世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

「区議会議員って何をしているの?」がわかるブログです。議会報告、議員活動、趣味・日常・プライベートもアップ!

誰が「区役所の中庭が世田谷区らしさ」と決めて、災害対策より優先されることになったのか?

2015年10月05日 | 議会報告

本日は、決算委員会「企画総務領域」の質疑が行なわれました。 

うちの会派からは大庭正明議員が区役所本庁舎建て替え問題を

取り上げて質問。以下に要旨をまとめて報告します。

 

★保坂区長によって一方的に非合理的な方向に引っ張られている。

常総市役所の被害の実例を見ても明らかなように、庁舎は災害対策

が最優先されなければならず、離れていてはダメ。(常総市役所は

非常食の備蓄倉庫が別の場所にあったため、役に立たなかった…)

 

★にもかかわらず、保坂区長は「国士舘とセブンイレブン側から

見た区役所の中庭の景観が世田谷らしさだから残したい」と言って

何も進まない。

 

★たしかに、1960年頃は、このように、庁舎と中庭が見えた。

 

★しかし、今、同じ場所から区役所を見ると…

★このような状態で、中庭など見えない。

そんな光景はもう存在していない。これのどこが「世田谷らしさ」

なのだ?

 

★そもそも、今年の3月に「庁舎の中間まとめ」が作成され、我々

議員が手にしたのは6月だが、そこで出されていた案(10パターン)

が、突然、8月に、別の3パターンに変わって出されてきた!

 

★しかも、庁内のオール部長が集まった「庁舎計画推進会議」は、

2回開催されているというが、いずれもたった15分!!

何も議論をしていない。集まって、状況を聞いてオシマイという

お粗末さ。

 

★こんな状況で、いったい、誰が、なぜ、10パターンの案から別の

3パターンの案に変更したのか?!

     ↓         ↓          ↓

 

★振り返れば、平成20年に出されていた案は、(区民会館はのぞいでだが)

235億円。区民会館分を入れて、駐車場を広くして、免震構造を入れたとし

ても300億円以下。

今回の3パターンの案は、340億円~380億円にもなり、工期も長い。

 

★そのうえ、中庭(広場)は、平成20年の案の方が1,6倍も広いのである!

(平成20年の案=4000㎡、現在の3つの案=2500㎡)

なにより、第1庁舎と第2庁舎が一つにまとまっていることが重要!

庁舎が分散していることで、今、どれほどわかりにくくて不便なことか!

災害対策としても一つにまとまっていることは必須条件。



★この案だと、第3庁舎を残すこともできる。

第3庁舎は平成25年に、非常用電源も500キロワット72時間もつように、

災害対策機能を施したばかり!

 

★横浜市役所も2020年に新庁舎が完成するが、非常用電源は2系統

用意している。

世田谷区の第3庁舎は、第1庁舎の予備ともなり得る。

これをすぐに壊してしまうのはあまりにももったいない!

それこそ、税金の無駄遣いである。

(まとめ、ここまで) 

 

区民の皆さん、どう思われますか?

庁舎を建て替えても、相変わらず区役所が分かれていて、どこに行けば

いいのかわからない、とか、災害対策上、支障をきたすような区役所

建て替える意味がないと思いませんか?

 

すでに存在していない「中庭が見える景観」に固執して、それを何より

も再優先すべき「世田谷らしさ」だと、誰が決めたのでしょう?

 

来年の2月には案をまとめる、という答弁がありました。

本当に世田谷区民のためになる庁舎となるように、ここ2、3ヶ月が勝負

です!!

 

今後、パブリックコメントなど、区民意見を募集すると思いますので、

ぜひ、皆さんの意見を届けてください。

 

 

 

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