@この小説は米国起業が日本での起業(立ち上げ)の難しさを説いた一例で、日米の資本主義の違いを痛感する小説だ。米国特許技術のライセンスを得て日本での販売は社会習慣の違いをもろに受け、特に代理店では険しい。現実、私も米国シリコンバレー、ベトナム、日本での起業、どれも国事情、環境が違うことでの壁は多く、特に日本は格段に多く高い。ここにあるように日本ベンチャーの起業環境は米国とは一概に対比できないが、他国と比べ日本は起業者数が格段に少ない、その理由の一つに資金調達など信頼性を得るまでの時間が圧倒的に長いことを覚悟しておくべきだ。教訓:先輩・経験者に聞くのが一番早く効果も上がる。
『雨にも負けず』高杉良
「概要」経済小説の第一人者が描く、日本ベンチャーの挑戦! 社員8人のベンチャー企業。だが、世界に通用する技術と情熱があった――。「電子宅配便」を日本にもたらしたイーパーセル株式会社の社長、北野譲治の手腕を描く!岡山に生まれ早稲田大学へと進学した北野譲治は、契約社員として損保会社に就職した。明るい性格で仕事熱心な譲治は、歩合制のこの仕事で優秀な成績を収める。独立した譲治に、「イーパーセル」という電子宅配便を扱う会社の社長から、ぜひ働いてほしいとの依頼が来た。新しいことに挑戦したい譲治は、この依頼を引き受けるが、会社の経営は困難を極めていて――。Googleに勝利し世界に名を馳せたイーパーセル株式会社。熱血社長・北野譲治の驚くべき手腕とは?『辞令』『最強の経営者』の著者が描く、サラリーマンへの応援歌。
ー文中での気になる言葉
お客様に利益になる事『「稼ぐ」とはお金を「稼ぐ」ではなくて、人から信頼を「稼ぐ」事』
米国のOfficerとはそれぞれの人材を信頼し確保する「創業時の荒波を乗り切る重要なことは、営業、技術、財務の三種の新規をきちんと抑え、外様に委ねないことだ」
「日本の企業はリスクを避けたがる」名も無いベンチャーを信頼しない習慣
起業と経営「ゼロから一を産む能力と一を十にする能力は別物だ」
米国事業家ミュエル・ウルマン『青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ。歳を重ねただけでは老いない。理想を失うときに初めて老いが来る』