞とは金色の杯を意味し、
黄色い冠をいただく水仙の別名とのこと。

よい香りがして、清楚で品のあるすがたの水仙は、
大好きな花のひとつです。

ところで、
うちの山茶花はまだ咲きません。
つぼみは増えているようなのに、まだまだ固そう。
大丈夫かなあ。。。;


先日は、数か月ぶりで着物のおけいこに行くことができました。
お稽古も久しぶりなら、着物を着ることじたい久しぶり。
お稽古の前、
朝のうちに予約してあったりんのデンタルケアにおでかけなどしており、
着付けの時間がじゅうぶんとれなかったせいもありますが、
準備に手間取りもたもたして、帯はもう諦め(えっ??)
伊達締めのまま羽織をはおってそそくさとお出かけしました。
反則わざ。。。

しかも、ちょっと特殊な状況だったのです。
生前の母が、父のために作った着物
(父が着る機会は得られないまま、まっさらでした)
があるのですが、
弟も着ないというので、処分されかかっていたところ、
それはしのびないと私が持ち帰り、なんとか私が着たいと
肩上げしてもらってありました。

それをこの冬は着てみたいと思い、
初めて袖を通したのですが…
着てみてわかる、女性の着物との違いあれこれ。

身八つ口がない、
襟が抜けない、
おはしょりは作らず 
帯位置が低くなるので、普通の名古屋帯はムリ~ 
などなど。

 えーい、このまま着て行って相談しましょう~!

それはそれとして、
お稽古のためにとお借りした着物がこれです。

 

 

 

モスグリーンのような地色に赤(茶に近い?)
の縞柄の紬。
こんな地色の着物も初めて着ますし、
実は縞柄も初めてなんですよねえ。

縞というと、粋なお姐さんというイメージで、
似合わないよなあと気後れしていた柄でした。

ところが着てみると、そう気にならず、
しかも先生やお仲間のみなさんから、
意外にもご好評の声をいただきました。

「あらあ、着てみると、ずっといいわね」

「帯とも合うよ~」

手にとって眺めるだけでは、わからないものですね。
はおってみて初めて、その雰囲気がわかります。
好みの色柄でもしっくりこなかったり、
意外なものが似合ったり。

ものによっては着られる縞もあるんだ~
と知った、縞柄デビューの日でした^^
なんとなく落語など、聴きに行きたくなりますねえ。

帯は、久留米絣を帯に仕立て直したもので、
紺地の部分にはうさぎの染め柄があります。
今日練習したくて持参したもの。
紺地の父の着物に合いそうだと思って選んだのですが、
男性用の着物に名古屋帯は難しいようで残念。

今回は、そんなこんなでちゃんと着られなかった
父の着物の写真は撮れずでしたが、
半幅帯を使って、着こなし方を研究してみます♪


 難点を羽織にカバーしてもらう さくら


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