MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

レイジング・ファイア

2022-06-03 23:23:52 | アジア映画
126分とにかく面白かったっていうのが見終わっての感想
エンドクレジット前にベニー・チャンへの献辞があり、エンドクレジットでの小窓画面では演出中のベニー監督のありし姿が
ってことでベニー・チャン監督の遺作となった作品
実に126分にアクション鶴瓶打ち
ドニーさんが演技に集中するためでしょうか、谷垣健治氏がスタントコーディネーターとしてカーアクション、ガンアクション、ナイフ、警棒、鉄パイプに拳と肉弾戦・・・もうありとあらゆるアクション要素が目白押しで詰め込んであるんですが
そんなこんなでアクションシーンとかはなんだろう既視感ありまくりな作品であった
クライマックスの街頭での銃撃戦はお強奪金詰め込んだカバン背負っての街中での銃撃戦はまさに「ヒート」だし
ドニーさんとニコラス・ツェーが教会に逃げ込んでの肉弾戦はなんの映画か思い出せずに今コレを書いてますが
まだ思い出せん、だれかおせーて

映画は時制がちょっとあれこれしますが
麻薬取引の取り締まりに置いてけぼり喰らったイェン先生のチーム
お陰で警察の全滅は免れるものの現場での捜査班は全滅
コレは元警官たちの復讐による犯罪で
警察組織と言ってもごくひと握りのお金持ちに取り入る警察トップ
トップダウン方式による圧力とそれによって引き起こされた悲劇だったのだ
 
それによって数年前になんとお金持ちっていうか吟行頭取の息子誘拐事件で
犯人に口を割らせるために犯人を殺してしまった捜査班員5人は殺人で刑務所に送られる
彼らが出所してきて最初の仕事がこのオープニングでの警官全滅作戦
それによってドニーさんの怒りが爆発するものの
元警官でドニーさんの部下だったニコラス・ツェーの頭脳に翻弄される
さらに警官としても上意下達の命令系統がドニー宣誓を縛っていくという寸法の脚本が上手い

意外とプロットはベタですが、色んな作品屁のオマージュと取れる描写ばっかで作られた作品だったと言える

ストーリーは本当にベタなもので、絶対正義の刑事とかつて警察に裏切られた元警官の因縁もの、悪が強いとお話は絶対面白くなります
そこいらを知り尽くしてのベニー・チャン脚本
中国映画とは違ってアクションと映画プロットとはどんなものを観客が好むかを知り尽くした香港映画界希望ベニー監督の集大成に期せずしてなってしまった作品だし
全く集大成と言っても過言でない作品だった
 
欲言えばドニーさんの肉体アクションをもっと見たかったかなぁ
 
合掌 ベニー・チャン
 
2021年製作、香港・中国合作映画(日本公開作品)
ベニー・チャン脚本・製作・監督作品
出演:ドニー・イェン、ニコラス・ツェー、チン・ラン、ベン・ラムパトリック・タム、カルロス・チャン、サイモン・ヤム、。レイ・ロイ
コメント (2)
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ヤクザと家族 The Family

2022-06-03 17:34:48 | 邦画
真正面からやくざという存在に焦点を当てた作品
それを時代的に、そうポスターにあるように一人の若者に焦点を当てて、1999年、2005年、2019年と3つの時代で見つめていく作品
始まりが1999年ということっで
ちょっと映画自体に秘密が隠されてて
 
オープニングクレジットとタイトルインは、昭和のやくざ映画同様に
スタッフキャストそして監督と昭和の映画のような作りで始まって
一人の若者が唯一生き残っていた父親の詩を迎えて、一人ぼっちになって
偶然土地のヤクザの親分のいのちを救ったとこから、ヤンキーの世界から極道の盃をもらうことから
擬似ではあるものの親子関係のfamilyと言った世界に触れることになる1999年、
 
パッキンだったヤンキーから極道社会で頭角をあらわして一人の女と出会い
極道社会のしがらみの中で敵対する組織の男を殺めなければならなくなったものの
彼に銃を向けていたそのときに兄貴分である北村有起哉に先を越され
九寸五分で相手を殺されてしまった主人公
若頭北村有起哉の代わりに刑に処される2005年、実に刑期14年の判決
 
映画は2019年とスーパーが出ると刑務所の門が開き、主人公が出所してくる
一応幹部と運転手だけが出迎えに・・・
そう暴対法で派手な出迎えが禁止されてたり、出生祝いはできないし
車は買えない事務所は借りられない、銀行口座は作れない、携帯電話は変えないと暴対法と暴排条例でヤクザはがんじがらめにされてる中に出所してくるわけで
映画自体も極道としても生きて生きづらい世間を表現する方法として
なんとこの2019年ってスーパーが出てきた時から
いわゆるシネスコサイズの画面が急に35mmのスタンダードで画像は粗いフィルムでの撮影になっていたのかなぁ
 
そしてこの2019年に生きるヤクザの生き方がこの作品のメインになっていたような
反社に生きる人間にも人権はあるのかないのかという話になっていくようで
実際に務所に入ってる間に世間は様変わりして
擬似ファミリー制度にはつながりも崩れ去り
昔気質に生きるヤクザは生き辛く、それに関わるというか関わらざるを得ない周りのり人間さえも社会から疎外される世界を描きつつ
 
堅気の人間に自分という同じ思いをさせたくないと
最後に殴り込みをかける綾野剛が実にいい
そして実は北村有起哉さんは裏切り者みたいな雰囲気を醸していたものの
しっかり組を預かる極道していた人物で、ここはいい意味で私は裏切られたなぁ
 
やくざ映画の体裁を借りて擬似である家族と実際に血は繋がってはいるものの父とは名乗れないあり方ってなんだっていう映画でもあったようですね
綾野剛さんの相手役に尾野真千子さんだったんで2005年時代に
劇中で”老けた女“っていう楽屋オチ的なセリフもあったんですが2019のためのり尾野真千子さんだったんですね
136分の長尺映画でしたが、長さを感じさせない作品だった
 
2020年製作、日本映画、「ヤクザと家族 The Family」製作委員会
藤井道人脚本・監督作品
出演:綾野剛、舘ひろし、尾野真千子、北村有起哉、市原隼人、磯村勇斗、菅田俊、康すおん、二ノ宮隆太郎、駿河太郎、岩松了、豊原功補、寺島しのぶ
 
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