明確な目標、積極的な考え方、信念、そして目標を達成したところをありありと思い浮かべられる想像力――以上の四拍子が揃えば、だれでも自分のかかえている問題のほとんどを、首尾よく解決することができる。
何かを成し遂げたければ、どんな場合でもこの四つの生産的な要因を総動員して、大いに働かせることだ。
(ノーマン・V・ピール『だれの辞書にも不可能という文字はない』三笠文庫)
ここで「かかえている問題」を「就活」に置き換えても、ピールのあげている四つの生産的な要因はそのまま当てはまります。
シリーズの2と3で「信念」の重要さとではどうしたら信念を持てるかという話をしました。
前回の5では、はっきりした「目標」を立てることについて述べました。
今日は、「想像力・イメージの力」について話しましょう。
目標がはっきりし、目標が達成されることを信じながら、次にやるといいのは、目標が達成された場面をありありと想像することです。
「そんな空想なんて」と思うかもしれませんが、成功した人々が口をそろえて証言しているのは、目標が実現する前にしっかりと実現したシーンを想像したということです。
私の後輩に、競争率60倍以上という大学助教授のポストにみごと就くことができた人がいます。
私の訳した『人生に奇跡をもたらす7つの方法』を勧めたら、素直に信じて、しっかり実践してくれたのだそうです。
どうして、そんなことが起こるのでしょう。
語呂合わせではありませんが、「想像力」は「創造力」と深くつながっています。
それは人間の無意識には、意識が想像し信じたことを現実化する驚くべき創造力があるからです。
意識で信念の言葉を繰り返し、イメージし続けていると、無意識がそれを信じ想像を創造へと錬金術のように変化させるのです。
就活に勝ちたいのなら、すでに勝った、内定が出た! というシーンを、その時の飛び上がるようなうれしさも一緒にありありとイメージしてみましょう。
付け加えておくと、イメージする時は、力まないで、すっかりリラックスして、すべてをコスモスにお任せするという気持ちで、すごくいい夢を見るように楽しんでやることです。
イメージが苦手という人もいるようですが、心配ありません。どんなにぼんやりとしたイメージでも、しないよりはしたほうがはるかに実現の確率が高まります。
もし絶対ではないにしても、確率が高まるのなら、その方法を使わない手はありませんね。
それに、繰り返し練習しているとだんだん鮮やかなイメージが描けるようになります。
想像力にもトレーニングが必要なのです。
何もトレーニングしないで、きびしい競技に勝った、なんてうまい話は、スポーツ界にはなさそうです。
就活という競技にも、トレーニングは必要です。
そしてトレーニングは、したらしただけの結果が必ず出るのです。
さあ、「内定が出た! やったー! よかった、よかった!」というシーンを繰り返し想像してみてください。
だいじょうぶ! きっとうまくいく!