僕の方向音痴はどうも天性のものらしい。
天性の才が備わっているのなら嬉しいのだけれど天性の方向音痴なんて自慢にもならない。
初めてお客様を訪ねるときには間違いなく道を間違える。
しかし有り難いもので都会には日本語が通じる人が沢山いるので何とか目的の場所には辿りつける。
車を駆るのは好きなのだけれど道迷いは相変わらずである。
今でもカ-ナビが本心では信用しきれずにガイドに楯突いて迷うこともあるけれど何とかなっている。
これは一人で山を歩いていても良くあることで、山地図が悪いのか指導標が悪いのか僕自身が悪いのか真実は闇の中である。
山で道に迷うとき、実は道迷いの初めから直感で分かる、分かっていても誤った道を進んでしまうのが僕の方向音痴たる所以であろうか。
誤った方向に進んでも15分も歩けば道迷いであることが直感で確信になる、もしかしたらこれが僕の天性の才なのかもしれない。
道迷いは実は不思議と楽しいものでもあって、道迷いかと確信したときにさあこれからどうしようかと迷うのは不安以上に楽しいものである。
引き返そうか、このまま尾根まで登ってしまおうか、迷ったままビバ-クしちゃおうか、せっかくビバ-クするなら独り酒でも楽しもうかなんてネ!
さて、本題に入りましょうか。
自由で気ままな故に単独行の魅力に憑りつかれているのはおそらく僕だけではないと思います。
しかし、ひとたびアクシデントが生じた時には単独行ならではの不安と恐怖そして大きなリスクがつきまといます。
連絡はどうしようか、救助を待つべきか進むべきか、食料はどうしようか、ケガの痛みに耐えられるのか、その時の心理状態はどんなだろうか?
本書は実際に単独行遭難した当事者に取材し検証してまとめられた、言わば我ら単独行者のケ-ススタディになるものとして一読の価値ありと思います。
本書に紹介されている遭難の多くが転落や滑落による骨折で動けなくなった事例です。
もしあなたがちょっとした不注意で登山道を踏み外し谷に転落して解放骨折(骨が皮膚を突き破った状態)の重傷を負い
身動きもできない状態で4~5日もの間、ひとり救助を待たなければならない状態に置かれたとしたらどうしますか?
登山届を出していなかったら、家族や友人に行き先や日程を知らせておかなかったら、、、、、
そして携帯電話も通じない谷底であったなら、、、、、救助を期待するのはほぼ絶望的でしょう。
これが単独行の最大のリスクかもしれません、あとは偶然に誰かが遭難場所を通りかかってくれるのを待つしか方法はありません。
パ-ティ山行と違って連絡手段のない単独行遭難の2割が行方不明、つまり遺体さえ見つからない状態にあるというのも頷ける話です。
登山届を出し家族にも知らせておいたとして、救助隊が捜索を開始してくれるのは早くても下山予定日の翌日あたりからになるでしょう。
それまでの間、ツェルトやタ-プがない状態で大雨に降られたらどうしますか、寒さをどのようにして凌ぎますか?
予備の食糧と水が1日分しかないとしたら4~5日間の空腹をどうやって凌ぎ、どのようにして生命を繋ぎますか?
足の骨が皮膚を突き破るほどの骨折の痛みにどうやって耐えますか、数日分の強力な鎮痛剤は携行していますか?
傷口からブクブクと吹き出す出血をどうやって止められますか?
出血が止まらずに死の恐怖におののきながら幾つもの夜を明かす心理状態を想像できますか?
私たちは、いつこのような事態に遭遇するかもしれません。
単独行に必要なもの、それは上に揚げたような周到な事前準備と事故に対する覚悟そして絶対に死ぬものかという強い意志なのかもしれませんね。
天性の才が備わっているのなら嬉しいのだけれど天性の方向音痴なんて自慢にもならない。
初めてお客様を訪ねるときには間違いなく道を間違える。
しかし有り難いもので都会には日本語が通じる人が沢山いるので何とか目的の場所には辿りつける。
車を駆るのは好きなのだけれど道迷いは相変わらずである。
今でもカ-ナビが本心では信用しきれずにガイドに楯突いて迷うこともあるけれど何とかなっている。
これは一人で山を歩いていても良くあることで、山地図が悪いのか指導標が悪いのか僕自身が悪いのか真実は闇の中である。
山で道に迷うとき、実は道迷いの初めから直感で分かる、分かっていても誤った道を進んでしまうのが僕の方向音痴たる所以であろうか。
誤った方向に進んでも15分も歩けば道迷いであることが直感で確信になる、もしかしたらこれが僕の天性の才なのかもしれない。
道迷いは実は不思議と楽しいものでもあって、道迷いかと確信したときにさあこれからどうしようかと迷うのは不安以上に楽しいものである。
引き返そうか、このまま尾根まで登ってしまおうか、迷ったままビバ-クしちゃおうか、せっかくビバ-クするなら独り酒でも楽しもうかなんてネ!
さて、本題に入りましょうか。
自由で気ままな故に単独行の魅力に憑りつかれているのはおそらく僕だけではないと思います。
しかし、ひとたびアクシデントが生じた時には単独行ならではの不安と恐怖そして大きなリスクがつきまといます。
連絡はどうしようか、救助を待つべきか進むべきか、食料はどうしようか、ケガの痛みに耐えられるのか、その時の心理状態はどんなだろうか?
本書は実際に単独行遭難した当事者に取材し検証してまとめられた、言わば我ら単独行者のケ-ススタディになるものとして一読の価値ありと思います。
本書に紹介されている遭難の多くが転落や滑落による骨折で動けなくなった事例です。
もしあなたがちょっとした不注意で登山道を踏み外し谷に転落して解放骨折(骨が皮膚を突き破った状態)の重傷を負い
身動きもできない状態で4~5日もの間、ひとり救助を待たなければならない状態に置かれたとしたらどうしますか?
登山届を出していなかったら、家族や友人に行き先や日程を知らせておかなかったら、、、、、
そして携帯電話も通じない谷底であったなら、、、、、救助を期待するのはほぼ絶望的でしょう。
これが単独行の最大のリスクかもしれません、あとは偶然に誰かが遭難場所を通りかかってくれるのを待つしか方法はありません。
パ-ティ山行と違って連絡手段のない単独行遭難の2割が行方不明、つまり遺体さえ見つからない状態にあるというのも頷ける話です。
登山届を出し家族にも知らせておいたとして、救助隊が捜索を開始してくれるのは早くても下山予定日の翌日あたりからになるでしょう。
それまでの間、ツェルトやタ-プがない状態で大雨に降られたらどうしますか、寒さをどのようにして凌ぎますか?
予備の食糧と水が1日分しかないとしたら4~5日間の空腹をどうやって凌ぎ、どのようにして生命を繋ぎますか?
足の骨が皮膚を突き破るほどの骨折の痛みにどうやって耐えますか、数日分の強力な鎮痛剤は携行していますか?
傷口からブクブクと吹き出す出血をどうやって止められますか?
出血が止まらずに死の恐怖におののきながら幾つもの夜を明かす心理状態を想像できますか?
私たちは、いつこのような事態に遭遇するかもしれません。
単独行に必要なもの、それは上に揚げたような周到な事前準備と事故に対する覚悟そして絶対に死ぬものかという強い意志なのかもしれませんね。