@脳の細胞が消滅し始め身体的機能が全て失われていく先天性の病気で発病から6年間日記を綴ることで懸命に生き抜いていたが、その後4年間は生きる屍のような辛い余命だったに違いない。その亜也さんが最後に先生に聞いたことは「先生、私・・結婚できる?」という少女の切ない夢と希望だったのが印象に残った。また、残された兄弟姉妹の「人を思う優しい心」がみんなに伝わり教訓となったことは、姉亜也さんの短い人生でも素晴らしい遺言になった気がした。「生き抜く力」をもらった気がした。
『1リットルの涙』木頭亜也
「概要」15歳の夏、恐ろしい病魔が少女から青春を奪った。数々の苦難が襲いかかる中、日記を書き続けることが生きる支えだった。最期まで懸命に生きた少女の言葉が綴られたベストセラー。
ー14歳から20歳まで生き抜いた一人の少女の生き様
難病と闘い続けた少女の日記をもとに記述された現実を伝えた書籍
15歳で転んだことから難病への戦いが始まる(兆し・受診・入学・入院)
16歳で高校での夏休みに入院生活から葛藤が始まる(入院生活・高校生活・友人・先生)
17歳で養護学校へ転校、言語生姜等が始まる(高校生活・修学旅行)
18歳で最後の夏休みから入院(在宅・入院・卒業)
19歳で自立できない状態が続く(孤独・残酷・限界)
20歳で懸命に生きる事を心がける(自立不可能)
21歳 命ある限り生き続けるが尽きる
その後の日記での記述がない・25歳10ヶ月永眠
ー1リットルの涙
それは普通の高校から養護学校へ転校する、友達との別れが辛い
ー気になる言葉
「いじめられることも、自分を強くする1つのいい体験なんだ」
「人は1つや2つは苦しいものを持って生きているんだよ。それに耐えて耐えぬいて生きていかなければならないんだよ。自分を不幸と思ってはいけない。それ以上に不幸な人がいるんだと考えれば、また我慢もできるからね」
「病気は、どうして私を選んだんだろう。運命という言葉では片付けられない」
「私には進む道は1つしかない、選ぶ権利など無いんだ」
「神の存在を私は信じる。神は私をお試しになっているんだと」
「ねえ、四つ葉って、三つ葉の奇形でしょう。幸せって奇形のことかしら」
「人間が人間らしく、かつ人間的にものが考えられるのは歩いているときであると思う」
「私は生まれてこなかった方がよかったかもしれん」
「問題を解くときの大切なのは、問題が何を問うているのかを見極めて、素直にそれに従うことである。素直になるには、先入観を持たないようにする」
「言葉の無いものに託す気持ちは、その人や、その時の気持ちによって違うんだな」
「意欲で体に勝とうと勝負したけどダメだった。顔が真っ白になって気持ちが悪くなり脱落。自分で自分の首をしている事を知りました」
「家庭のぬくもりの中で愛されていると感じる。でも私はみんなを愛していると表現できない」
「なぜ泣くの?」「クヨクヨしたって戻ってきやしないんだ」
「もう一度書くことができるようになったら思い残すことはない」
「自分が情けない、意思の伝達がうまくできないのが辛い」
ー担当先生の言葉
「悪くなることはあっても、よくはならない。進行を遅くするには訓練をして脳を刺激するようにするしかない」と宣告される
「失ったものより、残されたものを大切にしてね」