@日本国籍を取得した元米国人日本文学研究者であるドナルド・キーン氏は「日本の魅力は文化と日本人」だったとある。質素で無駄のない美の結晶である工芸品、建築などと震災、災害など互いに助け合う心を持った人々だと言う印象、と言う。現代、世界から観光客が殺到しているなかでも良く聞くのが「日本人の親切さ、気遣い(おもてなし)」と言う。日本人の「他人を思う心」はまだまだ健在で有り、失われたくない日本人の良心だ。
『私が日本人になった理由』ドナルド・キーン
「概要」各界一流のプロの半生をインタビューで解き明かす人物・日本文学研究者のドナルド・キーンさん。東日本大震災で多くの外国人が離日するなか、「今こそ日本人とともに生きたい」とニューヨークの住まいを引き払い2012年3月、ついに日本国籍を取得し日本人となったが、それはなぜなのか…。キーンさんは18歳のとき、タイムズスクエアで「源氏物語」に出合い日本文学に魅せられ日本語の研究を志す。太平洋戦争では日本人捕虜の尋問や日記で日本人への関心を高め、また高見順の『敗戦日記』に感動。日本文学を世界へ紹介した功績から様々な賞を受賞している。日本では、「源氏物語」や「徒然草」を文法の教材にしてしまっているのが残念で、もっと物語として楽しむべきだと指摘するなど、日本人が見過ごしている日本の魅力を語ります。
ー「日本での美的感銘よりもむしろ感覚的に違和感がなかったこと」銀閣寺を見て思ったこと
無地の黒い羽織の裏に、とても綺麗な模様が描かれている(日本的文化の一つ)
無垢で単純な色彩
ー応仁の乱で残った京都の3つの寺・三十三間堂、六波羅蜜寺、千本釈迦堂(東山文化)
陶器や瀬戸物などのシンプルな工芸品(質素なもの、無駄のないものの中にある美)
ー「人類に何からの奇跡が起きて、憎悪が消え去り、人々が愛や美だけのために生きて、お互い美しい何かを育み合えば、本当に素晴らしい世界を構築できる」
ー「現代の日本人は震災や被害を他人事のように希薄になっている」だが、「日本人には互いに立ち直る力があると感じる」
ー松尾芭蕉に感動したことは「言葉が残る」(国破れて山河あり)など人の言葉は終生残ること
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