@無理をせず、自分の力量にあった仕事などをこなす事が安心で、長続きできるということ。難しいのは見栄から身の丈以上のものをすることで結局は身をつぶす羽目になるということだ。「自分の力量を知る」で生きることが一番安心なのだ。
『壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている』イチロー
『山本周五郎作品集29』山本周五郎
「水戸梅譜」
奥州の藩が簡易となり、家族3人が水戸城下に来た。それは水戸しかないと仕官したいと望みでたが断られ、その場で切腹した。その子が水戸に正式に仕官されるまで地元で田畠を営み生計を立てていた。ある日不審に思った代官が調べるとそれは16年前の切腹した侍の息子で、水戸光圀はその一途な青年家族を暖かく迎えた。(恩恵を忘れず)
「嘘アつかねえ」
職人男がいつも妻の「亭主関白的」暴言を酒を飲むとグタグタ言い始める。実は家では妻に虐げられておりその欲求不満が酒の場で思い切り罵声となって出ていた。妻は亭主が仕事に出ると好きなことをしていると言い、夫は仕事が終わると酒飲みに遊びと好きなことをしていると互いに罵り合っていた。 男のいう酒を飲んでいる時は「酒は騙さない」である。(愚痴は酒が紛らわしてくれる)
「日々平安」
家臣たちが城代家老に汚職の事実をなすりつけ引きずり下ろそうと結託する。その事情を知っていた城代家老の息子を厄介払いに江戸に戻そうとしたが、途中一人の浪人と会い、すぐに引っ返さなければ城代家老一家が危ういと提言、戻るとやはり家臣たちが城代家老を監禁していた。浪人は参謀的立場で城代家老を見つけ、取り戻し、家臣たちを生捕にするよう息子に提言する。その計画が無事成功し城代家老は健在、立ち直りを見せた。だが浪人は仕官できる望みを捨て立ち去ると逆に「城内の機密が漏れる」と仕官に願い出た。