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人生の節目に何をどうすべきか『冠・婚・葬・祭』

2019-12-25 07:55:11 | 人生を「生かす」には
@「冠婚葬祭」は節目節目の大切な行事として存在しているが、その風習などは都会ではもう見ることすらできない。時代と共に暮らしも様変わりして、昔の慣しを伝承するものすら居なくなっている。先祖の残したものは何なのか、何をこれから伝承すれば良いのか。 この節目節目の自分の生き様、この冠婚葬祭の短編小説は考えさせられる。
『冠・婚・葬・祭』中島京子
成人式、結婚、葬式、お盆。日本人なら誰もが経験する儀式だが、思いがけないことが起きるのも、こういうとき。新人記者が成人式の取材に行く「冠」、引退したお見合いおばさんの縁結びの顛末を描く「婚」、社命で参列のお供をしたおばあちゃんの人生がほの見える「葬」、姉妹が両親を失った田舎の家に集まる「祭」。さまざまな人生や人間模様が、鮮やかに描かれる連作小説。新・直木賞作家の代表作、待望の文庫化。
  • 「空に、ディアボロを高く」ある地方の新聞記者が辞表を出した。理由、それは記者自身が現場で見た記事ではなく事前に集めた情報からの捏造記事であった。周辺住民からの批判を受けその捏造は記者を辞職に追い込んだ、だが一人だけ大道芸をする女の子には大きな出来事だった。
  • 「この方と、この方」昔からお見合いのお手伝いをしてた女性が、バツイチの気弱い男性と、かたや初婚で結婚を夢見た女性のお見合いを仕組んだ。話は進んで結婚することを決意、ところが結婚式を簡単にと思う男性と、結婚式は一生に一度だから豪華にしたいとのことで対立する。時に男性の昔の愛人が離婚をして連絡を入れてきた。一時、お見合いの話は全て消え失せると思った矢先、お見合いをした相手の女性の方が積極的で一歩下がりトントンと仲良くなり今では同居していると聞く。
  • 「葬式ドライブ」ある葬儀に老婆を葬儀と火葬場に連れていく役割を社名で言い渡される。老婆は耳が遠く、送迎の時に葬儀での話を聞くとその死んだ人の元妻であることが分かった。老婆は痴呆症等で病院に長期に入院しており元夫の葬儀だと感じていたのかもしれないがお経が嫌いだった。だが、送迎時の運転中「自動車が大好き、熱海までドライブに行ったのよ」と昔を回想しとても楽しそうだった。その時言っていたのは「私、浅田屋の塩大福が大好き」という言葉を覚えており、後日、老婆本人の葬儀にはその知り合いとして出席し、塩大福を用意していた。
  • 「最後のお盆」3人姉妹の実家が失くなる。祖父・祖母・母・父が亡くなりその実家が失くなる前に最後のお盆を3人の家族で迎える。3人の家族も既に実家とは遠い場所にあり、誰も最後の母を看取ることができないままであった。お盆を迎えるにあたってその地方の風習、近所の人々など懐かしいものが揃うが鬱ら覚えの過去を蘇らせた伝統行事を行った。