今月のオールインというか、今ではライツキューブのリリース作品は白竜さんと片岡修二が再びタッグを組んで復活させた「極道の紋章レジェンド」シリーズ第五作となる「織田同志会 織田征仁 第五章」に、あの人気シリーズ「日本統一」のスピンオフ作品「日本統一 エピソード集I伯父貴の愛」「日本統一 エピソード集II兄弟ノ絆」そして個人的には大好きなピンク映画やエロチックOVを量産してる山内大輔監督の「ホラーハウス」そしてこの「DELIVERY デリバリー」とかなりなボリュームのリリースでして
一応この「DELIVERY デリバリー」も小沢仁志さんが出演してるということだけでレンタルしておいたので・・・
そう映画の情報をほとんど入れないから、この作品が劇場公開に漕ぎ着けてることも、アメリカのアクション映画フェスティバルで優秀作品賞をとって
ミニシアターながら凱旋ロードショーができたことを見終わって調べてて見つけましたが
日本映画を積極的に見て行こうっていうっていう企画に合致するかと思って、ほとんど期待もせずに
だってねぇ一応は監督さんが室賀厚さんだし、小沢仁志さんも出演されてるんだけど
主役のヒロイン演じてる鈴木つく詩さんなんていう女優さんや
その周りを囲んでる戦隊ヒーロー男優陣も全く知らないし
で、期待もしてなかったんですが
これはある意味拾いもんの映画だった
ある宅配ピザ店のお話
そのピザ店は、なんとピザ嫌いな20歳の女店長と中年のピザ職人に4人の男子アルバイト配達員だけで経営しており
ここのお店ノ特徴は客の注文になんでも応えてくれるピザを作ってくれることがウリのお店
そうなんです4人の配達員がそれぞれ受けた注文の特注ピザをただ届けるという4話がなんの関連性もないオムニバス形式で綴られていくんですね
第一エピソードは〝長いお別れに似合うピザ〟
そんな注文を受けてホテルの1室にピザを届けるが、そこには一人の女性と大金の詰まった旅行ケースがあり
女は配達員に銀行から横領してきて、課長だか部長だかといっしょにこれから逃げるんだって語り始めると
なんと逃げる男がいっしょに連れてきたのは女殺し屋
あっという間に横領の男女はサイレンサー付き拳銃で女殺し屋に射殺されてしまい
バスルームに隠れていた配達員に”顔見てないし“って殺されずにpizza代金50kももらうという意表をつく展開
第二エピソードは“純度100%のpizza“でバーに届けると、そこは麻薬取引の現場で
なんと取締り刑事に、押収品の麻薬を転売する悪徳刑事、さらに買うヤクザと三つ巴の拳銃狙いでの完全香港映画からのパクリでしょうか
最終的には全員の拳銃が火を吹いて・・・
第三エピソードは“永遠を誓う愛”のpizzaを届けたら、ストーカーに拉致された女がいて、その女性が窓越しに”タスケテ“って言ったように見えたデリバリーの元ヤンが
女を助けると”私はピザでなくカステラが食べたくて、カ・ス・テ・ラって言っただけ“って
こんなお話のつなぎとして、店長の過去とピザ職人との関係が明かされていく
そして、この店を開き、客のオーダーに合わせる商品の意味も順々に明かされていき
第四エピソードでついに店長が pizzaを届けることに・・・
その届け先はなんと小沢仁志さん
その届け先はなんと小沢仁志さん
なんの関係もないようなお話もある意味繋がっていたりして
繋ぎの少女の過去話が収斂される第四エピソード
それは・・・
いや実に楽しい作品でした、いろんなアクション映画へのオマージュのオンパレードでしたねぇ
まさにタランティーノの「パルプフィクション」を作りたかったんだっていう室賀監督の思いがこの作品を産んだんですね
小沢仁志さんの悪逆非道ぶりが実に潔くて
彼が××した時の爽快感がさらにこのは映画の面白さを増幅させてくれてますし
ヒロインも体を張ってワイアーアクションに挑まれてて
こんな楽しいアクションに徹した邦画久しぶりに見させて貰った
実は「一度も撃ってません」にアクションを期待したんですが、あちらはノスタルジー映画だったんでそれは、それでよかったんですが
期待せずに見た作品が拾い物の活劇映画だったっていう時の喜びは一入ですよねぇ
小沢仁志さんだけでなくオールインでの常連さんたちもそれなりノ役で生き生きというか演じてられたなぁ
是非続編も・・・
2019年製作、日本映画、SILVERCANNON ENTERTAINMENT作品
室賀厚脚本・監督作品
出演:鈴木つく詩、長濱慎、藤田富、寺中寿之、神林斗聖、行永浩信、長谷川るみ、町田政則、工藤俊作、中原翔子、永倉大輔、小沢仁志、北島美香、森本浩、友和、木庭博光、速水今日子、山野はるみ、田中千空、梨本謙次郎
