主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
ケッタの続き:思い出の移植
ひとつ前の記事の続き。
小学校6年生の頃、
苦労人の母が頑張って買ってくれた大切な自転車。
もはや消耗品すらメーカーから出ず、自転車屋も匙を投げたとはいえ
その自転車を放置している罪悪感というのはずっと引っ掛かっていました。
【マルキン自転車に、旧愛車の部品を移植した記事です】
で。
今回買った自転車に乗りつつも、元々の自転車を修理する気だったのですが
『どうにも部品が無いのでは…レストアして何十万もかけるのもおかしいし…』と
辺りが暗くなるまで悩んでいました。
結局、中古の車体でも見つかればパーツ換装を考えるけれど
現在は、今できることをしようと思い至りまして。
暗闇の中、LEDライトを銜えながら20年近く錆び付いたままの
前の自転車についていたペダルを、必殺556で外して参りました。
CRCを錆びたネジ穴に吹き込みつつ、
ソケットレンチで、錆びたネジ頭を慎重に回すと・・・
「カキッ!」と乾いた音とともにネジが緩みました。
外したペダルを見比べてみると、(左が旧:右が新)
随分昔のものとはいえ、流石に古い方がしっかり作ってありますね。
トウクリップ対応のものだったので、樹脂製の足を固定する器具もつけられます。
ボルト部の比較。
古い方には、六角の穴が作ってあります。ここも相違点ですね。
完全に錆びてはいるものの、
母材はあまり浸食されておらずトルクをかけても問題なしでした。
軸受け部にも錆はありましたが、
油で錆を可能な限り流し、モリブデングリスを入れておきました。
ペダルを外した新しい自転車のクランク。
作りはやはり安っぽく、踏み込むと歪む感覚もあります。
ネジ穴の切りくずなどを取った後、
思い出のペダルを締め混んでゆきます。
これで完成♪
跨って踏み込んでみると、なんとも言えない心地よいグリップ感でした。
自分的に誤魔化しでしかないのですが、こういう儀式も必要なのだと思うのです。
バイクでよくある話として、転倒や事故で廃車にしてしまったバイクから
パーツやキーホルダーなどを移植して思い出を引き継ぐ・・・ような事ですね。
走るのが楽しみだなぁっ。
ケッタマシーン!
中学校の時、技術の先生が
「俺のケッタマシーンが吼えるぜ!」と叫んでいたのを思い出すにつけ、
私は自転車少年だったのだなぁと感慨が湧く次第であります。
【マルキン自転車を衝動買いした記事です】
というわけで、
自転車マニアな皆様には
【すっげぇダサイ安物チャリ】 と映るものを買いました。
「あいつ馬鹿じゃねーのwwwwあんなの乗ってwwww」
と指差しで笑われるような品物ですが、
しっかりと粗悪品ではないものを選んでおります。
まぁ、バイクじゃないですしそこまで拘りません。
と、その前に私の旧来の愛車などを。
購入から20年を経過し、見事に朽ち果てかけています。
当時、フレームだけで8万円ぐらいした自転車でギアは21段。
アルミフレームと、クロモリフレームで悩んだものの後者を選びました。
このフレームは、前後ともクイックリリース機構がついていたりするものです。
他にはバイクで言うところのドライブギアをアルミ製にしたり
山用のトウクリップペダルと、ホルダをつけたり色々とカスタムしていました。
これでモトクロスコースに行ったり、
富士山の麓の急流の岩場を走りまわったりやんちゃをしていました。
それだけに、しっかりとしたMTBだったので
長年愛用していたのですが、都内の駐輪場で何度も倒されて破損したり
樹脂パーツが劣化して割れたり、ディレーラーのプーリーが飛んだり。
シートも破れて、妙なカバーを被せてありますね。
いよいよ満身創痍になった時、近所の自転車屋に行って相談すると
開口一番。
「あームリムリw なおんないよwwそんな部品もう出ないもんwww」
これはショックでした。結果、そのまま軒下に放置されるままに。
そのまま暫く自転車とも離れていたのですが、
最近になって安くても良いから普通に走れる自転車が欲しくなりました。
高い自転車を買うような身分でもないですし、バイクもありますから。
と、言い訳をした所で衝撃のダサイ自転車を大公開!
