続・知青の丘

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梅雨闇(「金閣寺」を読む)

2010-07-02 23:56:43 | 俳句以外
たまたまだった。
朝、ラジオから、1950年(昭和25年)7月2日未明に
金閣寺が炎上したのだと聞こえた。
本当に7月2日なのかしら!?

たまたまだった。
私は、今までというか、この歳になるまで、
読む気になれずにいた三島由紀夫の本を読んでいたのだ。
それも、『金閣寺』。

先週水曜日、
午前10時の映画祭『north by northwest』を観た後、
本屋に立ち寄り、
自分が読みたい本のリストに最近あげていた本の中から、
これを選んだ。
あまのじゃくなので、
名作といわれるものは、今までほとんど読んでいない。
それに映画とは何の脈絡もない!

この実話に基づいた小説の、
身体感覚でかかれた表現に敬意を表しつつ、
ちびちびと読み進めていた。
そして、主人公が徐々に追い詰められて、
『金閣を焼かねばならぬ』という想念を、
現実のものとしていく過程も粗方読み終えていたのだ。

あとは、「その日」の行為のみが残されていた。

ラジオを聴いたあとから、
私は、「その日」はその日に読むことにした。
なにも意識して読み進めていたわけではなかったのに、
なんという幸運だろう。
より多くの想像力を働かせられるではないか。

主人公の「認識」との葛藤も、
「臨済録示衆の章の名高い一節」の言葉を
記憶の淵から手繰り寄せることにより、
行為は決行された。

人を殺すという事件がよく起こるが、
それ以上に『金閣を焼かねばならぬ』という飛躍は、
私には分からない。
わからない分幸せということだろうか。


昨日は、
ご近所の方から頂いたやまももを
砂糖とブランデーとワインビネガーで煮た。
鍋いっぱいに。
そして勿論、ご近所さん方々に配ったさ。

25時半になった。
このままでは眠れないから、
これを、炭酸と焼酎でわって飲もう。
緋色のあまずっぱい夢がみたい。

4日から7日まで東北ツアーに出かけます。
天気が良くないみたいだけど、
雨の日には雨の日のなにかがあるだろう・・・・。





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