さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

「夢」

2017-08-02 | 歌のおけいこ
9月の朝野 裕子先生門下発表会でうたうソロは、
不慣れなイタリア歌曲(これが2曲目)&日本歌曲の1曲を練習中。

ドイツリートを…とも思ったのですが、
朝野先生から
「せっかくイタリア歌曲をやり始めたところだから、
 もう1曲歌ってみては」
とすすめられ、それならこれが歌いたい、と思って決めました。

トスティの「夢」。

原詩と訳詩をご紹介します。


初めてイタリア歌曲を歌ったときにも感じましたが、
ドイツ語の発音が発声としてはこもりやすいのに対して、
この曲も、くちとノドが開放しやすく
明るい声を響かせられる気がします。
それを本番でも実現したいものです。




  「Sogno」 夢   フランチェスコ・パオロ・トスティ

Ho sognato che stavi a ginocchi 夢の中で あなたはひざまずいていました

come un santo che prega il Signor 主に祈る聖者のように。

mi guardavi nel fondo degl'occhi わたしの目をじっと見つめ               

sfavillava il tuo sguardo d'amor. その目は愛に輝いていました。            

Tu parlavi e la voce sommessa 話しながら 小さな声で           

mi chiedea dolcemente merce, 私にそっと憐れみを乞うていました。

solo un guardo che fosse promessa 愛の約束のまなざしだけを

imploravi curvato al mio pie. 足元に身をかがめ 求めていました。



Io taceva e coll'anima forte 私は黙って 強い心で

il desio tentatore lotto, 誘惑されたい思いと闘いました。

ho provato il martirio e la morte, 私は死の苦しみを味わいました

pur mi vinsi e ti dissi di no. でも気を鎮めて「だめです」と言いました。

Ma il tuo labbro sfioro la mia faccia しかし あなたの唇が顔に触れると

e la forza del cor mi tradi, 自制の心がなくなってしまいました。

chiusi gli occhi,ti stesi le braccia, 私は目を閉じて腕を伸ばしました

ma sognavo e il bel sogno svani! でも夢でした この素敵な夢は終わったのです。        

     


ただいま自宅のトイレのドアにこの歌詞と訳詞を貼り、
暗譜に悪戦苦闘中。

たった1回歌う数分の本番のために、
みんな誰もが、たくさんの汗をかきつつ(冷や汗も)、
時間とエネルギーをそそいでいます。

それだけ練習や思索をかさねても、
なかなか思うようには歌えないのですから、
ほんとに道は険しいです。

自分なりの一本道を、トコトコ歩いてゆくしかありません。





コメント (2)
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