横浜線古淵駅から
とまりぎ
歩くと20分と書いてあるので、駅前からタクシーへ乗る。乗ったとたんにタクシーの窓をたたく人がいる。従妹のひとりだった。
どうぞと一緒に車中のひと。近況など話すうちに葬祭場に着く。午後6時からの通夜に間に合うようにぎりぎりに着いたからか、後から来る人はほとんどいなかった。
喪主の叔父は、いつになく神妙に椅子に座っているが、長患いの末に亡くなったつれあいとの長い長い看病生活を思い出しているのだろう。
坊さんの読経の途中焼香があって、その焼香の煙が途絶えてもなお読経が続き、小一時間も経って別の部屋へ促される。ビールを少々のむ。
つい先日の一周忌で会った親族のほかに久しぶりで見る顔もなつかしい。翌日の告別式だけ出席の人は見えないから、全体では40人ほどだったのだろう。
親族が会うのは、こんな時しかなくなった。
先日の集合写真をプリントして人数分もって行ったから、半数程度は渡すことができたが、翌日しか来られない人には、明日も出席という人に託して、車で来た人に便乗して帰路に着く。