続・知青の丘

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『愛密集』(発行人:有賀眞澄 2022年1月発行)

2022-02-01 23:37:56 | 俳句
きょう、
達筆毛筆で宛名が書かれた郵便物を受け取った。
開けてみると、なにやら妖しい雰囲気の
『愛密集』という句画集(?)で
発行人は有賀眞澄さんとなっている。

重さは、38,5グラムの手のひらサイズのご本。

お名前に心当たりはないが、
「謹呈」してくださったもよう。


冒頭句は
あすみまかる拠って一夜さひとよ霧

絵あるいはオブジェのような写真(衣さんによる)は
ふしぎで妖しい光を放ってはいるが
ずっと見ていると
なんとなくエモーショナルな昂りをおぼえてくる。
句からもイマジネーションが広がってきて
その刺激でこちらも創作意欲が湧き上がってくる

         7句抄By知青
あぢさゐから連れ出す少女のかわり玉

むらさきへうぶでおぼろでまる裸

ら変乱菊あかなく全裸いまそかり

素足に手ぶら五人少女のフラフープ

スカートで受け取る林檎の小躍りよ
(この句が一番気に入った!!)

朧夜のぞっこんといふ屍かな

糸を吐く少女が消えて残る月

夜は反復朝はあまがみする反射

あすみまかる明日身罷る
あまがみする甘噛みする
あるがますみ有賀眞澄
この3つは
アナグラムになっている。

そして、あとがきに制作者有賀さんは言う
「明日身罷る」と「甘噛みする」の2句は、
「自己の自己性の根拠をあぶりだした代表句である。世間に通用しなくていいのである。」
かつ、
「名前のアナグラムは必ずその人のオリジンの一面を写し出すものである。」と。

(裏表紙)

言葉遊びの面もあるが、
単なるそれにとどまらない
独特の深さがある。
まさに前衛てきな嗜好の
一つのかたちを表出しているとおもう。




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