ホダカ SCORT270(メーカーホームページより転載)
見事な迄に安っぽい自転車ですが、実際安いのです。
とはいえ、歩いて行ける範囲にある自転車屋(先述の店は対応が悪いので考慮外)で
一番近かったホームセンターにあるものでは、一番高品質なものでした。
カテゴリとしてはクロスバイク、メーカー的に”ダートまで走れます”と明記があります。
購入時、これまた愛想の悪い自転車売り場の担当に寂しさを覚えながらも
自分で調整して乗るつもりなので気にせず購入です。田舎はどこも感じ悪いんです。
ホームセンターから乗って帰り、早速調整です。
一番気に入らなかったのは、
図にて赤ラインで示した、ハンドルとサドルの位置関係。
明らかに、子供やおばちゃん向けのママチャリポジションです。
以前のマウンテンバイクは、シートよりハンドルが低めであり
これでは明らかに乗りにくいので調整します。
サドルの角度も意味もなく下がっていたので調整しつつ
サドルを10cm程上げ、ハンドルポストを4cm程下げました。
前カゴを外せば更に下げられますが、カゴも購入の理由の一つだったのでここが限度。
シートはあと3cmぐらい上がりそうなので、後日上げるかもしれません。
ポジションは大体決まったので、次はハンドルに目を移すと・・・。
うーん。まんまママチャリですね(笑
一応アルミパイプではあるようですが、配置も含めかなり野暮ったいです。
灰色っぽいレバーは、ライトのダイナモをワイヤーで動かすものです。
しかもベルを見ると、 【 RIN 】 と書いてあります。えー(;´Д`)?
こちらもとりあえず配置変更。
こんな感じになりました。
MTBで利用していたハロゲンライトを移植、安物のメーターもつけました。
これでダイナモタイプのライトは必要無くなったのですが、
カゴのステーにライト用の逃げがあるので、外すとマヌケになるので保存。
ベルはブレーキレバー操作に合わせ、角度を前に倒しました。
すぐに出来る範囲はこの程度。
あと気になるのは、このやる気のない樹脂ペダルぐらいでしょうか。
これまた酷いですね…。
MTBの時は鉄のペダルだったので、踏み外すと脛が抉れるぐらいにグリップしましたが
まぁ・・・この自転車では山を走る予定もないのでいいかなぁ。
調整後、近所を試乗した感想などを。
元々21段変速のMTBで過不足無い脚になっていますので
今回購入の6段のものでは明らかに軽すぎます。
一番重くしても、なんの抵抗もなく坂を上れるぐらいなので・・・。
この辺りも安いものでは仕方のないところです。
ディレーラーなどのコストを上げる部品を安物に使うと、
他の部分が非常に粗末な仕上がりになってしまう為です。
狙いであった、フレームの安定感はそれなりで
普通に走る分にはさほど問題は無さそうでした。
段差を超える時などに、意図せずフロントを上げますが
そういった動きは、ディメンション的に難しいようですね。
前後Vブレーキの効きは不満がなく、
ここは20年前のカンチレバーブレーキよりも良いぐらいですね。
ポジション関連は私の体型に問題なく合致し、
シートチューブがどうのとか言えない量産車ですが
サドルを充分に上げても問題なくペダルに力が入れられる長さです。
最後に、この自転車を選んだ理由。
この”ホダカ”というメーカーですが、GIANTという自転車メーカーのグループで
基本的に中国生産ではあるものの、GIANTブランドのものと基本的な工程は変わりません。
コスト的に素材の差や設計の差は当然ありますが、
溶接の具合や、塗装の仕上がりなどを見るにそこまで悪いものではないようです。
敢えてバイクに例えると、WOLF125みたいな自転車ですね~
中途半端だがそれなりなフレーム、貧弱なパワーユニット、なんちゃってデザイン(笑