日本映画を積極的に見て行こうと言う企画で視聴した作品
2020年本屋大賞を受賞した凪良ゆうのベストセラー小説『流浪の月』の映画化作品
かなり重たい内容の作品であり、なんと150分の長尺映画
引き込まれて苦手な長尺にも関わらず最後まで魅入ってしまいましたが
広瀬すずさんついに女優としては開眼されたのかって言ってもそこまでではありませんが横浜流星クンとのベッドシーンに挑まれております
そして語らずもがななんですが、カメレオン役者ですよね松坂桃李クンはさすがです
強面刑事演じてもそれなりにちゃんと計算され尽くしてその人物になりきれてるとこがすごい
この主人公二人の演技で150分でも250分でもって見続けていられると思えたくらい
15年前、わずか10歳で父を亡くして母にも去られ、伯母の家に引き取られた更紗が、
19歳の大学生文と出会い、雨に濡れても伯母の家に帰りたがらない更紗の意を汲んで文は更紗を自分の家に連れて帰り、そのまま2カ月間一緒に過ごす。更紗にとって文の家は自由の空間で居心地がよく、伯母の家で孤独と苦痛を感じていた更紗にとっては安心できるかけがえのない場所だった。しかし文は更紗の誘拐罪で逮捕され、文は“誘拐事件の加害者”、更紗は“被害女児”という烙印を押されてしまうものの
それは世間で喧伝されてることであって
15年後再開した文には多部未華子さん演じる恋人がいるものの
彼女のセリフにあるように、”今まで一度もしなかったのは“ってあるだけですが
文は男性としての機能不全だったようですね
そんな彼が唯一心を許せたのは文の家で天真爛漫に過ごした更紗との二月であり
更紗にとっても唯一心が開ける人物が文だったんですね
心と体が傷ついた少女と青年の心の繋がりは
無情にも誘拐犯と被害者としては離れ離れになるものの
お互い濃い自慢だったんでしょうねぇ
15年の月日の中で更紗は成長し今では恋人と同棲するまでの女として成長を遂げて
一方の青年はひっそりと生活していたんでしょう
更紗と文が偶然だか蓋然だかはわかりませんが再び出会うことによって
普通に暮らしていたはずの二人の人生が15年の時を吹き飛ばし急速にって言っても
更紗が勝手に彼氏を振って文の隣に越してきちゃうことで再び安定した心になっていく更紗
ある意味”愛“なんでしょうが、先に書いたように文は男性機能障害ですし
“性愛”を求めようと更紗もせずにいるものの
二人の間に流れていた愛っていわゆる男女のプラトニックな恋心でもなく、いわゆる家族愛と似たような感情なんでしょうが
そんなことを世間が黙っているわけはこの時代ですからネットに流れることで
二人の間に性愛があたかもって15年前同様に無責任に流されて
再びこれもちょっとした誤解で更紗が友達から預かっていた少女と文がいっしょにいたからねぇ
こう言った映画を作れる日本映画界もまだまだ捨てたもんじゃなかったですねぇ
広瀬すずさんも女優としては一皮も二皮もこの作品で剥けたんではないんでしょうか
2021年製作、日本映画、「流浪の月」製作委員会作品
李相日脚本・監督作品
出演:広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明
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