いちよう:二千和会だより

 会報「いちよう」を通して、人生がさらに豊かに広がるよう「今も青春!」の心がけで楽しく交流しながら散策しましょう。

巡りくる季節-ぼけたらあかん

2010年05月22日 | SO-Color

 ちょっと目を離した隙に、また花が咲きだしている。手を加えることもなく、オキザリス、カルミアの姿にまた出会えた。またこの季節が巡り来たんだね…。

 旅する私。
 今どの辺を歩いているのかしら?
 どちらの方向に歩いているの?
 行き止まりは見えてはいないだけなのか…?

 二つの息する空間をもっているので、どっちの空間の友だちに貰ったか、いつもらったかははっきりしていないのだが、片づけものをしていたら一枚の紙片が出てきたので、友達に面白いのでどうぞ…って差し上げたら、「あら、この詩を知っているわ。でも、どこで見たのかしら?」と。
 彼女もそれをみたことがあると言っていたので、もしかしたら、そのご当人から、もらっていたのかも知れないと、ふと思った。

 6番まである面白い詩である。なるほどと頷かせる詩である。そうか、そうすればいいのかと教えてもくれる詩である。老人の教訓と思う詩である。
 
 下記の詩の作者を調べてみました。
  1892‐1991 明治~昭和時代の古書店主。明治25年11月25日。40年大阪で露店の古本商となり、大正4年くもじゃ天牛書店を開店。戦後、道頓堀で再興。大阪府古書籍協同組合理事を務めた。平成3年6月2日死去。98歳。和歌山県出身。著作に「われらが古本大学」。

ぼけたらあかん 長生きしなはれ 

天牛 新一郎作(94歳)

1.年をとったら 出しゃばらず
憎まれ口に 泣き言に
人のかげぐち 愚痴言わず
他人のことは 褒めなはれ
聞かれりゃ 教えてあげてでも
知ってることでも 知らんふり
いつでもアホで いるこっちゃ

2.勝ったらあかん 負けなはれ
いずれお世話になる 身なら
若いもんには 花持たせ
一歩さがって ゆずるのが
円満にいく コツですわ
いつも感謝を 忘れずに
どんな時でも ヘエおおきに

3.お金の欲を 捨てなはれ 
なんぼ ゼニカネあってでも
死んだら 持って行けまへん
あの人は ええ人やった
そない 人から言われるよう
生きてるうちに バラまいて
山ほど 徳を積みなはれ

4.そやけど それは表向き
ほんまに ゼニを離さずに
死ぬまでしっかり 持ってなはれ
人にケチや 言われても
お金があるから 大事にし
みんなベンチャラ 言うてくれる
内証やけど ほんまだっせ

5.昔のことは みな忘れ
自慢話は しなはんな
わしらの時代は もう過ぎた
なんぼ頑張り 力んでも
体がいうこと ききまへん
あんたは偉い わしゃあかん
そんな気持ちで おりなはれ

6.我が子に 孫に 世間さま
どなたからでも 慕われる
ええ年寄りに なりなはれ 
ボケたらあかん そのために
頭の洗濯 生き甲斐に
何かひとつの趣味持って 
せいぜい長生き しなはれや

  ブログにもいくつか同じ詩が登場していました。有名な詩だったんですね。老人大学か、介護施設のお勉強で作詞して、評判になったのかと思っていましたが、そうではなかったのですね。立派なおじいさんでいらっしゃるから、このような詩が生まれたということが判りました。(’10.05.22  21:50 追記)