明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

汗と涙の(?)大盛りカツ丼 甲子園『大力食堂』

2018年08月26日 | 定食、食堂
大阪桐蔭の春夏連覇で幕を閉じた、第100回全国高校野球選手権大会。
我が母校・日大三は、準決勝まで勝ち進んだものの、エース吉田を擁した金足農に惜敗。


今回のブログは、その金足農戦の直後に立ち寄った、甲子園球場近くの飲食店について。
母校野球部の今夏の奮闘については、また時期を改めて書かせていただく。
おそらく、思い入れたっぷりの気持ち悪い文章になるだろうが、カンベンしてほしい。

敗戦を見届け、意気消沈しながら向かったお店の名前は、『大力食堂』
球場からは徒歩5分くらいの商店街にある、そば、うどん、丼ものが主体の大衆食堂だ。
入店すると、カウンター席はなく、気の良さそうなおじさん(店主)に、入口近くのテーブル席へ案内された。
店内でまず目につくのは、壁一面に貼りつめてあるサイン色紙。


取材で訪れた著名人のものもあるが、ほとんどが体育会系の高校生グループ(一部、中学生や大学生も)。
「鳴尾高校空手道部」「西宮高校アメリカンフットボール部」など、大半は地元兵庫の高校のようだが、
甲子園の近くゆえ、他県の野球部も見かける。試合前日にゲンかつぎとして、ここのカツ丼を食べるんだとか。
集団で来店し、ここのカツ丼(大)をグループ全員が食べきると、色紙を飾る権利を得られるようだ。
私も、当初の目的はこちらのカツ丼だったのだが、入口の近くに、なんとも魅力的なコーナーが。


おいしそうな惣菜のお皿が多数並んでおり、隣のビールケースには「おかずオール270円」の貼紙が。
すかさず予定を変更し、ビンビール大550円と、お皿を2品オーダーすると、
ホールのおばちゃんが素早くビンビールの栓を抜き、おかずをレンジで温め直し、提供してくれた。
私が選んだのは、ハンバーグ、唐揚げ、串に刺さった紅生姜入りさつま揚げのセットと、
 ※写真ブレ失礼

270円では申しわけないサイズの出汁巻き玉子。大きさはペヤングのノーマル箱くらいか。


自家製の出汁巻きは玉子は、素朴ながらもしっかりとした味つけで、醤油などの調味料は不要。
あとから来た常連風のおっさん客は、着席と同時に「だしまきにちゅうじるー」と注文し、
出汁巻き玉子、ライスの「中」(お新香付き)、みそ「汁」で定食にしていた。「ちゅうじる」ってのが通っぽい。
おいしい惣菜ゆえ、すぐにビールが空いたので、もう1本お替わり。
同時に、卓上にあったやかんのお茶を、チェイサーとして飲ませていただく。


球場で発汗した直後にアルコールを飲むと、酔いが早くなるってことを、この夏さんざん学んだので。
なお、お茶入りやかんは、写真のように電気ストーブの上にも置いてあった。ストーブ、冬場は活躍するんだろうね。


ここまで、ウマいウマいと楽しそうに飲み食いしているが、冒頭でも触れたように、つい数分前まで私は、
近くの甲子園のスタンドにいて、母校野球部の準決勝敗退を見届けたのである。
ふと気を抜くと、敗戦の悔しさやさみしさ、さらには金足農寄りだった場内の観客たちへの怒りが込みあげてきて、
なんともユウウツな気分になるのだが、そのたびに、こちらの出汁巻き玉子のやさしい味に癒やされた。
おじちゃんおばちゃんの応対もよかったし、こんな素晴らしいお店で、泥酔して迷惑かけるわけにはいかない。
まだまだ飲めたが、酔う前にビールはやめて、せっかくなのでお店自慢のカツ丼を、シメとして注文することに。
もちろん、ビールとおかずでお腹一杯なので、(大)800円はやめて(小)600円にしておく。
カツ丼大が危険な量なのは、先客のガテン系兄ちゃんたちが喰っていたのを見てわかっていた。
しばらくして、おばちゃんが「カツ丼で~す」と持ってきたのがコレ。※写ってないけどたくあんも付く


わかりにくいと思うので、横アングルからの写真。


これで(小)とは…ネーミングに偽りアリである。
あとで調べたら、小はご飯500グラム、大だと850グラム以上になるらしい。普通は300グラムくらいでしょ。
丼いっぱいに盛ってあり、このままでは食べづらいだろうと、取り分け用のスプーンとお椀が付いてるのが親切(笑)。
せっかくなのでお椀によそってみたら、丼の中身がかなりツユだくなのに驚く。


アップにするとこの通り。断面のご飯だけでなく、ツユの量もすごい。


これもあとで調べてわかったのだが、こちらは最初に丼にタレを注いでから、ご飯を盛るらしい。
量が多くて食べるのに苦労するかと思いきや、ツユだくのためか、スルスル入っていく。
カツと玉子のとじ具合も文句なし。あと、玉ネギだけでなく長ネギも入っているのは珍しいよね。
ただ、味の決め手となるツユは、多めだからかちょっとしょっぱく感じた。
高校球児ら体育会系のハラペコ連中が、汗を流したあとに立ち寄るお店ゆえ、味付けを濃くしているのかね。
私の場合は、母校敗戦後ゆえ、悔し涙が混ざったのかもしれない(苦笑)。
結局、残さずキッチリ食べられた。とはいえ、さすがに満腹で、しばらく席を立つ気にならなかったが。

夏の高校野球は今年で100回目を迎えたが、ここ大力食堂さんは今年で52年目だそうだ。
後継者不足により、大衆食堂がどんどん廃業していく中、こちらはちゃんと後継ぎがいるそうなので、ひと安心。
若者たちの汗と涙、そしてたくさんの笑顔が浸み込んだこのお店が、いつまでも続きますように…と、
壁の色紙を眺めながら、改めて願う私であった。

お会計を済ませて店を出て、入口のメニューサンプルを確認すると、


(小)だって、このサンプルよりは多い。やっぱり「偽りアリ」だ(笑)。
次回甲子園に来た時も、大力食堂さんに立ち寄り、カツ丼を食べたいと思う。当然、今度は(大)に挑戦だ。
母校が勝利したあとに食べれば、さらにウマいだろうなあ。



大力(だいりき)食堂
兵庫県西宮市甲子園綱引町2-29
阪神電鉄甲子園駅から徒歩約8分 甲子園球場外野側出口から徒歩約5分
営業時間 10時~20時くらい 基本中休みなし
定休日 不定休
※食べログの閉店時間は信用しちゃダメ
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